うめちゃんからの手紙 2019 No.014
今日もアルバイト先の助っ人は息子さんでした。
別に娘さんの日が嫌いというわけではないのですが、女将さんと同じく娘さんも私とはるちゃんの学校のOGなので息子さんの時とは勝手が異なります。
流石に宝塚音楽学校ほどではありませんが、やっぱり魔法学校も厳しい上下関係があり先輩魔女というのは気を使います。
女将さんは上司でもあるわけで敬語を使うことに違和感はありませんが、歳が近い卒業生の先輩魔女の場合逆に敬語で話したりすると怒られる場合があるから厄介です。
先輩にもかかわらず”ちゃん付”でタメ口で話しかけなければ怒る方もいらっしゃいますし、とにかく自分が周りの魔女よりも歳が上に見られることを嫌う方も多いのです。
中には歳がバレたら商売あがったりな魔女もいるので仕方がありません、年齢不詳な事が時には大事な職業です。
私の叔母のたまえおばちゃんもみんなからたまちゃんと呼ばれていますが、それは強要しているわけではなく、どことなく猫っぽい”たま”という響きの収まりが良く、皆がたまちゃんと不思議と呼んでしまうのです。
はじめおじさんも老若男女問わず色々な人からはじめちゃんと呼ばれているので、親しみを込めて呼んでもらえる名前はいいなぁと常日頃から思っています。
色々な魔女社会の事情もあるのですが、流石に職場ではそういうわけにはいけないので神経が疲れます。
今日学校ではるちゃんとランチを食べた後お茶を飲みながら休憩していると、後輩の子から話しかけられて少しびっくりしてしまいました。
先輩なのですから堂々としていればいいわけですが、先輩とはいえ学校という閉鎖社会では下手なことは言えません、真剣試合です。
話を聞くと私から大変良い匂いがしていたので気になり声をかけてみた、もしかしてサボンのボディスクラブ、デリケートジャスミンを使っているのでは?と後輩ちゃんは気になったそうです。
ご明察、すごく鼻が利く子だなと思いました。
後輩の子が去った後、はるちゃんが、あまりにもドンピシャで使ってるシャンプーとかが当てられると変な感じがするね、気まずさがあるねと言いました。
確かに変な気もしますが、私はあのシチュエーションでどう返すのが正解かわからないので、「すごいねぇそうだよー」と答えておいたのでした。
常連客の一太郎さんがライカを首から下げて歩いている人を見るとついどんなレンズが付いているか注視してしまうよねと以前おっしゃっていたことを思い出しました。
同じ現象かもしれませんね。
今日は学校の後出勤まで少し時間があったのではるちゃんとお蕎麦を食べに行き職場近くの書店にも立ち寄りました。
予約しておいたPanpanya先生の最新刊のグヤバノホリデーを受け取ってきました。
馴染みの本屋さんなのでヒロシが気を利かせて同じ本を買わない様に書店員さんに伝言をお願いしておきました。
この書店員さんには本当によくしていただいていて、インターネットが苦手な私に好きな作家の本の発売日が近づくと教えてくださります。
コーヒーを飲みにきてくださる時に漫画や文庫本などの発売日リストのコピーに蛍光ペンで線を引きメモ書きを加えたものを渡してくださいます。
仙台出身で6年ほど前から東京で暮らしてらっしゃるという女性の方で、とても本に詳しい方でさながら本のソムリエといった感じの本のプロです。
今日買ったばかりのPanpanya先生の新刊を職場に持っていくと息子さんも同じ作家が好きで、全ての既刊を持っているとおっしゃっていました。
いい趣味だと褒められてしまいました、悪い気はしませんでした。
はるちゃんが一度も読んだ事がないと言うと明日全巻持ってくるから休憩時間にでも読むといいよと息子さんはおっしゃっていました。
はるちゃんにもPanpanya作品の面白さが伝わるといいなと思いました。
天気が悪く寒い日でしたが色々な人と話せた日でした。
うめこ
今日の一枚
今日の一曲
https://youtu.be/RZXminN_364
親父の一番長い日-さだまさし