経塚真代 個展 「だれかが音符を盗んでいった」
今月29日までです!西荻窪のiplikanaさんで!
ずばりハンサムな子やなって。一目見て思いました。
僕も好きでよく描いているのやけれど、楽しそうにギターを弾く凛々しい子。
友達にいたら毎日楽しいやろうな、そんなかっちょいい子。
太鼓のバチの握り方がどことなくたどたどしくあどけなさが残る子。
でもすごく好奇心旺盛な茶目っ気がある雰囲気で、ウインクをしているような表情。
どことなくシューゲーザーな女の子みたいな作品。
幸せなのか不幸なのかもわからないのやけれど、元気でやってるかなと頭の片隅のどこかに住んでいるそんな感じの気になってしまう子のような雰囲気。
経塚真代先生の作品の子はどこかみんなの記憶に残っている仲の良かった子だったり、兄弟だったり、もしかしたら飼っていた猫や犬だったりを思い出させてくれるような気がします。
楽しくて幸せだった時や、寂しかった時、切なかった時、いろんな一瞬を思い出させてくれる不思議な力を持った作品です。
スカートをはいた子やズボンをはいた子。
もしかしたら弟のような子もしれないし、お姉さんのような子かもしれない。
等身大で理解できる自分がいままでに出会ってきた身近な人たちとの共有してきた気持ちを思い出させるのです。ふと懐かしのあいつを思い出してみたりもします。
すごく丁寧にいろいろなことを拾って紡いでる作家さんなのだと思います。
壁一面を使った展示
心躍ります。
使われている材料の質感の活かし方、色の塗り方、ディテール感は言うまでもなく素晴らしいのですが、リズム感や曖昧さ、ゆらぎのようなものも楽器の質感に現れていて大変素晴らしいと思いました。
すごくいい絵に近づいて見て時に絵筆の跡が力強く残っているような感じ。
本物の楽器の銅などのくすんだ感じもすごくリアルで驚きます。
とぼけた感じの顔の子がいたり、思慮深い子がいたり、水木しげる先生の絵のような省略があるかと思いきやハッとするようなリアルな緊張感のようなものもあって、小さな作品なのにすごい迫力があります。
個展の情報
経塚 真代 個展 「だれかが音符を盗んでいった」
会期:2017.10.21(土)-29(日)
(25日水曜日はお休みだそうです。)
また最終日は営業時間が17時まで。
営業時間:13:00-18:00
場所:iplikana 武蔵野市吉祥寺東町4-15-13
※作品販売方法は抽選となるそうです。
iplikanaさん
すてきなスペースでした。
2017年の春にオープンしたばかりのイベントスペース 兼 フードアトリエということだそうです。
素敵なスペースでピアノが置かれていたり、テーブルなどの什器もシンプル洒落ていて、コレクターの方には実際に作品を購入し家に設置した場合の雰囲気を掴みやすく、作家の方には展示がしやすいスペースだなぁと思いました。
サイズ感がちょうどよく、僕の美大時代の卒展の時にあたらえられたスペースに近かったです。
今回の経塚真代先生の個展、設営がとにかく素晴らしかったです。
空間すべてを使ったインスタレーションといった感じで、中央のテーブルに大きな鍵盤の作品、周りにそれぞれの楽器を持った子たち、そしてiplikanaさんのアップライトピアノ。
色温度も家庭の一般的な照明などから極端にかけ離れたものではなく、温かみも感じることができる優しい照明で、より実際の家庭などの空間に近い雰囲気でじっくりと作品を見ることができました。
(LEDなどで明るくしすぎているところだと目が疲れますものね。)
正面の窓と左手の窓の光の差し加減も心地よく楽しい展示でした。
ちょうど左手にある窓辺に太鼓を持った女の子が置かれていました。