うめちゃんからの手紙 2019 No.023 上手に絵が描けるようになりたい。

うめちゃんからの手紙 2019 No.023

しゅっとした格好のうめちゃん。

うめちゃんからの手紙 2019 No.023

マスターのギックリ腰が落ち着き職場に復帰されました。
一太郎さんも待ち侘びていたよと歓迎していました。
女将さんがおっしゃる通りマスターはお店のマスコットなので常連さんたちも寂しかったようです。
早速復帰されたマスターと一太郎さんと一太郎さんが連れてらした他の出版関係のお客様が世間話で最近のニュースであったコンビニから男性向け成人誌が撤去される話と大手インターネット通販会社の出版取次外しの事を話し込んでいらっしゃいました。
その後コンビニや大手インターネット通販会社は色々なジャンルに手を出しすぎだという話題に波及していました。
コンビニで公共料金が支払える事、生活のハブになってしまった事、そしてカフェ機能を併設したコンビニが一気に増えたことが話題に上がり、一太郎さんたちは喫茶店にも影響大きいでしょとマスターに話を振っていました。

マスターはその後思い出話をしてくれました。
「僕はコーヒーへのこだわりが人一倍強いですが、コンビニコーヒーや缶コーヒーも大いにアリだと思っていますよ。会社員時代に缶コーヒー買って一休みをよく挟んでいました。缶コーヒーを買って休憩することで事故や失敗を防げていたのだと思います。僕はタバコは吸いませんが、コーヒーを買うために外に出て気分を変えるってことも大事でしたから。余談ですが、商社勤務の時代変な来客があった時やトラブルを予見した時もコーヒーをお出しして間合いを取ったりする作戦も取ってましたねぇ。そんなわけでいろんなコーヒーに助けられてきましたよ。」とマスターは語ったのでした。

うまく言えないのですが、常連さんやマスターたちが時々話すこの類の話が私はとても好きです。
無生物主語の主語がカメラだったりコーヒーだったりするお話です。
コーヒーに助けられた話、カメラに気付かされた逸話など、おじさまたちの人生に影響を与えてきたモノのお話です。
彼らの話がまるで洋楽の歌詞のようにもじっと立ち止まって鑑賞したくなる絵画のようにも思え、情景が私の目の前にパッと浮かび、おじさまたちが頑張ってかけてきた昭和から平成、コンピューターが一気に増えた現代、叙情歌のロマンチシズムのように私には映るのです。
エドワードホッパーの名画ナイトホークスのダイナーの絵画や、Suzanne VegaのTom’s Dinerに歌われた実在するTom’s Restaurant、エターナルサンシャインの冒頭で出てきたクレメンタインとドローイングに耽るジョエルがコーヒーを飲んでいたダイナー…
コーヒーが供される場所で起こる物語、コーヒーが彼らの相棒のような、名脇役のような、そんな光景を私は思い浮かべます。

バレンタインデーだからなのか好きな映画や小説についていつも以上に考えてしまった1日でした。
日常の中にも私が上手に油絵を描けるのならば描いてみたいなと思う瞬間が時々あります。
絵に描かなければ、詩にしなければ、文字に起こさなければ、言葉を選んでいかなければすぐに忘れてしまうのです。

ハッピーバレンタイン。

うめこ


今日の一枚

iPhone 4S

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今日の一曲

Norah Jones – painter song ( come away with me)#10

Norah Jones – Painter Song


今日の一本

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