うめちゃんからの手紙 2018 No.010 たまにとる100点より毎日85点を出したい。

うめちゃんからの手紙 2018 No.010

友達が撮ってくれたうめちゃん。

うめちゃんからの手紙 2018 No.010

やっと今日は土曜日の朝一番でヨガ教室に行くことができました。
私とマリちゃんを可愛がってくださる家電大好きお姉さんに京都で買ってきたお土産を渡すことができました。
今日のお姉さんとの話題はパンのペリカンの話でした。
家電大好きお姉さんはつい最近までパンのペリカンを知らなかったそうで、美味しいパンといえば東陽町のモンシエールか浅野屋、メゾンカイザーという印象だったそうです。
去年の年末から付き合っている彼氏さんが予約を入れて買ってきてくれて先週初めて食べたところびっくりするくらい美味しくて感動したとのことでした。

私も京都の実家で暮らしていた頃からから戌井昭人さんがペリカンのパンが好きだということを知っていたので、知識としてはだいぶ前から存じ上げていたのですが、東京で下宿を始めヒロシが買って帰ってきてくれるようになるまでは食べたことがありませんでした。

私はパンが好きで、はるちゃんがそばを語るときに饒舌になるように私も色々と話したいことがあり、ついつい熱くなってしまいます。

はじめおじさんが頻繁においしいパンを焼いてくれるため、滅多なことがなければ外でパンを買うことはないのですが、それでも時々ヒロシや二郎と三郎がお使いで買ってきてくれることがあり、ペリカンの食パンみんなで楽しみます。

パンのペリカンのはなしという本を以前読んだのですが、喫茶店やホテルなどでもよく使われていることでも有名で食パンとロールパンには絶対の自信を持ったパン屋さんという印象です。
すでに他のパン屋さんと契約をしていた飲食店などにもアグレッシブに売り込みに行ったり、作家の吉川英治さんの御宅に飛び込みで営業をかけた昭和のペリカンの話などはとても面白い逸話だなと思ったのが読んだ時の感想でした。
同業種との競合は嫌いだと本の前半では述べてはいるのですが食パンとロールパンでは誰にも負けたくないという意地のようなものがペリカンらしさだなとも思いました。

私の正直な本音を書くと、ペリカンのパンはとても美味しくて好きなのですが、やっぱりイギリスなどで食べるパンは侮れないなと再認識することもあります。
食が貧しく美味しいものがないと思われがちなイギリスなのですが、日本のスーパーに比べイギリスは圧倒的にベイキング用品売り場が充実しており、小麦粉一つとっても等級が多様にあります。
もちろん常用で食される食パンも豊富に種類があり、パン食の文化の圧倒的な底力を感じます。
オーガニックの粉があるのは当たり前で、スーパーのプライベートブランドのものに加え他社のを数種類。
イギリスで食べるパンはとにかく美味しいものが多く、私は全粒粉のかためのパンを好んで食べていました。
小麦の個性、力強さ、そしてクセなどのキャラクターがきちんと残っていて、口の中にきちんと日の光と大地から栄養を得て育ったものを食べている感覚が口から体に駆け抜けていくのです。
そして卵と牛乳の種類も豊富にあるため、家庭でパンや焼き菓子を作る家庭が多い国です。
日本も卵の種類が豊富ですが、イギリスも負けず劣らずフリーレンジ卵、オーガニック、ブランド物、いろいろな選択肢があります。

はじめおじさんが焼いてくれるパンやイギリスで祖母と焼いたパンが私は大好きです。
でも買ってくるパンではペリカンが一番好きなパンです。
現実的に毎日家でお米を炊いてもパンを焼く文化は日本にはないので、ペリカンが最適解でもあるのです。

京都の実家ではいろいろなお米を取り寄せています。
魚沼産コシヒカリや青天の霹靂などのブランド米がありますが、私の実家では四万十米や近江八幡で作られたもの、能登米などを中心に消費していました。
それらはブランド力のある名前の通ったお米と違い、一般には流通しておらず、現地の個人商店の店先や、お米を作ってらっしゃる方たちから直接買うなど、入手する方法が限られています。
時々農家の方が自家消費用に育てている野菜も頂くことがあるのですが、どんなに高級スーパーで並ぶものより美味しいものを頂くことがあります。
でも都内に住む私たちが毎日それを消費することは難しいのです。
落とし所をつけるしかないのです。
餅は餅屋という言葉があるように、75年もの間限られた種類のパンだけを作り安定した品質を保っているペリカンは偉大です。
得意な人が家庭や自分で100点のパンを焼くことはできるけれど、それを毎日何十年にもわたって食卓に出し続けらるかというと無理だからです。

あらためて100点を不定期で出すよりも85点を毎日続けることの大変さ、継続する事、実になるためには10年どころじゃない日々がかかるのだなということを考えた1日でした。

うめこ


今日の一枚

伏見稲荷大社で買った干支人形の福戌

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今日の一曲

The Flaming Lips – Yoshimi Battles the Pink Robots Pt. 1 [Official Music Video]

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今日の一冊

家族が既に持ってたらどうしよう…森見登美彦さんの本は何冊か重複しています。

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