うめちゃんからの手紙 2018 No.071 他人の悲しみと怒り、千差万別あり。

うめちゃんからの手紙 2018 No.071

うめちゃんとマリーちゃん。

うめちゃんからの手紙 2018 No.071

今日も午前中はヨガ教室でした。
マリちゃんが明日18日が誕生日だということで先生から私の時と同じ様にハワイの石鹸を貰っていました。
レッスンの後てるこさんと田中さんとマリーちゃんと私でまたお茶をしてきました。

今日のてるこさんは一番嫌いな事についての話をしていました。
以前は時間を守らない人がこの世で一番嫌いだという話をおっしゃっていた気がするのですが、時々こうしててるこさんはフラストレーションが最高潮に達した時に私たちに愚痴を漏らしている気がします。
もしくは一番嫌いな事は常に変化して一番になったり二番になったりしているのやろうか。笑
ですがてるこさんの話を聞いていると結構納得でき共感できるものもあるのも事実です。
私にとってはどうしてその様なことで腹をたてるのだろうかと思うことも勿論あり、他人の怒りや悲しみの基準というのはある程度共通しているけれど千差万別ではないのだなと再認識するのでした。
今日てるこさんが怒っていたのは移動販売車や移動廃品回収業車が心底嫌いだという話でした。

てるこさんは以前移動販売車のパンが原因でおなかを壊し、それ以来爆音で音楽を流しながらその移動販売車がやってくるたびに奥歯を強く噛み締め怒りをこらえる様になったとおっしゃっていました。
都内でも魚や豆腐、野菜などの生鮮食品を始めパン、タコス、コーヒーなどの食品を販売する移動販売車に遭遇します。
中には石窯を積んだ本格的なピザの販売車もあります。
私の下宿の近くにも大規模に都内を複数台のトラックでパンの営業販売して回る会社があり近所の人たちの間でも苦情をおっしゃっている方がいました。
私が知る限りでも同じ怒りを抱えている人が多くいろいろな苦情を聞きました。
お昼や朝方のパンの消費される時間に営業車が回ってくるために赤ちゃんが寝ている時間とかぶり寝ていた子が起きてしまう、夜勤の人がちょうど寝ている時間にかぶる、同業者のお弁当屋さんの目の前やカフェの目の前に停車して販売され困っている、そして一番困った事例は交差点の駐車禁止区域内に停車して販売をするため道路の見通しが悪くなり子供などが死角に入ってしまい車の往来も多くあるのに危険だというものでした。

少し興味があったのが、以前は利用者側だったてるこさんは実害を被って以来いわゆる”アンチ”側に鞍替えしたという点です。
私自身もてるこさんが名指しで批判しているパンの販売車の問題を知っていたので、てるこさんが以前から問題が知られていたパンの販売車に怒りを持っていなかったのも少し不思議に思ったも本音です。
今まで許容できていたり味方の立場であった事に対し実害を被った事でアンチに転化したという事です。

私の近所の方の話では警察や諸機関などに苦情の電話を入れても数日間はボリュームを落としたり停車位置を変えたりと”変化”をつけてくるが、また翌週には一番利益が上げやすかった”所定”の位置に戻ってきてしまうそうです。
私の職場には実害はありませんが、実店舗を持つお弁当屋さんの目の前でパンの営業車が来るケースの話は本当に気の毒でなりません。
私の本音としてはてるこさんと同じで移動販売車が嫌いですが、利用者が多い現状ではなくなるのは難しいのだろうなとも思っています。
彼らは店舗を構えていない強みがあり低価格で広範囲にわたって商品を売ることができ、トラブルが起きれば移動してしまえばいいだけなのです。
彼らも彼らでヤクザなどに絡まれるなどのトラブルもあるそうですが、それは店舗を構えて商売をしている側も同じで、むしろ移動ができるぶん厄介な客に居座られたりしない彼らの方が有利な気もします。
ただ移動販売はこれから伸びる商売とおっしゃっている方もいます。
それは団地やマンションなどの集合住宅も”高齢化”が進みその様なエリアでは飲食店や商店街も減少しているそうで、大手小売りチェーンなどが移動販売車で小型スーパーを団地に乗り入れ営業するケースなどがあるそうです。
落とし所は難しいかもしれませんが駐車禁止区域ではなく、営業許可を取り、衛生面などで法律的な事をクリアしている業者で近隣住民から必要とされるであれば伸びていけばいいのだろうとも思います。
てるこさんの話していたことに共感しつつもモヤモヤしたのも事実でした。

てるこさんの話を聞いていた田中さんが…
「気持ちは分かりますが、日常だと会社のパワハラやセクハラ、同僚とのトラブル、販売目標なり…他にも身内との喧嘩とか腹が立つ事がある気がしますけれどね…」とツッコミの様な意見を言うと、
てるこさんは「会社とかのトラブルも確かにしんどいけれど、それは他の同僚に愚痴ったり最悪法的手段がとれるじゃない!私はやっぱり移動販売車がこの世で一番許せないわ!奴らはトラブったら逃げてのらりくらりじゃない!所在が明らかじゃないもの」というので田中さんは苦笑いでした。
その後てるこさんから田中さんに「田中ちゃんはないの?腹たつ事や悲しい事?」聞くと田中さんは
「私もそりゃ生きてりゃ腹たつこととか悲しいことはありますが…うーん今まで一番悲しかったのは飼っていた愛犬が死んじゃった事ですね。平均年齢よりは長生きしてくれたってわかっていたのですが同じブリーダーの兄弟犬で17まで生きた子がいたって聞いて私がきちっと飼ってあげられていなかったんじゃないかってすごく自分を責めたこともあって、ペットロスが今のところ私の19年の人生では一番辛いですね。」と返していました。
するとてるこさんは「あーそうかもしれない…ペットが死ぬことってこの世で一番辛いよね。大概のことは許せたり諦めたり、忘れたりできるけれどペットが死ぬことって一番しんどいわ。うんすごくわかる」と大変共感されていたのでした。

誕生日前日ということでお茶をしながらケーキをマリーちゃんはご馳走してもらっていたのですが、今日もてるこさんと田中さんの会話が主役のようなメインテーマといった感じで、私とマリーちゃんは二人の会話を真剣に聞き入ってしまったのでした。

誕生日の日曜日にお祝いをしようと思ったのですが家庭教師の予定もあり、マリーちゃん自身が日曜日は私とコストコに行く予定、そして家庭教師と休息以外に時間を割きたくないと言っていたので土曜日の今日お祝いすることにしました。
マリーちゃんは少し繊細なところがあり、いくら誕生日会でも自分で決めたルーティーンを崩してまで割り込ませたくないという心情の子です。(ただ特例としてディズニーランドがすごく好きで、ディズニーには無理してでも行きたいというマリー)
でもマリーちゃんの親しき仲にも礼儀あれ的、イギリス人的、めでたい事でも悲しい事でも区切りをしっかりつけ予定を淡々とこなしそして日曜日はきちんと休息に充てるピューリタニズムの様なマリーちゃんスタイルが私は好きです。
体を休める事、そして心をきちんと休める事がとても大事だと考えるマリーちゃん、私も見習いたいです。

二人とカフェで別れた後は私の下宿にマリーちゃんを招きました。
少し遅れてはるちゃんもプレゼントを持ってやってきました。
私は大量のラザニアを作りました。
ささやかですが誕生日プレゼントも私とはるちゃんで用意していたのですが、数日前にマリーちゃんに何か欲しいものや行きたいところがあるかと尋ねた際に「去年の夏にうめちゃんが作ってくれたラザニアをおなかいっぱい食べたい。健康志向とかそういうアレンジはしなくて良くて本当に去年の夏食べたボリューミーなやつをおなかいっぱい食べたい!」とマリーちゃんは言っていたのでした。
主役のマリーちゃんではなくはるちゃんが私のラザニアを食べた途端泣き出しマリーちゃんが大爆笑してしまいました。
はるちゃんは”アツい”ところがあり映画を見ても感極まりますし、私が小論文の賞を取った時もそういえば泣いていたのでした。
普段はすごくドライな印象を持たれるはるちゃんやけれど、親しい友人の事となるとアツいやつなのです。
マリーちゃんの誕生日でしたが私も自分自身が友人に恵まれているのだなと実感した1日でした。

明日は久しぶりにはじめおじさんが私とマリーちゃんをコストコまで連れて行ってくれるそうなのでとても楽しみです。
私たちはトイレットペーパーや洗濯洗剤などの日用品の補充が急務といった感じ、マリーちゃんも買うものをリストアップしてある様です。
実家を離れて気づいた事の一つにトイレットペーパーは以外と早く無くなるという事でした。
実家にいた時は別段気にもとめていなかったのですが、自分ではじめおじさんについて日用品の買い出しに行く様になりはじめてコストコで売られている大量のトイレットペーパーの意味がわかったのでした。
人が暮らすという事は想像以上にものを消耗しているのですね。

うめこ


今日の一枚

南砂町周辺

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.


今日の一曲

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ちあきなおみ-喝采


今日の一冊

すごくすごく好きな一冊。

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