簡素ですが毎月どの様にZineを作っているか写真で記録してみました。
今回は糸綴じ製本のZINEです。
目次
その1。面つけ、印刷!
まずベンチなどにプリントされた紙を並べます(大きい机があればそちらの方が楽でしょう、この作業が一番面倒くさく大変なので楽に動線が作れるように努めるといいでしょう)。僕は左手で取って右で紙を抱えるので左から右に歩きながらまとめています。なんだかチンプンカンプンに見えますが面付けしてあるので真ん中を閉じればきちんとページはつながります。32ページある本です、なので両面印刷されたA4の紙が8つ並んで行きます。
時々どのように面付きすればいいか質問される事があります。
梅子と僕をはじめBroccoli Pressで出している本はすべてInDesignで作っています。
ですが…InDesignを持っていなくてもお金をかけなくても面付けをする事はできます。
単純に自力で台割りを作り設計図をかくのが勉強にもなっていいのですが、Macを使用されている方はプレビューで面付けまでできてしまうプラグインなどが以前はありました。
あくまでもフリーウェアなので新しいのが出たと思ったら消え、無料だったものが有料化したりする事が多々ありますが、
面付け、Pagination(英語で面付けの意)、Create Bookletなどで検索をするとその時々で面付けが出来るプラグインやフリーウェア、シェアウエアが見つかると思います。
作家のダニエラさんのZineを2013年に出した時はInDesignではなく当時無料で配布されていたプラグインで面付けを行ったのですが2017年にもう一度確認を取ったところ有料化されていました。
類似のソフトがいくつかあると思うので皆さんも探してみてください。
中綴じ製本をする際の面付けの解説
ページ数が少ないのであれば小さな見本のようなものを作って練習したり設計図を書いてみるのが近道です。理想社という出版社さんが詳しく解説しているページを公開してくださっているので是非参考にしてみてください。
一般的なA4の中綴じの製本の物を家庭で作る時は面付けに法則があり、4の倍数だという事を意識すると理解が進みます。
中綴じ、面付け、印刷、計算 というキーワードを入れて検索をすると面付けのための計算をしてくれるサイトも見つかります
以前、左綴じ36ページのフォトZineを出しました。
その際の面付けの例はこういう感じです。(右綴じの場合は左右入れ替わります。)
使ったA4の紙は9枚です A4の紙に4ページプリントされるので36ページ。
下記の面付け表を見てもらうと法則性がつかめて理解しやすいと思います。参考までにどうぞ。
表 | 裏 | |||
1 | 36 | 1 | 2 | 35 |
2 | 34 | 3 | 4 | 33 |
3 | 32 | 5 | 6 | 31 |
4 | 30 | 7 | 8 | 29 |
5 | 28 | 9 | 10 | 27 |
6 | 26 | 11 | 12 | 25 |
7 | 24 | 13 | 14 | 23 |
8 | 22 | 15 | 16 | 21 |
9 | 20 | 17 | 18 | 19 |
その2。ミシンの針について
ミシンの横に印刷された紙を積み上げ準備OK! フットペダルもあると便利です。普通のミシンで11号とか14号の針で糸綴じしています(オルガン針のがお気に入りです)。枚数によって針を交換しています。12枚までしか閉じた事はありませんが8枚とかだと楽々です。今回の写真に写っている本は表紙1枚中身のページが8枚の紙で作られています。A4一枚で裏表で4ページになります。A5短辺中綴じです。(説明下手やなぁ僕は。)
ミシンを買った時はまだフットペダルが付いていませんでしたが型番が若干変わりフットペダルが最初から付属しているそっくりなモデルをコストコなどで見かけるようになりました。
ちなみに記事内で使っているモデルはA35-LGというものです。
❊ミシンの針はあくまでも布を縫うための強度で作られています。実際の作業の際は保護メガネや経験者の管理下で安全に注意し自己責任で行ってください。いかなる損害やトラブルの責任は一切負いかねますので予めご了承ください。
その3。表紙の紙を折って準備をする。
表紙の紙を真ん中で折り線を付けます(折り紙的)、ミシンで縫う時に目印になるからね!ちなみに表紙は坪量は160g/m^2の紙を使っています。一般的なコピー用紙は70g/m^2もないのでミシンへの負担も考え表紙と中身のページを足した際の厚みには気をつけましょう。
その4。クリップなどを活用しましょう!
紙を整えて片方をクリップで押さえます。(あんまり強いクリップだと写真集作る時にあとが残るから気をつけてくださいね。)
その5。ミシンで縫いましょう!意外と簡単です!
針の位置と折り目の線を確認!
その6。せっかくの糸綴じなので糸を残します。
ほぼ完成。とくに糸は切らずそのままです。
その7。ほぼ完成です。
半分に折ります。ミシンで上手に縫えたかな?ここで結構がっかりする事が多いです。半分に折ってみたらガタガタと言う事が未だにあります。ミシンの酔っぱらい運転みたいになっています。裁断して横は少し整うのですが上下は糸を残す事を選択したのでガタガタのままです。
その8。必要に応じて裁ち落としをします。
糸を残すために上下(短い辺)は裁ち落とさず横(長い辺)のみ裁ち落とす事にしました、そっちの方が読みやすいしね!
その9。
今回は表表紙にプリントした写真を切り込みを入れ差し込む事にしました。手作り間が更にアップだね。
完成!
僕の中では一番好きなこの写真を見開きでどーんと左右のページがズレず奇麗に入るように台割りをしました。32ページある本で16-17ページ目にこの写真が入っています。
一人でやると大変だからお友達とやると楽しいよ。最初の行程がすごい大変かも。
いくえとまい
発行者 ジュビリーギャラリー
編集 今関郁絵
撮影 太田康仁
無断転載・転写・複製はご遠慮くださいませ。
内輪限定発行なので配布はしていませんが、中身はこんな感じです…
こちらもぜひ
よければシルクスクリーン印刷関連の記事もご覧ください。こちらも自宅でできるプリントの方法を紹介しています。Tシャツやエコバッグ等にシルクスクリーン印刷は使えるので楽しいとおもます。
自宅でシルクスクリーンをして自分のZINEの表紙を作った時の写真です。
シルクスクリーン印刷が自宅でできるとTシャツなどのノベルティや、ZINEの表現の幅も広がりますよー。
Zineを作りたいと思った時に参考にした書籍
どんなにしょぼいと自分で思っても、案ずるより産むが易し、まずは作ってみる事が大事です。
単純にホッチキスでとめただけのもの、コピー紙を折っただけのものでもデザイン次第ではとても素敵なものが出来上がります。
伝えたい気持ち、動機が大事です。
レッツトライ!