写真を撮るお仕事がこの夏は多くて忙しいうめちゃん。
うめちゃんからの手紙 2019 No.116
今日は先ほどはるちゃんのスマホに日本から連絡がありました。
国際電話料金が高いのでWifiでのみ動くようにしてあるそうですが、電話をしたりテレビ電話をしたりLINEのやり取りは普通にできるそうです。
私はこの理屈がいまいちよくわかりませんが、とにかくイギリスにいる間も日本の人たちとはるちゃんもマリーちゃんも連絡が取れているということです。
今日は私たちが日本でよく利用させていただいている暗室のスタッフのお姉さんからの連絡でした。
はるちゃんはスタッフさん達と結構仲が良く連絡先を交換していて、時々技術的な相談にものってもらっています。
レンタル暗室といつも略していますがシルクスクリーン印刷や銅版画なもできる複合アトリエで美大を卒業した後に作品制作が継続できるように元美大生の方達がお金を出し合って維持している施設です。
私達に大変よくしてくださっているお姉さんからの連絡内容はまた期限切れのフィルムがまとまって入荷したという事と1000ftで映画用のVision3のフィルムが近々入荷するので私とマリーちゃんとはるちゃん３人で何本取り置きしておいて欲しいかという連絡でした。
期限切れのフィルムといっても業者で常に冷蔵庫で管理されていたものがレンタル暗室の冷蔵庫に移動するだけなので、製品の劣化がほとんどなく時々購入していました。
普段は個人輸入でアメリカやドイツからフィルムは輸入しているのですが、期限切れの物の方が安い場合もあり計算して時々購入させていただいていました。
今回は期限切れのフィルムは見送りVision3の250Dという昼光用フィルムを３人分３０本取り置きしておいてもらうようにお願いしました。
レンタル暗室が巻いているフィルムはモノクロでもカラーでも30コマなのでベタ焼きを作る時にぴったり収まるので無駄なく心地良いです。
1000ftのフィルムが入荷するたびに大体230本前後、暗室のスタッフの方がフィルムを作ってくださるのですが、すぐに売り切れてしまう事が多く、お姉さんが取り置きしておいてくれるとオファーの電話をくださったのは本当に嬉しいです。
スタッフのお姉さんの〇〇な彼氏シリーズというはるちゃんの呼び方があります。
”手先が器用な彼氏”であったり、”試行錯誤している彼氏”であったり、時々で呼び名が変わります。
スタッフのお姉さんの彼氏さんは本当に器用な方で、ご自身で設計図が描ける方で暗室設備やシルクスクリーン印刷の道具など数多くを設計製造されてらっしゃいます。
今回取り置きをお願いしたフィルムを1000ft（304.8m）という大変長いフィルムから35mmフィルムのパトローネに巻き込んでいく機械を製作されたり、Vision3のフィルムに使われているremjetというカーボン層を除去するための設備も作られた方です。
回転現像装置や恒温槽もその方が作ってくださり、そのおかげで私たちが安価にカラーネガの自家現像ができるようになったのです。
すごいのがその装置、使用済み薬品が専用の容器に流れ次に使うときまで空気を抜いて保存できる仕組みになっているのです、凄すぎて驚きました。
この時ばかりは私もはるちゃんも”自慢できる彼氏”と口から漏れたのでした。
シルクスクリーン印刷用の露光機やバキュームテーブルも作られたと聞いた時は、こんな彼氏が私も欲しいものやと羨ましく思ったものです。
メカを作ったり直せたりできる人というのはかっこいいですね。
お姉さんはそんな彼氏を”猫背な彼氏”と呼んでいます。
そんなわけで日本の大好きなお姉さんから連絡がありました。
お姉さんに時々イギリスのお茶やお菓子などお土産を時々渡していました。
はるちゃんはおねえさんが毎回とても喜んでくださっていてそれをインスタグラムに載せているのだよと私にも写真を見せてくれる事がありました。
写真の事でわからない事があればなんでも教えてくれるお姉さんなので心強い味方です。
時々お仕事の撮影の事も相談に乗っていただいていました。
今度日本に帰る時はお姉さんのお土産に何を買って帰ろうか悩みます。
はるちゃんがストレートにお土産に何が欲しいか尋ねたら、「気を使わなくていいよ、もし余裕があればうめちゃんが前にくれた缶に入ったヨークシャーティーがいいかな。あの缶が可愛くて家で貴重品しまったりするのに愛用してるんだよ」と返事が返ってきました。
意外と何度も同じお土産でも喜んでくれるようです。
そういえばお姉さんは長尺のフィルムの缶やお茶、クッキー等の缶が好きだと何度もおっしゃっていた気がします。
忘れないように早めにお姉さん用のお土産は買いに行ってこようと思います。
うめこ
今日の一枚
今見ると割と好きなので家に飾りたい。
今日の一曲
Lale Belkıs – Umut
今日の一冊
&Premium(アンド プレミアム) 2019年 10 月号
アンドプレミアムはもう電子書籍で読もうかなぁ…悩ましい。