うめちゃんからの手紙 2019 No.070 あの人の特等席とレモンスカッシュ。

うめちゃんからの手紙 2019 No.070

しこたま飲んだと言ってもほんのわずか、田中さんはすぐ酔っ払います。

うめちゃんからの手紙 2019 No.070

職場に田中さんがコーヒーを飲みにきてくださいました。
昨晩はまた私の祖母とライブを見に行き、アルゼンチン料理屋さんでサングリアをしこたま飲んできたのだとおっしゃっていました。
祖母の宿泊するホテルにエキストラベッドを入れてもらい朝ごはんも私の祖母と食べたそうで、田中さんの朝帰りデビューです。
酔った田中さんを夜道1人で家に帰すのはよくないので祖母の判断は正しいのですが、ちょっと夜遊びが過ぎるのではないかと孫娘の私は心配になりました。
それでも田中さんは6時に目を覚まし大学の宿題と仕事、私とマリーちゃんの家庭教師時に使う問題作成などに4時間ほど使い、チェックアウト2時間前に祖母を起こし早足でホテルのバイキングに行き、料金の元を取ったのだとおっしゃっていました。
東大生の集中力と体力というのはすごいのだなぁといつも驚かされます。

今日は田中さんも珍しくエアロプレスを注文されました。
田中さんが受験の時に試験で出会った問題文に使われていた作品がとても素晴らしく心に残った作品で試験を終えたその足ですぐに書店に向かい作品を探し出したという話題で盛り上がりました。
一通り世間話をし終えると、田中さんはまたお仕事を始め熱心にパソコンで何かを打ち込んでいました。
小学生の頃からこのお店に通っている田中さんには専用席があり、いつもそこで黙々と仕事や宿題をやっています。(キンちゃんと田中さん、そしてまっちゃんには専用席があります。ヒロシには特になくカウンターかキンちゃんの横だったりします。)

私も以前問題文で使われていた文章でとても記憶に残っているものがあります。
TOEFLを受験した際にReadingで使われていた文章で、作者は不明なのですが、ヨーロッパの西洋瓦とアジア圏の瓦の比較、地震大国の日本でも使われている瓦など瓦の分布や歴史について書かれた文章でした。
デリケートで割れてしまう瓦がなぜ今日まで使用され続けているのかなどが書かれており本当に興味深い文章でした。
立岩二郎さんの本で日本建築のてりむくりについて書かれた文章に出会った時のような、そんなときめきがありました。
今となってみれば何かしらその文章をお書きになった方を見つける方法もあったのかもしれませんが、大まかなな記憶しか残っておらず同じ文を生涯見つけ出すことは無理でしょう。
入試問題に使われていた文章をすぐに見つけ出す事ができた田中さんの探索能力と執念は賞賛に値します。
お茶や入浴剤のパッケージなどでちょっと見入ってしまう俳句や短い一言が書かれている事があり、想像以上に私たちの心に長く残るのだなと再認識しました。

中学の国語の教材で柏葉幸子さんのミラクルファミリーから「たぬき親父」が使われていました。
とても素敵な文章で今でも心に残っていて、試験問題や教科書で使われた作品の中で特に気に入っています。

私の職場ではるちゃんと私が刊行しているZINEや壁新聞に熱心に感想を寄せてくださる方や、批判、誤字脱字の指摘、写真を添えて丁寧に共感してくださる方、e.t.c.等、学級新聞の延長で始めたものがいつの間にか真剣に取り組まなければいけないお仕事に昇華した事を経験しており、記憶に新しいのですが、プレッシャーを感じているのも事実です。
程よく時間を潰せてなるほどと楽しんでいただけて、少しだけ記憶に残るような、軽やかな、レモンスカッシュのような文章が書けたらどんなに素晴らしい事でしょうか。
下手で遅筆で誤字脱字が多い私ですが、ほんのわずかでも上達すると信じ毎日文章を書いていきたいと思います。

うめこ


今日の一枚

GR DIGITAL III / GR LENS 28mm/F1.9

GR DIGITAL III / GR LENS 28mm/F1.9


今日の一曲

Wilco – How To Fight Loneliness

Wilco – How To Fight Loneliness


今日の一冊

ミラクル・ファミリー 柏葉 幸子 (著)

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