うめちゃんからの手紙 2019 No.100 二郎の顎ニキビの経過と情報過多のアニメ。

うめちゃんからの手紙 2019 No.100

実弟のように二郎の面倒を見てくれ、よく遊んでくれる田中さん。

うめちゃんからの手紙 2019 No.100

二郎の顎ニキビもだいぶ良くなり一安心です。
二郎と三郎は双子の兄弟なのですが、三郎は不思議とトラブルフリーで元気な奴です。
その理由の一つに三郎は全く他人や他の猫に興味がなく我が道を行く、良く言えば自分を持っていて、悪く言えばすごく頑固な奴です。
二郎は学校から帰ってきても友達と約束があるのですが、三郎はエアコンをすぐに入れ家に篭ります。
活動的に見える二郎ですが実は繊細で、また来たのねと動物病院の先生に言われるくらい常連客になってしまいました。
顎ニキビになる前は胃腸炎、その前は痔となかなかに二郎はデリケートで、お腹を壊すことがよくありました。
ここのところはたまえおばちゃんがテレビで二郎が好きなアニメを流しながら二郎にだらだらと食事を取らせる作戦をとり、これが功を奏しました。
食育上テレビを見ながらの食事はあまり良くない気もしますし、だらだらと食事をする事は歯にもよくないそうなのですが、それらデメリットを鑑みても気を散らさないと二郎は早食いをしてしまうので仕方がありません。
ペットの犬用ですが早食い防止用皿なるものが売られているそうなのですが、こればっかりはなんとなく非人道的でかわいそうなのと清潔に保てなさそうなので絶対に導入したくないのです。
普段の二郎はかなりマイペースでゆっくりと食事をとるのですが、小心者なところもあって周りの雰囲気に飲まれがちで周りが慌しかったり約束があったりするとペースを乱され忙しく食事をかき込んでしまう癖があります。
ヒロシがせっかちで純度100%の関西猫なのでヒロシが二郎を急かしてしまう嫌いも少なからずあるのです。
焦ると人生損するよとたまえおばちゃんが二郎に催眠術をかけるようにいつも言い聞かせています。

そんなこともあってここ数日東映のユーチューブチャンネルをテレビで見ながらみんなで食事をとっていました。
実家と違いはじめおじさんとたまえおばちゃんは食事中もテレビをつけておいてもOKルールです。
ここ数日はルパン三世シリーズや名探偵ホームズを見ていました。
両作品ともしびれるほどに作画が素晴らしく、何度見ても楽しいです。
ルパンシリーズに至っては私はもちろんたまえおばちゃんが生まれるよりも前から放映が始まっていたアニメとは思えないほど洗練されていて、それでいて時々教育的でもあってそこに”日本のアニメ”らしさを感じたりもします。
ルパン三世Part2 第122話のタイトル直後のカットがECCの前に立つ銭形警部から始まります。
そこがどうにも説明っぽいのです。
はじめおじさんも笑いながらテレビを見ているのですが、時々本当に為になる豆知識情報をルパン三世は挟んでくるのではじめおじさんがメモまでとる始末です。
銭形警部のセリフが「ここがかの有名なヨーロッパ共同体ECC…」から始まったのには笑ってしまいました。
当時番組を見ていた子供のためにわかりやすくしようとの考えもあったのだと思いますがECCをヨーロッパ共同体と言い換えてもあまりピンとこないのではないかという気もするのです。
インターポールという言葉はアニメでも良く耳にしますがヨーロッパ共同体ECCが出てくるあたりさすがルパンだなと思わせるところでもあります。
その直後くらいでも峰不二子がエルメスの歴史とナポレオンの関係について解説するシーンが入ったりとどこか教育的で一つのシーンにセリフがぎっしりと詰まっていて、シーン展開は速いわけではないのにセリフが多いものですから濃密感を感じることができます。
1977年の作品なので今ほどは海外旅行が一般的でなかったという事情も鑑みると説明過多気味なのも納得できます。
少なからずアニメなのに兼高かおるさんの番組にも通ずる要素があります。
画質の上ではHDリマスターなりが施され精細で演出も洒落ているのにどこかに隠しきれない違和感があり時代を感じさせる作品に私は魅了されます。

何年か前に祖母とドイツ旅行をした際に80年代に作られたドイツ車をとある田舎街で見かけました。
祖母が懐かしそうに「この時代のドイツの車は同じ会社で同じ車種だと他人の車の鍵を持ってきても開いちゃうことがあったのよ。与太話で他人の車で帰ってきちゃうって事も時々聞いたものよ」と祖母が話してくれました。
そんな感覚でドイツの社会が回っていたのだから大したものよねと祖母は懐かしんでいたのでした。
ドイツの親戚が祖母の話は本当で80年代どころか90年代でもそれくらい頼りない車がまだ走ってたよと言っていたのですが、なんとなく騙されている気がしていました。
当時私は祖母達が話を面白おかしくしているのだろうなぁと思っていたのですが、後年はじめおじさんから古いアメリカの車でもそういうことがあったのだよと聞かされ昔のおおらかさと危うさ、ゆるさに少し感動してしまったのでした。

少し異なりますがイギリス人祖母からイギリスの鉄道会社が新型車両を導入し旧式をお払い箱にしたところ、新型車両の方がトラブルが頻発し旧型車両の方が実は粗雑な作りだったけれど末長く愛され結果的に新型よりも現存数が多く、現在でもイギリス国内で結構な台数が運用されていると聞いた事があります。

頼りなく、よく壊れたり性能的に劣ると言われる製品が意外にも長く愛され人々の記憶に残ることはよくある事のようです。

ビシと!頼れる人や猫というのが一番かもしれませんがそうはいかないのが私と二郎です。
私を含め二郎もポンコツでもいいので愛されるキャラとして毎日過ごしていきたいものです。

うめこ


今日の一枚

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2


今日の一曲

The Beatles – Don't Let Me Down

The Beatles – Don’t Let Me Down


今日の一冊

冒険図鑑―野外で生活するために (Do!図鑑シリーズ) 単行本 – 1985/6/20
さとうち 藍 (著), 松岡 達英 (イラスト)

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