うめちゃんからの手紙」カテゴリーアーカイブ

うめちゃんからの手紙

2016年から連載を開始した水彩画で綴るうめちゃんの日々。
完全新作小説シリーズ 「うめちゃんからの手紙

うめちゃんからの手紙 2018 No.201

左がうめちゃんで右がヒロシ

うめちゃんからの手紙 2021 No.007 十分に頑張った君への感謝の言葉。

うめちゃんからの手紙 2021 No.007

三郎に色々教えるたまえおばちゃん。

うめちゃんからの手紙 2021 No.007

下宿には合計2台の洗濯機があります。
1台は主にはじめおじさんの仕事着を洗うのに使っている高温で洗浄ができるドラム式で、2台目は一般的な縦型全自動洗濯機です。
先日2台目の縦型洗濯機が壊れてしまいヒロシが大慌てしています。
私は叔母の家に下宿していて、私とヒロシを含めると大所帯のため洗濯機1台だけになると大変なストレスです。
ドラム式のものは洗える容量が縦型に比べ4キロほど少なくなります。
洗濯機が壊れたのですがたまえおばちゃんはニコニコしていて、早速新しい洗濯機を嬉々として手配し搬入日も決まりました。
新しくやってくる洗濯機も縦型で、容量も全く同じものでメーカーも全く同じです。
洗濯機が壊れた話を職場の人や常連さん達にもしたのですが、長持ちするパターンもあれば7年前後で壊れる事もあって基本的に壊れてからしか新しい機種を探さないものだし、季節によって値段にあまりに開きがあるもので買うのが難しい家電の一つだと皆さんおっしゃっていました。
たまえおばちゃんが言うには決算期に洗濯機が壊れるのはラッキーな方で、割と値段が落ち着いているタイミングなのだそうです。
同じ製品でも乱高下があり、一旦大幅に値段が下がったと思えば次期モデル発表直前に再度値段が上がるという事もあるそうで、すんなりと安い時に買う!という算段はできないようです。
なので私の下宿にはドラム式が一台すでにある状態で余裕を持ってもう一台洗濯機を選ぶ事ができるので恵まれているとも言えます。

皆が1号機と呼んでいるドイツメーカーの洗濯機、祖母から贈られたもので大変に高性能な物なのですが、高温で洗浄できるのが特徴の洗濯機のため、はじめおじさんの調理服やキッチン周りの物を洗うのに重用しています。
祖母は自分の母親がドイツ出身だったという事もあるのかもしれませんが、機械オタクなところがあり、ドイツメーカーの製品贔屓なところがあります。
私自身も小さな頃イギリスで暮らしていたのでドイツのミーレやAEGであったりイタリアのSMEGの製品のような角ばった無骨な洗濯機には馴染みもあり郷愁のような、日本に居ながらにして欧州にいる気分がして愉快であると思うことはあります。
ドイツ!高性能!高温洗浄!と聞くと良い事ばかりのようにも思えるのですが、洗濯マイスターと呼んでも良いほど洗濯にはこだわりがあるヒロシからするとドラム式と縦型にも得手不得手があるようで、彼はやっぱり縦型が一番だといつも言っています。
私にも思うところがあって、靴にしても住む国の靴会社から選ぶ事が良いように、居住している国のメーカーにしかわかりえない事も多々ある気がしています。
水質もそうですし、生活様式の違い、例えば土足であったりお風呂に入る頻度といったものです。
私は靴マニアなので、イギリスのドレスシューズやアメリカのワークブーツのそれぞれの良さが文化や生活様式の違いから発展し今日まで受け継がれてきたことにロマンを感じたりもしますが、それを踏まえても日本の靴メーカーの強みもあるはずだと感じています。
私の好きなカメラの話でも同様で、ヨーロッパと日本では色温度が異なり、ライカのあるドイツとニコンやキヤノンのある東京では異なります。
晴れた日を例に撮ってみても青には違いありませんが、ヨーロッパの空はスカッと青が強い印象で日本の青空はどちらかというとグラデーション豊かな、それこそ浮世絵のような空であります。

実は2号機の縦型洗濯機は何度かたまえおばちゃんが分解整備し、ギアードモーターと呼ばれる主に排水弁などをコントロールしている部品等を交換し大切に使ってきた物です。
まだたまえおばちゃんが自力治せない事もないようなのですがくたびれて部品も多く、思い切って今回買い直すことにあいなりました。

たまえおばちゃんは真摯に大切に機械に向き合っている人だと思います。
パソコンでも最新のトレンドを追いつつも古いマシンも時々電源入れて具合を見たり、友人のPC-98シリーズのマシンのメンテナンスを請け負ったりもしています。
最近は三郎にも機械修理のノウハウを教えています。
洗濯機も調べれば修理部品を手に入れる事は可能なのだそうですが、それに比べればパソコンの修理は幾分か楽で情報も見つけやすいものなのだそうです。

さよならする前に洗濯機の前で記念撮影もしてしまいました。
人に感謝の気持ちを伝えるのは難しい事もありますが、機械にもきちんと感謝の気持ちを伝えたいです。

うめこ


今日の一枚

Minolta α-7 / Vision3 500T (C-41 増感現像)

Minolta α-7 / Vision3 500T (C-41 増感現像)


今日の一曲


My Little Lover「Hello, Again 〜昔からある場所〜」


今日の一冊

うめちゃんからの手紙 2021 No.006 子供の頃に怖いと感じた事。

うめちゃんからの手紙 2021 No.006

大好きなうめちゃんのためにケーキを作る二郎。

うめちゃんからの手紙 2021 No.006

先日私の誕生日がありました。
コロナ禍の為、例年のようにみんなで集まり食事はできませんでしたが、下宿で身内に祝ってもらう事ができました。
今年はなんと二郎がケーキを焼いてくれました。
とても上手に作られたケーキで指導したはじめおじさんも二郎も得意げでした。
二郎は料理や家庭菜園が大好きで、はじめおじさんが教える事をなんでも吸収してしまうので始めおじさんも面白がってなんでも教えます。
三郎がコンピュータに夢中でたまえおばちゃんが際限なくなんでも教え買い与えるのと同じです。

誕生日が火曜日だったので職場の人や常連さん達にも祝っていただきとても嬉しかったです。
平日に従業員の誰かの誕生日があると決まってまっちゃんが「”誕生日の人の名前”も大きくなったねぇ〜こんなに大きくなっちゃって」というお決まりのネタを言い、みんなも毎年同じように顔を合わせて一年経ってしまったんだなぁと思いながら笑うのでした。
誕生日はどこか賑やかさと寂しさがあったりするものです。

コロナ禍で大変な時代になってしまいましたが、誰1人欠ける事なく今日も喜怒哀楽豊かに過ごせているのですからこれ以上の幸せはないのでしょう。
コロナ禍前よりまっちゃんと共に関西に帰省し、関西の鉄道に乗ったり、琵琶湖まで泳ぎに行きカレーを食べたいねという話をしていました。
私がまっちゃん位の歳の頃に家族で若狭和田海水浴場だったり、那智海水浴場、そして琵琶湖に泳ぎに行った思い出があります。
若狭に行った時だったと思うのですが、うっかり手を離してしまった浮き輪が流れすごい速さで波に攫われてしまいロストしてしまった悲しい思い出があります。
自分ながらに子供の私はとても冷静な判断をしたと感心してしまいます。
子供心に海は怖いから追いかけるのも近くの大人に頼るのもやめておこうと判断していた記憶があります。
若輩者の私ですが、今日まで生きてこれたのも奇跡のように思えてなりません。
あの時の海でとても怖いと感じた感情は大切にしています。

私が親友のまっちゃんやはるちゃん、マリーちゃんが大好きなのには理由があります。
それは彼女達が絶妙なバランスの不器用さと歪さ、凡庸だけれど正しい道徳心を持っているからだと思っていて、私もそうありたいと願っているからです。
彼女達は冷静に判断できる人達で、何か悪い事が起きればそこまでに至った原因であったり伴う感情をしっかりと考える事ができ、喧嘩両成敗的に万事にはきちんと理由がある事を分かっているからです。
ありきたりかもしれませんが、人というのはやっぱり人に厳しく他人に甘いという面がどうしてもあります。
自分の身に不幸が降り掛かれば周りを責めてしまいがちですが、彼女達はそこで怒りに身を任せすぐ行動に移してしまったりや口に出してしまう人達ではありません。
思慮深く一呼吸おける人たちです。
私が手放した浮き輪を追って取り戻してくれる人達ではありませんし、私もそれを望んではいません。
でも失った浮き輪を一緒に悔しがり怖かったねぇと言い私の不始末を笑ってくれる人達です。

すごく身近な家庭の事であったり、政治の世界の話であったり、場所や理由が異なっていても傷一つなく他に傷をつける事なく育った宝玉の完全で清廉潔癖ば人間はいないと思うのです。
正しい道徳心を持っていてもどこかで不道徳なのが人間なのです。
コロナ禍で人々の潔癖心が増長していると少なからず思うのですが、衛生的な事ばかりではなく心の潔癖においてはバランスが大事なのではないでしょうか。
私も日々暮らしていて人に意地悪されて嫌な思いをする事も多々あります。
でも私が忘れてしまったり気がついていないだけで私の行いを不快に感じたりもしかしたら傷ついたと感じている人もいるかもしれません。
大雑把にいってしまうと人に迷惑をかけずに社会に存在することは無理なのですが、そこに争ってしまうのが人間で、そのもどかしさと憂鬱こそが成長の糧であり、でもやっぱりシンドイと私を気負わせ悩ませるのでしょう。

一つお姉さんになりました。
今日も明日も時々おっかなびっくりして、笑って、ありがとうと人に伝え、私も社会に存在していこうと思います。

うめこ


今日の一枚

Olympux XA / Vision3 500T

Olympux XA / Vision3 500T


今日の一曲


フジファブリック  – 若者のすべて


今日の一冊

うめちゃんからの手紙 2021 No.005 私が尊敬している猫。

うめちゃんからの手紙 2021 No.005

楽器屋さんのお仕事を頑張るともちゃん。

うめちゃんからの手紙 2021 No.005

私の職場には加湿器と空気清浄機、そして旧年以上にたくさんのアルコール手指消毒液のボトルも置かれています。
それぞれに保守メンテナンスが必要で、お客様に快適に過ごしていただくため手が抜けない大切なお仕事です。
この件に関しては女将さんとも何度も話しているのですが、特に空気清浄機のフィルターが高価であまりに経済性が悪いという事も悩ましかったりします。
空気清浄機は休みなく稼働しているためフィルター交換も頻繁に必要で、その度に18000円かける代数分の出費となり、金食い虫とも言えます。
加湿器に関しては気化式とスチーム式の両方が設置されていて、それぞれ異なったメンテナンス方が求められるため大変ですが、共に掃除にはクエン酸を使います。
スチーム式は大きな電気ポットのような仕組みでタンク部に水垢が付着していき、これを清掃しておく必要があります。
気化式も空気清浄機とは異なりますが気化式フィルターが必要で、定期的にクエン酸溶液に浸しフィルターのメッシュ部分に目詰まりした水垢を除去してあげる必要があります。
最後にアルコール手指消毒液なのですが、こちらも補充や清掃があるのですが割と単純な仕組みで最も楽かもしれません。
以前空気清浄機も加湿器もリース営業の方がいらっしゃりマスターと女将さんと同席して私もお話を伺ったのですが、女将さんが嫌いな方式の加湿方法と空気清浄機しか提案されず見送ったのでした。
私も女将さんほどは詳しくありませんが、超音波式は嫌だなぁとか一台に空気清浄機も加湿器も集約したタイプはダメだろうなぁと当時漠然と思っていた記憶はありました。
女将さんのコダワリ、女将さんの方が営業さんより詳しく思慮深かったので結局自前で納得のいく製品で揃える事になったのでした。
他にも目が疲れにくい照明機材、適切なルクスが出ているか等の明かりの調整、女将さんの気配りは枚挙にいとまがありません。

至極当たり前の事なのかもしれませんが、コーヒーを売るというだけでは商売は成立せず、そこに付随して数多くの選択や決定を日々していかなければいけないのだなぁ、物事は一つの事を成し遂げるために同じように付随して面倒な事も多く発生するし、かといってそれらを疎かにすると主体たるものが揺るぎかねないという緊張感の連続、シンプルにはこなしていけないものなのやなぁと少し臆してしまうのでした。
女将さんは薬剤師資格を持ってらっしゃり、コーヒーを売るお仕事でもその知識と経験が大きく活かされているようです。

ハワイで暮らす私の父の元使い魔ともちゃん、現在は叔母の使い魔として契約していますが普段は楽器屋に勤めています。
ともちゃんといえば地元京都では食いしん坊でいつもニコニコしている飄々とした自由なやつという印象を持たれていました。
彼は奥さんと子供3匹と暮らすパパさん猫になり、昔のともちゃんのイメージはなんのその、毎日バスゆられ通勤しせっせと仕事に励んでいるのです。
あまり知られていないようですが、ともちゃんは元々京都在住時から中国語教室や英会話に通ったり、楽器演奏の練習を常にしていたりと好奇心も向上心も人一倍ある猫だったようです。
ともちゃんの奥様は日本人観光客向けの会社にフルタイムでお勤めだったのですが、コロナの影響で長期の休職、現在は子猫達のホームスクーリングなどで大忙しなのだとか。
能天気に思われていたともちゃんなのだけれど、彼も日々色々な決断や迷い、時には奥さんと相談したり喧嘩もするでしょう、日々頭をフル回転させて奮闘しているのでしょう。
私は猫のともちゃんを今でも尊敬しています。

私も日々考える事や決断しなければいけない事が多く、ため息をついてしまう時もありますが、頑張っていこうと思います。

うめこ


今日の一枚

Olympus XA / Xtol 1+1   自家現像 Eastman Double-X 5222

Olympus XA / Xtol 1+1   Eastman Double-X 5222


今日の一曲


ケツメイシ / ビールボーイ


今日の一冊