小さい頃からずっとくせっ毛でアフロな大阪の祖母。
うめちゃんからの手紙 2017 No.081
私の母方の祖母もとても変わっています。以前お伝えした通りパンチがとてもきいています。
私の祖母を一言で表すならば記録マニアです。
祖母は物心ついた頃から1日も欠かす事なく日記を書き自分の身の回りの事や近所の猫の成長から縄張り争い、物価の変化などいろいろな出来事を記録し続けています、子供のころから大人顔負けな学術的なレベルで。
祖母は大学で魔女や魔法使いの文化史などを教えています。本当の専門は考現学と風俗史という学問だそうです。祖父は同じ大学で新素材の研究や魔具に使われている材料がどのように経年変化し魔力の影響で…そういう感じの研究をしている大学教授です。祖父も文化と素材のちがいこそあれ研究し記録をつける事が元々の仕事です。
祖母が変わっているのは自分の出産から母とおばの喧嘩の場面までありとあらゆる出来事を祖父をディレクションし撮影している事です。
祖父は言うなれば祖母という監督の専属カメラマンです。祖母の実家はドン引きするレベルのお金持ちで、当時思いつく限りでいちばんのカメラ等の機材を揃え祖父に使わせいろんな記録を何十年にも渡り残してきました。人は女南方熊楠とか祖母の事をよんだりもしてるとかしてないとか。そして当時からハワイにいる魔法使いの知人に送金しコダックのスライドフィルムを取り寄せたりアメリカのコダックの現像所にフィルムの現像を魔法速達郵便で出していたのだそうです。祖母が言うには当時手に入るフィルムで長い間退色しない見込みがあるスライドフィルムはコダックしかなかったのだとか。
魔女の使う道具や呪文がどのように変化してきたか、服装、髪型、喋り方どう変化してきたかなどを調べ記録し残していくお仕事だといつも祖母は私に説明します。
今日はそんな祖母から祖母と祖父が無言で終始カメラ目線でファイティングエクササイズというのを黙々とやっている映像の入ったブルーレイが届きました。
私と母、叔母、祖母、みんな似た顔をしていますが祖母は私以上にすごくくせっ毛で何もしていない時の祖母はアフロヘアーです。街を歩いているとパーマをきつく当てた大阪のおばちゃんそのものです。若いころよく男の子に鶴瓶と呼ぶれよく怒っていたそうです。
簡単に言ってしまえばアフロヘアーの関西のおばちゃんが黙々とトレーニングしている映像です。
DVDじゃなくてブルーレイというところが重要です。祖母の手作りブルーレイ。
普通に市販の映画のブルーレイ同様完璧に編集もされていてテロップとかも入ります。
かなりマニアックでシュールです。
どこかで売るわけでもなく家族に見せるためだけです。
おばちゃんと私は大爆笑でした。
おっちゃんは真面目なのでこういう運動をしたらきっと長生きができるんだというメッセージに違いないと真似をしながらブルーレイを見ていました。
やっぱすげぇなぁばぁちゃんはと。
私の祖母はめっちゃ体育会系のノリで毎回祖父にも同じ事をやらせるので、インドア派なじぃちゃんが少し気の毒でもあります。笑。
祖母はかなり早い段階でヨガインストラクターのライセンスのRYT200とかそれ以外のも取得したりスワミ・シヴァナンダさんの始めた学校までヨガの勉強にも行ったりとガチな人です。そしてホノルルマラソンも祖父と一緒に完走しています。（もちろんこの時も祖父にはカメラをもたせて走らせ撮影しています。機材の分祖父の方が大変やとみんなが思った。）
一番すごいのは祖父とアメリカにある3500キロもあるアパラチアントレイルを二人で踏破した事です。
祖母はすごい、でも毎回完璧に付き合い切ってるじぃちゃんもすごいのです。そう考えてみると、母は祖母に似ていて、おばちゃんは祖父に似た性格なのかもしれません。
そんな祖母と祖父の今の夢は北京からパリまで車で走破するラリーに出る事だそうです。
なんとなく車で走り続ける方が3500km歩いてきた時より簡単そうな気はするのですが、祖母曰く車の管理からいろんな国境を越えたり、自分自身の体調管理以外にも心配しなければいけない事が多くアメリカ国内だけをひたすら歩いた時よりもっと大変な気がするとの事です。そしてじぃちゃんは今360度撮影できるというビデオカメラとVRという映像が撮れるカメラの練習をしているそうです
なるほど。よくわかりませんが私よりかなり先を行っています。
ファイトばぁちゃんじぃちゃん！
うめこ
P.S
ばぁちゃんの口癖は前田典子さんには負ける気がしないなぁ、負けてへんなぁ私。です。