うめちゃんの真似をしてカメラを始めた歌子ちゃん。
うめちゃんからの手紙 2020 No.056
今更だけれどと前置きをして、カフェの入り口に備え付けられたほうきスタンドに初めて気がついたと暗室のスタッフさんがおっしゃっていました。
よく目立つ位置にあるのですが、空飛ぶほうきで来店するお客様がいらっしゃらない時は一体何のためのものかぱっと見ただけでは用途がわかりません。
使用されていないと目につかなくなり気が付かなくなるものなのでしょうね。
ここにお世話になっている職人さんたちのこだわりがあり、海外の牧場で見たピッチフォークかけからヒントを得たという、ほうきの先が地面に触れず痛まないように持ち手部分だけで具合よく固定できるようになっています。
常連さんの一人が昨年の今日、お子様をご出産されたのですが、入院されていた病院で出ていたご飯が酷すぎていまだに根に持っているとスマートフォンで撮影した毎食の写真を見せてくださいました。
キンキンに冷えた生の食パン食べた事ある？と常連さんはキレ気味に熱く語っていました。
お連れの仲の良い常連さんが出産という大変なイベントなのに食事の事が一番記憶に残っているなんてと面白いねとからかっていたのですが、実は私の身内にも同じ事を言っている人がいます。
そうです、たまえおばちゃんです。
たまえおばちゃんも今でも根に持っていて一時期真剣に法的に訴えてやるぞと言っていたくらいです。
たまえおばちゃんの時は私から見てもたちが悪く、入院前の案内で見せられた”妊婦さんを気遣った丁寧な産科食”写真からは大きくかけ離れたひどい食事で、見ていて不安感を覚えました。
でも病院に限らずレストランでもメニューの写真と実物が大きくかけ離れている事多々あるので、みんなどないやねん！ズ太い神経やと驚かされます。
食の恨みというのは根深いもので、今日話されていた常連さんも「割と真面目に被害者の会を作って食事の改善を提案したいものよ！」とかたってらっしゃいました。
大変な時だからこそ食事は大事で、そういう時にひどい食事を出されると人間生涯恨むものです。
食の恨みというのはほんまに恐ろしい。
今年はイギリスにもいけませんし、旅行にもいけないのですが、海外のものが必要になる事が多く、時々たまえおばちゃんかはるちゃんと一緒に共同購入して日本に輸入しています。
最も輸入しているのがカメラ関連のものです。
私の従姉妹の歌子ちゃんがフィルムのカメラを欲しがり、私の母が使っていないライカのコンパクトカメラを先日プレゼントしました。
たまえおばちゃんも歌子ちゃんの自由に写真を撮らせているので私以外にも従姉妹もフィルムが必要で大量に個人輸入しています。
子供の方が集中力や観察眼があるのでしょう、私よりも良い写真を撮るものですから悔しいところではあります。
たまえおばちゃんは英語とドイツ語ができ、はじめおじさんはフランス語ができるのでヨーロッパからの輸入には強いのです。
自慢の叔父と叔母です。
叔父はお料理の仕事をしているのでフランスから食器やカトラリーを取り寄せたりと語学力をフルに活かせている気がします。
コロナ禍でできることの１つにコンピューター学習なのですが、私はいまだに苦手意識が強く上達していません。
職場の常連さんがインターネットもDVD、もっと辿ればビデオテープなどもスケベな男の子がエロへの探究心で研究して来た成果だとおっしゃってる方がいました。
要するに自分が欲しくてたまらない情報があれば人間は頑張れるわけです。
私の場合は変わった写真感材を探して使ってみたいというのが一番でしょうか。
私はとても心配性な性格で、小説やエッセー以外の情報はあまり頭に入れたく無いなと思う事がよくあります。
ニュースなどでも心を痛める事が多く、影響を受けてしまうのです。
例えば私がスケベな思春期の10代男子だとしても、エロサイトを閲覧していてハッキングされないだろうか、個人情報が流出しないだろうかという不安が欲求に勝ってしまうのです。
多分私だったら普通に書店に行き勇気をだしてエロ本を買う事でしょう。
不安に支配される、人間の諸行無常なのかもしれません。
不安を和らげる情報、そんなの胡散臭いものしかないでしょう。
それに不安は自分自身で試行錯誤して乗り越えたり心折れたり、人生にスパイスを与えてくれる自分で参加するべきもので、他人からどうこう言われたくはありません。
私が本当に得たい情報…すぐには思い浮かびません。
うめこ
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