うめちゃんのご先祖様
うめちゃんからの手紙 2021 No.001
新年明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
年末年始はずっと東京にいました。
友達とどうぶつの森で遊んだり、大掃除をしたり、家族や猫と遊んでいたらあっという間に三ヶ日が過ぎ、例年同様スロースタートを切ってしまいました。
例年恒例のスロースタートですが、今年はどこか晴れやかな気持ちです。
旧年中は本当に大変な一年でしたし、今年もすぐに状況は好転しないでしょう、だからこその甘めの自己評価ですが、今までよりも友人や家族と密に連絡を取るようになり、私自身もIT化が一歩前進した気がします。
ITが苦手なうめちゃんと皆様には思われていますが、今年からはIT頑張ってるうめちゃんと呼んでもらいたいです。
昨年後半頃からヒロシが自身のエッセーを４コマ漫画にしてブログ記事として投稿しているのですが、私もああいうのを真似したいです。
ヒロシは私と一緒に暮らす使い魔の猫で都内で一番の潔癖症だと周りから揶揄われるほど潔癖症の猫だったのですが、コロナ禍でむしろ時代が追いついたのだと本人は周りの猫たちにニヤつきながら豪語していました。
神経質で心配性な私から見てもかなりの潔癖症な猫ですが、明るくヘラヘラニヤニヤしていて一緒に暮らしていて大変楽しいやつです。
魔女や魔法使いの家の始祖というのは往々にして生きている事が多いのですが、私の父方の祖母の一族の始祖もまだ健在です。
健在と書くと元気にわいわいやっていると思われるかも知れませんが、私の一族の場合は始祖が吸血鬼とエルフという寝る事に関しては一等賞な組み合わせの夫婦のため起きるサイクルが早くて数十年、寝坊すると何百年といった具合で時間の感覚が現代を生きる魔女や魔法使いのそれとは大きく異なります。
運良く私の祖母は起きている時に二人に会った事があるそうなのですが祖母の姉妹やマリーちゃんのお母様はまだあったことがありません、もちろん私もはとこのマリーちゃんも会った事がありません。
こち亀に出てくる日暮熟睡男のように起床のタイミングがわかれば良いのですが、気まぐれです。
エルフの始祖おばあちゃまに至っては居眠りが過ぎたため寝て起きたら一族がほぼ絶滅というぼんやりっぷりなので、私の祖母は相当ラッキーです。
他の魔女や魔法使いの家系は始祖が猫だったり狐だったりとアクティブで、その上に同種族との繋がりも強く長生きとズルい感じはします。
吸血鬼とエルフというとファンタジー小説では結構ばポジションを確保している気がしますが、現実には常に寝ていてあまり友達がいない、存在感が薄い事に関しては他に類を見ない種族です。
日本の魔法使いの家系だと始祖が狐や狼、狸あたりがポピュラーです。
何故この事を急に書き連ねたかというと、この始祖の吸血鬼のおじいちゃまもかなりの潔癖症だからです。
ステロタイプな吸血鬼は夜中に家に忍び込んでは処女の生き血を啜るというイメージで、事実過去にいた吸血鬼はそういう方達が多かったそうなのですが、私の始祖は大変な潔癖症な事に加え当時の女性達は毎日入浴する風習もなく、女性でもフケや垢はもちろん体臭も大変なものだったそうで、始祖には全く無理な事だったようです。
加えて始祖の吸血鬼お爺ちゃまは乳糖不耐性に加えお肉を食べると下痢が続く体質だそうで今日に至るまでずっとヴィーガンでやってきています。
そのおかげなのか社会生活が送れないほどに潔癖だったためか、他の吸血鬼が流行り病で絶滅しかけた時も屋敷にこもっていたために助かったのです。
不思議なものでアクティブに血を吸っていた吸血鬼達は見事に人から疫病をもらい絶滅、血を吸うという己のアイデンティティを否定してきた吸血鬼に限って生き延びているのですから、アイデンティティや意地、プライドが生きていく上でいかにツマラナイものかよくわかります。
そう考えればヒロシは潔癖症で大変苦労していますが、いつか彼の身を助けてくれる日も来るでしょうし、コロナ禍の今も彼や私たちを助けてくれている事でしょう。
自分が欠点と思っていた事や、人に揶揄われていた事だって時代が変われば素敵な心がけと受け取られるものです。
今年も色々と学べる一年にしたいと思います。
うめこ
今日の一枚
Olympus XA / Vision3 250D (1段増感現像)
今日の一曲
浮 (BUOY) – ZOON MUSIC SHOW (Live at TABASA)
今日の一冊
