うめちゃんからの手紙 2017 No.141

うめちゃんからの手紙 2017 No.141

うめちゃんからの手紙 2017 No.141

先ほどまで父が東京に来ていました。

ちょっとしたいざこざが私の家族と魔法学校そして魔法省との間であり父が調整にやってきていました。

母が過労で倒れ、しばらく落ち着いていた母の精神状態も不安定で陰にはいってしまったそうです。

私の通う学校にはExternal examinarという制度があります。

学校教育の質と公平性など様々な項目を審査するために卒業生が定期的に魔法学校に戻ってくる制度です。

魔法省で定められた制度で重要な審査です。

この審査を行うメンバーに魔法学校卒業時に成績が優秀だった卒業生は全員強制的に選出されます。

私の母、叔母、そしてはるちゃんのお母様が魔法学校卒業時に次席以上の成績だったため、この審査を行うメンバーに魔法学校卒業時に選出されています。

運営委員のメンバーはThe Board of Trusteeとも呼ばれています。

運悪く母の仕事の繁忙期と学校から頼まれた審査のお仕事がかぶってしまったそうなのです。

このExternal examinar制度には問題点が多々あります。

まず第一に、卒業生が母校を審査するのでどこまで外部審査として機能しているか疑問があります。

在学中に一生懸命勉強をすればするほど学校とは切っては切れない縁になり、時として負担を少人数で背負う事になっててしまうのです。

頼まれても無視を貫く卒業生や、音信不通になってしまっている卒業生も多く、律儀で責任感が強い私とはるちゃんのお母さんが頻繁に登板する事になってしまっているそうです。

原則的に審査員をする年に自分の子供が通学中でない事も担当審査員も規定で定められているのですが、とにかく不参加の卒業生が多く審査員を見つけるのに魔法学校も苦労しているそうです。

私とはるちゃんが入学する前年にはるちゃんのお母様もExternal Examinarをされていたそうです。

母は産休中のおばちゃんの仕事を一部負担している事もあり、忙しくなるとわかっていて断るつもりだったそうなのですが、私が通学している事もあり断ると学校への心象が悪くのなるのではないかと思い断れなかったそうで、色々なお仕事の苦労などもあり心身ともに疲れ切ってしまっていたそうです。

母が働きすぎてしまうため去年までは祖母と父が1ヶ月くらい夏休みをイギリスで取るようにわざと母の予定に休みを増やしていたのですが、母は頼まれると家族にも内緒で仕事を引き受けてしまうのです…

おばちゃんも母のこの性格をよくないといつも言っています。

母は人に頼まれごとをされるとのぼせ上がったように喜び無理をしてでも引き受けてしまう性格なのです。

おばちゃんとはるちゃんのお母様が話し合い、はるちゃんのお母様におばちゃんと父が大きく頭を下げ審査員を引き受けてもらう事になったそうです。

ただこれは解決だとは私は思えません。

はるちゃんのお母様も普段からお仕事があり大変忙しい方なのです。

結局私の家族の負担がはるちゃんの家に移っただけで何も解決していません。

今度大阪の母の祖母から魔法省に圧力をかけてもらうしかないと話ていました。

でも母は祖母との間で自身の病気の事が話題に上がるのをすごく嫌うのです。

本当に心配です。

父もとても心配そうです。

うまくみんなの負担が減りますように。

うめこ


画伯のつぶやき

大切な靴。

学部生時代に奮発して買ったChurch’sの靴です。

10年近く履いています。

この靴をイギリスで買った時に出会った販売員の方がすごく小柄な可愛らしい女性で靴に詳しく、今でも記憶に残っています。

イギリスの道にはイギリスの靴、イタリアではイタリアの靴がいいと教えてくれたのはこのおばさま。

大学の時の先生がジーパンに革靴姿で、その姿すごくかっこよく見えたので真似したいなぁといつも思いながら眺めていました。

シュッとした先生でした。

画伯

Copyrighted Image

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。