みんなの話を聞くうめちゃん。
うめちゃんからの手紙 2017 No.203
今日もアルバイトを頑張ってきました。
バイトが終わる少し前におかみさんも焙煎所から明日使う材料などを搬入に店舗の方にいらっしゃいました。
再来週の29日にキンチャン、女将さん、私、はるちゃんでスパに行くことになりました。
私が京都に帰るのは30日で、カフェのアルバイトは29日まであります。
29日に女将さん、マスター、娘さん、息子さん、はるちゃん、そして私の全員でカフェの大掃除と機械のメンテナンスを朝からやって午後からスパで癒されてこようぜ！という女将さんの計画です。
大掃除の途中でキンちゃんも店舗にやってきてコンピューター関連のメンテナンスをしてくれる段取り。
大掃除の次の日からマスターと女将さんの家族全員で店内のペンキ塗りや床のワックスがけ、壁の補修などをして、新年最初の営業日までに接着剤や塗料の匂いが抜ける様に年内に作業を済ませる予定だそうです。
エレクトラという会社のベルエポックというエスプレッソマシンが私の職場には設置されています。現在はラ・マルゾッコのエスプレッソマシンをはるちゃんとマスターが使っていて、ベルエポックは私に任せてもらえる様になりました。
もともと廃業された他店からやってきた機械だったのですが、奥様がPIDを始め各パーツの近代化と交換などをしてより使いやすく、安定した湯温で、そして安全に使える様になりました。
女将さんが自作したパーツとRasberry Piというすごく小型のコンピューターが店内のいろいろなものに繋がれていて、毎日の天気、湿度、エスプレッソマシンの調子、電圧、店舗内のエリアごとの温度など様々なデータを女将さんは記録して分析されています。
コンピューターや小さな機械を作ったり改造できたりできる女将さんはほんまにかっこいい。
ベルエポックはお店にやってきてすぐの素の状態でもボイラー水位計が私の身長でも確認しやすい位置にあること、大きめの熱湯ノブなど私にはとても使いやすく愛着が持てる名機で出会ってすぐに恋に落ちました。
業後にいつも綺麗に磨いています。
来年は焙煎所に設置されていたSynessoのCyncra-3というマシンが店舗に、そして店舗に設置されていたラ・マルゾッコが焙煎所に戻り長期メンテナンスと改修に入るそうです。
まだ先ですが娘さんの店舗が開業する時がきたらもしかしたらまた機材の入れ替えがあるかもしれないとのことでした。
私にはまだ勉強不足でちぐはぐな記憶になってしまいますが…奥様曰くエスプレッソマシンには抽出圧調整がプログラムありきのもの、マニュアル操作のもの様々あり、息子さんが修行をしている店で使われているスレイヤーのマシンは抽出圧力が可変式のものだそうで、より近いSynessoを来年からは主戦力にしたいというのものあるのだそうです。
女将さんのポリシーで、一に安全、二に何百回でも繰り返し同じことを無理なく楽に行えること、そして最後に自分である程度保守管理ができる事が機械を選定する条件なのだそうです。
来年からはるちゃんがSynessoのマシンをお仕事で使うのかどうかも少し気になってしまうのが本音です。
エレクトラのマシンを任され愛情を注いでいますが、Synessoのマシンも使ってみたいという気持ちもあります。
アメリカなどをはじめ欧州ではエスプレッソマシンを始め車や様々な製品にアップグレードキットというものを販売する業者やメーカー純正パーツがあるそうで、単純に近代化の改修のためであったり、Health and Safetyという法律に適法させるための必須であったり、あとは外装を店舗の雰囲気にあわせる目的であったり、そしてより長く製品を使うために提供されているそうです。私の地元のアラビカコーヒーもスレイヤーのエスプレッソマシンをカスタマイズされたものでした。）
私の母も以前、愛用しているライカもファインダーを改造してもらうためにメーカーに送っていたことがありました。
売りっぱなしではなくエンドユーザーが末長く製品を使える様に改造や長期間部品を保持しているメーカーの姿勢は素晴らしいなと思いました。
規格があり大量生産される工業製品がユーザーの好みに合わせ色々なバリエーションに変化し、個性を得ていくというところにある種のロマンティシズムも感じました。
機械も愛着を持って接していると魂を持ちますものね。
私も自分の持ち物を大事に長く使っていきたいなと思いました。
とりあえず私が愛用しているカメラとギターは自分自身できちんとメンテナンスが全てできる様になりたいです。
うめこ
今日の一曲
hiro:n – マーガレット
今日の一冊
ちいさこべ/山本 周五郎 (原作) 望月ミネタロウ (著) 全4巻
時々読み返す名作。望月ミネタロウさんの万祝も大好きです。