うめちゃんからの手紙 2019 No.166 あなたのご馳走は何ですか？

うめちゃんの祖母の若い頃。いつだって犬が主役です。

うめちゃんからの手紙 2019 No.166
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うめちゃんからの手紙 2019 No.166

仕事から下宿に戻ると文ちゃん歌子ちゃんがたべっ子どうぶつのビスケットを全て机にならべていて驚きました。
横で見ていたはじめおじさんから歌子ちゃんがヒロシにどの動物が一番強いか質問したところをヒロシは答えが出せず、一同がはじめおじさんに相談に来たところはじめおじさんもカバも実は興奮状態時は相当凶暴で強いからシロクマとカバどちらが強いか答えは出せないよと文ちゃん達に教えたと聞かされました。
結果さらに混戦状態になってしまい夕飯前まで並べられた状態で手付かずでおいてあったのだそうです。

私も色々知恵を絞ったのですが確かにカバが獰猛に暴れている映像を見たことがあるのでカバも強い気がするという考えには賛同です。
でもライオンと戦って飼い主を守った犬の話も聞いたことがあり犬もチワワのような小型犬からマスティフのような逞しい犬種までいてふり幅が広すぎて一概には言えません。
純粋な好奇心からホッキョクグマとカバはどちらが強いのだろうなぁという疑問は尽きませんが、彼らを対峙させ戦わせるわけにもいきませんから分からないことは分からないまま常に妄想していられるから楽しいとこれまたしょうもない感じで納得しておくしかなさそうです。
以前とある旅行記エッセイを読んでいたら東南アジアで大きな象にまたがり森林を回るアクテビティに参加された方が象から降りてしばらくした後歩けないほど発熱し足が象のようにパンパンに腫れ上がり瀕死の重症に陥ったと言う話を読んだことがあります。
察しの良い方はわかると思うのですが象についていたノミにやられ重篤化した例です。
象はハエやノミは慣れっこなのかもしれませんが都会から来た人間には太刀打ちできない”強い”ノミだったようです。
象は知能が高く意思の疎通が図れ調教し乗馬のように人を乗せてくれるのですが意思疎通の図れない相手のノミは恐ろしいものです。

はじめおじさんが以前カニを知り合いからいただいた時にあまりに立派なカニだったため、それを見た文子ちゃんと歌子ちゃんがびっくりして泣いてしまったことがありました。
容姿だけでいけばカニもなかなか最強生物感が出ている気がします。
食べてしまうと最高に美味しい生物ですが…

このような疑問が湧いた時はたまえおばちゃんが頼りになるのですが、たまえおばちゃんはここのところ忙しく帰宅が遅いのです。
年末年始にたくさん休みをもらうために今せっせと働いておるのやとたまえおばちゃん言っていました。
母は強し。
年始に大阪の祖母と曽祖父、そして娘二人と夫婦でハワイに行く予定が入っているのでたまえおばちゃんは頑張っています。
私と母も誘われたのですが茂一郎もいますし、こういった大所帯の場合たまえおばちゃんが頑張ってくれるので一番負担をかけてしまいそうで遠慮しました。
たまえおばちゃんと大阪の祖母は曽祖父に色々挑戦させるのが好きでタピオカが流行れば真っ先に飲ませてあげたり、新製品が出ればプレゼントしたりと曽祖父を”可愛がって”いる感じです。
祖母は母親を小さい頃に癌で亡くしており兄弟もいなかったので父親と大型犬だけで今日まで来たこともあり仲が良いのですが、祖母は変わった食べ物を食べさせたり変わった場所に連れて行き親孝行するのがライフワークのようになっています。
曽祖父は別荘に行ったりキャンプに行ってゆっくりするのが好きなのですが祖母はとにかく曽祖父に変わった体験をさせて親孝行したいのです。
曽祖父は戦争にも行っていますし世界中を仕事で駆け回ったので色々な事を経験してきてはいるのですが、質素倹約の人なので食や遊びに関しては未経験なことが多く、実はお酒も飲めないので祖母と親子二人で曽祖母のドイツの故郷へ行った時ですらビールを飲まなかったほどです。
でも祖母とたまえおばちゃんの気持ちもよくわかります。
こないだ曽祖父が私と母とたまえおばちゃんと祖母に連れられ飲茶を食べに連れて行った時はとても喜んでいて可愛いなぁと思ったものです。
香港にも上海にも仕事で行っていた事がある曽祖父ですがその頃と時代が変わったからなのか飲茶も昔と大きく変わったと話していました。
例えば私の好きな福建炒飯のようなメニューも曽祖父が２０、３０代のサラリーマンで働いていた頃はまだなかったメニューでしょうから。
曽祖父が子供の時のお祭りでお餅をいくらでも食べていいと振舞われたことがあり、あれほど興奮したことはなかったと思い出話をしてくれたことがあります。
猫の二郎と三郎の大好物はヒロシが作ってくれる卵焼きでお肉や魚より彼らは好きです。
ちなみにヒロシのタマゴサンドはコロナのタマゴサンドを少し小ぶりにした感じでトーストにバターを塗りカリカリ目に仕上げるのが彼流です。
私はいつも自分の好きな食べ物の話ばかりしていますが周りの人の大好物の話も好きなのでこれからもっと話を聞かなくてはいけませんね。
昔の人のご馳走ってどんなものだったのか聞いてみるのも楽しいかもしれません。