うめちゃんからの手紙 2018 No.190 そろそろ仕上げに入ろう!

うめちゃんからの手紙 2018 No.190

田中さんを泳ぎに誘ううめちゃん。

うめちゃんからの手紙 2018 No.190

もうすぐで私達の夏休みも終わりです。
夏休みの仕上げ段階に入っています。
宿題は大方片付いているのですがはるちゃんとマリーちゃんと一緒にやってきたグループワークの仕上げが残っています。
昨年の夏の二番煎じ感が少しありますが、今年も料理の事を中心に3人でZineを作っています。
第一回目はイギリスの料理や菓子をもっと知ってもらおうというテーマで作りましたが今回は趣向を変えて、日本で一般的な料理をイギリスで手に入る食材で作ってみた奮闘記のような雰囲気の一冊に仕上がる予定です。
祖父がイギリスに来ていた時に一緒に餃子を作ったこと、田中さんと生姜焼きを作ったこと、そしてmelonという英単語の多様性について考えた事を私は記事にしました。
校閲などの作業も全て終わりあとは日本に帰ってから大量にプリントして製本するだけです。
一部は日本のアルバイト先で出しているZineのために書いた原稿と内容がかぶるのですが、学校に提出するものはもう少し写真の数を増やし注釈も細かく入れておきました。
職場で出しているZineは写真よりも文章量が多く読んでいてお客様が暇がつぶせる、いわゆる嗜好品的な書物のが好まれるのです。
反対に学校に提出するものは写真やイラストなどのビジュアルエイドを活用し説明がしっかりとなされたものが高評価につながります。
今年の夏は昨年以上にフィルムでもデジタルでも写真とたくさん撮ることが出来、結果的に我が身を助けることになりました。
はるちゃんも発表する資料に使う使わないに関わらず進捗なども全て写真として残しておくことが大事だねと話していました。

サマースクールの子達が全てのプログラムを終え各々の国へ戻って行きました。
乗馬レッスンのアシスタントインストラクターのお仕事がなくなり、今は厩舎の清掃と餌やりなどの作業だけになりました。
マリーちゃんの農園でのアルバイトも仕事量が減りました。
私と田中さんとはるちゃんはマリーちゃんよりも少しだけ長く祖母のサマーハウスに残ります。
来週末からマリーちゃんは実家のあるロンドンに戻り学校が始まるまではそこで過ごす予定になっています。
基本的にサマースクールの子達がいなくなってからの私はとても暇です。
はるちゃんと田中さんは今週いっぱいまでは英語学校がありそのあとIELTSの受験が残っています。
その後やっと夏季休暇中の休みが4人揃って取れる事になります。
結局今年の夏もずっと働きづめでした。
まだ夏休みは終わっていないので現在進行形で思い出を作っているとも言えるのですが、現時点で思い出の大半を占めているのは池でとにかくよく泳いだという事と田中さんと自炊を毎日頑張ったということです。
今これを書いている三時間前も池で泳いでいましたし、このお手紙を書き終えたらまた田中さんと夕食の準備です。
私を構成しているのは文章を書くこと、料理をしてそれを食べまたそれを文章にするという行為な気がします。

暇になってから夏の間に書き溜めた文章とメモ書きを整理したのですが、うっかり何枚か原稿を誤って処分していたようで振ってある番号の整合性が取れませんでした。
何を書いたのかしっかりと覚えているのですが改めて書きおこす気力は不思議と湧いてきません。
捨ててしまったくらいなわけで、もともと愛着がなかったのかもしれません。
数学の問題と同じで答えに至るまでの過程はとても大事で、無駄に思える文章でもできるだけ残しておくようには心がけてはいたのですが思慮不足でした。

この夏は本当にたくさん泳ぐことができたように思います。
昨年買った目が潰れそうなほど強烈に眩しい蛍光緑の水着を今年も愛用しています。
おそらく完全対策のため目に刺さるように注意をひく配色がされた水着なのだと思うのですが、私は派手すぎるこの水着を気に入っています。
普段日本で利用している区民プールとは異なり50分で水から上がらなければいけないというルールはありませんが安全のために同様50分おきに休みを挟むようにしてきました。
祖母の領地内にある池のため監視員などはいません。
自分の身は自分で守らなければいけないのです。
それでも区民プールとは異なり、話しかけてくるおばさんや傍若無人にバシャバシャ水を立て騒がしく泳ぐ利用者が居ないので自分のペースを乱すことなく泳げるので心は身軽です。
私は背泳ぎで泳ぐことがとても好きで、時には3kmも4kmも延々と背泳ぎで端から端まで行ったり来たりしています。
区民プールで泳いでいる時は不審に思われていたかもしれません。
ぼんやりとプールの天井や青空を眺めながら背泳ぎをしていると緩やかに日常で意識してしまう数字から解放される感覚を覚えます。
クロールや平泳ぎの場合ですとタイルの目を数えてしまったりコース横の時計が否応にも目に入ってしまい数字を意識してしまうのです。
普段の生活で一時間の感覚が狂うことがあります。

年始にも同じこと書いたのですが、ヨガ教室や50分プールで泳ぐことで正確な1時間の感覚を私は取り戻せる気がします。
腹時計や疲労感が関係しているのだよと言われてしまうとそれまでなのですが、主観的時間感覚と客観的時間感覚が狂う時があるのです。
熱中しているとあっという間に時間が経ってしまったり、苦痛な時ほど時間を長く感じたりする…いずれの場合も1時間は1時間で60分に違いないのですが…何かの弾みで時間感覚が狂うと時間が精神的に小刻みになり良く言えば1秒の中に永遠を、悪く言えば時間にとらわれ終わりが来ることを意識できなくなってしまうのではないでしょうか。

学期中は夏休み中とは時間の流れが異なります。気がづつなくなりますが少しずつ日常の時間を意識していこうと思います。

うめこ


今日の一枚

OLYMPUS XA F・ZUIKO 1:2.8 f=35mm / Kodak Ektar 100

OLYMPUS XA F・ZUIKO 1:2.8 f=35mm / Kodak Ektar 100


今日の一曲

フジファブリック (Fujifabric) – 若者のすべて(Wakamono No Subete)

フジファブリック – 若者のすべて


今日の一冊

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