うめちゃんからの手紙 2018 No.111 耳を傾けるのもノブリスオブリージュ。

うめちゃんからの手紙 2018 No.111

大好きなたまえおばちゃんとはじめおじさん。

うめちゃんからの手紙 2018 No.111

金曜日のバイトの後はマスターにアンプを貸していただいてギターの練習をしたりして遊んでくるのですが、今日は早めに切り上げマリーちゃんと待ち合わせ浜町の区民プールまで泳ぎに行ってきました。
私は泳ぐ事がとても好きです。
はじめおじさんが久しぶりにマリーちゃんを夕ご飯につれておいでと仰ってくださったので、一緒に泳いでサウナに入りシャワーを浴びてから私の下宿に向かいました。

はじめおじさんは外食があまり好きではなく、プロの料理人なので自分でいろいろなものを私達に作ってくださいます。
以前はたまえおばちゃんを誘って知り合いのお店などに食べに行ったりする事もあったのですが、双子が生まれてからは回数がめっきり減りました。
情操教育と家庭平和のために家族みんなできちんと食事を取る時間を設ける事が大事だとはじめおじさんは考えています。

今日はお魚料理でした。金曜日にお魚料理が出るのは珍しい事です。
はじめおじさんが土曜日か日曜日にサーフィンに行き、帰りに知り合いに魚を分けてもらってくる事が多く、お魚料理が出るのは週末が多いからです。
でも思い出しみるとマリーちゃんを夕食に誘うときは金曜日で魚料理が多い様な気もします。
はじめおじさんは本当に最高に美味しい一流の料理を作ってくださるのですが、気取らずにどこまでも砕けた感じでテレビを見たり、みんなでワイワイ食べるスタイルでとても楽しいです。

マリーちゃんが自律神経が疲れていてここ数週間の気温の変化にさすがに疲れているという話題になりました。
おばちゃんが良かったら好きなのを持っていくといいよとクナイプの入浴剤をプレゼントしていました。
たまえおばちゃんは出産祝いにクナイプの入浴剤をたくさんいただいていたのですが、おばちゃんも入浴剤には強いこだわりがあり、他のものが大量にストックしてあるためクナイプが余っていました。
他にもタオルなどもいただいていたですが、タオルにもこだわりがあり、なかなか減らずにたまっていて私やマリーちゃんが代わりに使っています。

その後ヒロシとはじめおじさんが毎朝ジョギンしているコースにいつもスーツケースを抱えたやたら身なりのいいおばさんがここ数か月ずっと同じお寺の前に毎朝立っているという話になりました。
私も毎日アルバイトに行くときにあるコンビニの前でボロボロの身なりをした若い男性がいつもおにぎりかコンビニのお弁当を立ちながら食べている姿を目撃していて気になっているという話をしました。
彼らは失踪者なのやろうか、それとも心の病気やアルツハイマーなどで本人には自覚がなくそこにいるのやろうかと、色々考えたのですが、割と長期間いるのになぜ警察は声をかけないのだろうかという疑問も湧いてきました。
以前自分の勤めている出版社の目の前で職質にあったという一太郎さんの話を思い出しました。
会社からコンビニまで同僚にお菓子を買いに出かけただけだったので社員証以外の身分証明書を携帯していなかったそうで、なぜか激昂した年下の警察官から「常に出歩くときは身分証明書を携帯しなさい」と怒鳴られたそうです。
さすがに自分の職場の前だったので建物の中に居た受付の社員の方に手を振って出てきてもらい身分を証明しすぐ解放されたそうなのですが、あまり気持ちが良い体験ではなかったと一太郎さんは言っていました。
警察の方が声をかける基準がよくわからないのですが、明らかに声をかけたほうがいいような、困っていそうな人に限って見逃されているような気もしています。
でもきちんと警察の方が声をかけていても彼らにも理由があって戻ってきているのかもしれません。
憶測の域を出ませんし、無責任な事は言えませので見守るしかできませんが…
大阪に住んでいた時も似た様な方達をよく見た気がします。
割と高級住宅地の近くに道を隔ててドヤ街が大阪にはあったりするのですが、最近はドヤ街にバックパッカーなどが流入し街の雰囲気も変わってきているのだそうです。
仮住まいを追われた人たちはどこへ向かうのでしょうか。
セーフティーネットの様なものが一様に万全に機能しているとは思えません。

以前私が総武横須賀線で見た女の子の事を思い出しました。
貧困の事もそうかもしれませんが、いじめや心の病、いろいろな問題をみんな気づいていたりするのだけれど目を背けたり、触らぬ神に祟りなしといった感じで無視を決め込んでいる場合が多いのだろうなぁと思います。
私の通っていた中学でもいじめがありましたが教師は何もしないどころかいじめの原因を作ってさえいました。

力を持っている側、お金を持っている側、体制にいる側、相手よりも恵まれた立場にいる人間がすべて解決できるとは思いませんが、無視を決め込むのが一番いけないと思います。
何もできなくても考えることをやめてはいけないと思います。

映画「大出世物語」の様な事もあります。
決して強い立場の人間は自分達の力だけで今生きているのではないという事を自覚しなければいけません、自分が弱い立場と見下していた人間が本当は高貴な心を持ち自己犠牲の精神でいろいろな人を救っている事もあると私は思います。
保持する富や権力の規模に問わずノブレス・オブリージュの心は持てると思うのです。

はじめおじさんのように人を誘ってみんなで食事をして話に耳を傾ける、これも立派なノブリスオブリージュ精神だと私は思います。
かっこいい事やあからさまな事はしなくていいと思うのです。
時々でも友達の事を思い出し元気にしてるかな?とお茶に誘ってみる、これも大事な事だと思います。

うめこ


今日の一枚

Nikon FM3aとAi Nikkor 35mm F2 / AGFA VISTA PLUS 200

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今日の一曲

相対性理論 (Soutaiseiriron) – 05 辰巳探偵

相対性理論 – 辰巳探偵


今日の一冊

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