うめちゃんからの手紙 2018 No.110 双子の母と叔母の場合。

うめちゃんからの手紙 2018 No.108

お気に入りのTシャツを着る主人公。

うめちゃんからの手紙 2018 No.110

今日もたまえおばちゃんにはるちゃんのお母様が会いに来てくれていたようです。
はるちゃんのお母様が遊びに来るとウチキパンのパンか中華街の月餅がリビングに置いてあるのですぐ分かります。
そしてたまえおばちゃんはお返しにペリカンのパンを渡しているようです。

はじめおじさんがフランス留学中にお世話になったホストファミリーのおじいさまのお葬式でフランスに一時戻っていたのですが、その時に大量のフランス製カトラリーなどを現地から船便で発送した物が先日やっと届き、はるちゃんのお母様にも分けていたみたいです。
今回はるちゃんのお母様は定番のライヨールのステーキナイフを頼んでいたのだとか。

はじめおじさんはフランス留学中もフランスの雑貨などを日本に輸出して生活費の足しにしていたそうで、さすがに15年以上住んでいただけありフランス製品に詳しく、本当にいろいろなものが私の下宿には置いてあります。
はるちゃんの家にあるライヨールのカトラリーやレコノムのポテトピーラー、オピネルのナイフもはじめおじさんが輸入し販売したものだそうです。
一時期はフランス文具などにも興味があったそうですが、料理のプロということでカトラリーや食器しか輸入は今はしていないそうですが。
今はお金儲けというよりは友人や自分が手伝いに行っている知り合いのレストランに頼まれたものをフランスに行くたびに買い付け日本に送っている程度だそうです。
船便やその時一番安く発送できる方法で送っているので、1−3ヶ月かかっても待てる人や、お店で使っているテーブルウェアのスペアとして安く買いたい急がない人のために輸入しているのだとか。

はじめおじさんはフランスで大学院まで出ていて学があり、センスもいいし商才があるのですが、煎餅屋よりそっちの方が向いているんじゃ無いの?と人から言われるたびに少しだけムッとした顔になります。
はじめおじさんは今でも真面目に一人前のお煎餅屋さんになろうと奮闘しています。
ぼーっとしてるように人からは見られがちですが、高校から大学院までフランスで暮らし、途中からはずっと働きながら学校に通い、日本に雑貨を輸出して生活費の足しにしたりと働き者で苦労人です。

私の母もたまえおばちゃんも結婚式をあげていません。
双子で揃って結婚式をあげなかった事について今でも祖母は小言を言う事があるそうですが、人それぞれ理由や考え方があります。
祖母は冗談みたいなお金持ちの家の出で、派手な結婚式を娘のために開きたかったのだそうです。

私の母は結婚式をあげませんでしたが写真館できちんとした写真撮影と親族だけを集めた食事会はしたようです。
私の母は極度のあがり症で神経質、そしてナイーブなため結婚式という大きなイベントは精神的に耐えられないからやりたく無いと言い、親族だけで済ませたのだとか。
祖母は母に対しかなりキツイ言い方で、結婚式くらいで挫折していたら人生これから先もっと緊張する事や大きな決断をする事があるのだから、結婚式くらい乗り切れ慣れなければ立派な大人になれないぞと母を叱咤したそうです…
といっても写真を見るとイギリス式ガーデンウェディングといった感じでとても素敵な雰囲気の写真が残っています。
結局40人位が父の実家の庭で撮った記念撮影に写っているので、普通に自宅で式を挙げたとも言える気がしますが…母の気の持ちようを父やイギリス人祖母がうまく操縦してくれたのでしょう。
周りがいかに母が緊張しないように奔走してくれたのかが伺い知れます。
結婚式のプランナーさんに会いに行くだけで動悸息切れ、そして緊張しすぎて倒れるという母の姿を見て、祖母もさすがに諦めてくれたのだとか。
さすがに繊細すぎだろうと思われるかもしれませんが、母の気持ちは痛いほどわかります。

たまえおばちゃんとはじめおじさんの場合は交友関係があまりに広すぎてゲストリストを作っていた時に友人にランク付けをするような、損得を考えるような、呼ぶ呼ばないを考える作業に疲れてしまい、フランスに限らず日本国内でも大阪、東京とあまりに二人の知り合いが多すぎるため結婚式を断念し、代わりに二人で新婚旅行を兼ね世界中にいる二人の友人と恩師に会うための旅行に行ってきたのだそうです。
お世話になった人を訪ね歩いて一緒に食事をしたり飲み明かしたり、そして最後に記念撮影をしてアルバムに貼って回り、旅を終えた時に最後に一冊にまとめてお礼の手紙と一緒に送ったのだそうです。
たまえおばちゃんは結婚式を普通に挙げたほうが安上がりだったけれど最高に楽しい旅行だった、もう一回やりたいものやなぁと言っています。
よっぽど楽しい思い出だったのか、新婚旅行中にポルトガルでたまえおばちゃんが食べた料理がすごい美味しかった、また食べに行きたいという話を何度も私は聞かされています。
たまえおばちゃん曰くポルトガル料理はフランス料理にもイタリアンにも負けてへん最高に美味しい料理だそうです。

親への感謝を伝えるためととるか自分のためととるか、いろいろ考え方はあると思いますが主人公は自分や!という母とおばちゃんの気持ちはよくわかるのです。

今日もまとまりが無い文章になってしまいました…
私の母と叔母から学ぶ事は多い、そんな感じのお話。

うめこ


今日の一枚

Lomo LC-A MINITAR1 32mm F2.8 / AGFA VISTA100

Lomo LC-A MINITAR1 32mm F2.8 / AGFA VISTA100

改めて見てみるとLomoも良く写る。濃厚でシャープで大満足。


今日の一曲

The Doors – Light My Fire

The Doors – Light My Fire


今日の一冊

待ちに待った新刊!いよいよ28日発売!

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