うめちゃんからの手紙 2017 No.148

うめちゃんからの手紙 2017 No.148

うめちゃんからの手紙 2017 No.148

うめちゃんからの手紙 2017 No.148

今日もお休みだったので、朝からお菓子づくりをしました。

私の下宿でお菓子づくりをしているといつも決まってプロのはじめおじさんと、おばちゃんがニヤニヤしながら様子を見に来ます。

そして私に何を作っているのか、手伝おうか?と声をかけてくれます。

洋菓子作りのプロのはじめおじさんに様子を見守られながらお菓子を作るのは肩が凝る気がします。

おばちゃんの気配は私の母とそっくりで、母が私の後ろに立っているような錯覚に陥るので、こちらも少し恥ずかしいのです。

おばちゃんはいつか双子の娘ちゃん達とおかし作りをするのが楽しみらしく、私の姿をみて脳内でシミュレートしてしまうのだそうです。
マリちゃんと私が並んでいる姿を見ると不思議な感覚がするのだそうですよ。
でも周りの人からすれば双子の母とおばちゃんを見た方が不思議な感覚がすると思うなぁ。

母とおばちゃんは双子の姉妹なのですが、お揃いの服を着る事や持ち物がかぶる事に全く抵抗が無い姉妹です。
東京と京都で離れて暮らしているのに、たまに会う時でもしょっちゅう服がかぶったりしています。

家庭でおかし作りをすると各工程が楽しめるので、週末の過ごし方としてはベスト5に入るのではないでしょうか。

  • おかし作りの工程
  • 焼き上がりまでの時間の潰し方
  • 失敗したり成功した時の喜怒哀楽
  • 焼きあがってからみんなで食べる楽しみ

みんなとお茶をするのが好きなのでお茶に合うお菓子をよく焼きます。

今日は栗のパウンドケーキを作りました。

おばちゃんが「チキンライス」を歌ってやーとリクエストをしてくれたのでギターで弾き語りをしながら焼き上がりを待ちました。

おばちゃんも母もダウンタウン全盛期と青春時代がかぶるので「ああエクセントリック少年ボウイ」などが特に思い入れがすごく強い曲のようです。

母もおばちゃんも決まって、「ああ うどんぐらいしか 食べる気がしなーい」のところでうなづきます。

「ああエクセントリック少年ボウイ」「チキンライス」、この2曲は母とおばちゃんが特に喜んでくれるのでがんばって練習しています。

私はジブリの映画が全部大好きなので上々颱風「いつでも誰かが」も練習しています。

私が練習する曲の比率の7割はみんなが喜んでくれるもの、残りの3割が自分が好きな曲です。

おばちゃんが松本人志さんと高須光聖さんのやっていた「放送室」というラジオ番組の録音を全て持っていて、今でもたまに聞き返しています。

私もたまに借りて聴いています。

お昼過ぎにマリちゃんが遊びに来ました。

はるちゃんの誕生日までもうすぐだねという話をしたりしました。

誕生日とは関係なしに、私は今みんなに腹巻を編んでいます。

色々半端な長さの毛糸が余っていたので試しに作ってみたところ思ったよりカラフルでハッピイなものを大量生産してしまいました。

今日初めてマリちゃんが編み物をしている姿を見たのですが、とても上手で速く、目も全く落とさないのでびっくりしました。

マリちゃんは「言われれば編み物だって料理だってやるけどね。みんなにそういうのできるキャラって思われてないらしく全く話題にあがることすらないからね」と笑っていました。

イギリスの魔女って結構編み物偏差値高いかもしれないですよね。
ヴィヴィアンウェストウッドさんも着ているもの全身すべてが自分の手編みだという若い頃に製作された服を以前ドキュメンタリーで紹介されている姿を見たことがあります。
めっちゃ上等でした。
祖母も「イギリス人は結構編み物できるかもね。昔はそれくらいしか暇つぶしもなかったし物資もなかったから。今のイギリスの年寄りはみんな数独ばっかりだけど。」と言っていました。

その後マリちゃんは「うめちゃんだってギター上手なんだしもっと学校とかでもうたったりすればいいのに。まぁそういうもんだよ。気が向いたらやればいいの。私も別に気が向いたらだなぁ。寮だとご飯出るし、全く料理する必要ないしね。」と私に言いました。

お菓子を作ったり編み物をしたり、色々作った日曜日でした。

楽しみ

うめ


画伯のつぶやき

ああエキセントリック少年ボウイ / エキセントリック少年ボウイオールスターズ

ああエクセントリック少年ボウイを聞いていると、どうしても大学時代のことを思い出していまします。

具体的なような抽象的なような、一見コントの風景を描いたような松本人志さんの詩なのですが、詩の世界観にそっくりな体験を何度もしています。

そして全ての章節に自分の経験と思い出をリンクしてしまします。

「ニイハオはアホほど湯を沸かす」という箇所には驚かされました。

このフレーズを聞くと、僕が学生時代住んでいた寮の中国人留学生達の事を思い出します。

松本人志さんの歌詞の本来の意味は違うかもしれませんが、僕の住んでいた寮にいた中国人はNHKの春節の中国人大移動特集に出てくるようなダイナミズムを持った子達でした。
駅のホームや電車の床などで食べ物を広げ大勢で賑やかに野生的に食事を取っている光景です。
そして彼らは日本人と違い火の通ったものや温かい食べ物を好むので、僕らでは思いつかない場所で調理をしたりします。
温かいものを食べる事へのこだわりがすごい人達だと思います。

公私の区別がなく、キッチンと自室の間の廊下で仲間達と大量に作った料理をみんなで一生懸命食べているのでした。

記憶に強く残っている子は、全身にタトゥーが入っていた女の子です。
その子はいつもかなりきわどい格好をしていました。
なぜか年中小麦色に焼けていました。
すごい派手な見た目と裏腹に、いつも会うたびに朝でも夜でも元気に凄く丁寧に挨拶してくれる子でした。
太ももの付け根くらいから臀部をまたぎ下乳のあたりまで広がった立派なタトゥーをみんなに見てもらうために、いつもあられもない姿だったのか、単に奔放な人だったのかは今となってはわかりませんが、同胞の子達と大量に茹でた野菜や、炒められた肉、炊かれた米をその子もみんなと必死に食べていたのでした。

瓶底メガネの中国人の子、すごい派手な子、タトゥーの子。
強烈な個性の子達ばかりやけれど、みんな仲良くご飯を一生懸命。
映画のような記憶に残るキャラクター達。

そんな僕の記憶、そして他校に通っていた友人の「僕の前住んでた寮の中国人、週末になると寸胴鍋でめっちゃ、ほんまめっちゃ大量のゆで卵をゆでてたんよ!なんでかわからんけど!」という話。

彼らはおそらく忙しいもの達同士、当番のように持ち回りで料理をしていたのかもしれません。
彼らの迫力に驚かされぱなっしの寮生活でした。

「僕のシモベは全員差し歯」

誰か特定の個人や経験、具体的なことは何も書いてない歌詞なのやけれど、言葉の一粒一粒がなぜか僕の記憶にくっついてくる不思議な歌です。

海外生活が長いとどうしても病院や歯医者を避けてしまいがちになります。
20代なのにすごい歯が悪い留学生が何人もいました。
中には20代で歯が抜けたままの女の子いたり。

全身に疲労や苦労が溜まっていってる学生が多かったなぁと。

その逆で凄く神経質に三食徹底して自炊、変なものは食べず完全菜食主義、1日に何度も歯磨き、アルバイト2つ掛け持ち、持ち物すべてに名前を書く、そんな徹底して自制している子もいました。
凄くいい子で尊敬できる子やったのですが、めっちゃがんばってるオーラが凄くていつも圧倒されていました。

「ああうどんぐらいしか食べる気がしない…」

休み明け、皆様頑張っていきましょう!

おやすみなさいませ。

画伯でした。

Copyrighted Image

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。