画伯の雑記 – 2020年6月24日Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

時々疑心暗鬼になる…
Olympus XAとKodak Vision3 50D C41 自家現像

少し大げさなタイトルになりますが、時々機械を扱っていて疑心暗鬼に陥ることがあります。
少し前に某社のフィルムスキャナーでスキャニングを行ったのですが専門職の方が使用されていた機材にも関わらずフォーカス精度が悪く本当にスキャニングを仕事で行っていたのか不安になりました。
ふと思ったのがそれはあえてずらされていたのか、それとも長期間にわたりメンテナンスが一切行われていなかったためにキャリブレーションが狂ったままだったのかということです。
キャリブレーションが行われ正常に動作している状態ですと粒状感が目立つからです。
粒状感を現代ではノイズと捉える人もいるのかもしれません、目立たない方が良いと捉える方も多く、わざと設定をずらしていたのではないかと考えたりもしました。

比較ではなくあくまでも参考までに…

左のネガのように粒子が細かい場合にフィルムスキャナのピントが時々不安になります。
右のフィルムのようにある程度ざらっとした粒状感があるとでピントがきちんと出ている事が解りやすくホッとしたりします。

今回の作例で使ったKodak Vision3 50Dは粒子が本当に細かくて困るフィルムです。
Ektarなどでも同様ですが、フィルムの粒状感が本当に解りにくいためスキャナーのピントがずれているのか、撮影時のミスに起因するものなのか、レンズ等の特性か、e.t.c…いろいろな事が頭を巡ります。さながら暗室作業のようでもあります。
同じスキャナーに粒状感がある程度目立つフィルムを通して見て、スキャナー等の設定が狂っているわけではないと確認したりします。
天気が良い日に絞り込み十分な速度で撮影した建物や細かい文字が写り込んでいるネガを用意しておくとスキャナの調子をみるのに役立ちます。
スカイツリーが写り込んでいる写真や看板の文字が多いネガを何枚かすぐ取り出せるようにしてあります。
フラットベッドスキャナなどでフィルムキャリアの高さが調整できるものなどはきちんと調整しておくのがオススメです。
スキャニングに特化したソフトウェアがあるのですが、同じコマを複数回往復してハイライトとシャドーの情報をより多く取り込むという機能があります。
動作が複雑になるためか、ほんの僅かにピントが甘くなる気がするのですが、それでも通常スキャンよりも情報量が増えるので重宝している機能です。

フィルムの感想や印象をネット上ではよく見かけますが、僕はそれらに対して懐疑的な印象を持っています。
作業に従事している方の感性や処理環境で仕上がりに大きく影響が出るからです。
全てのラボでコントロールストリップでテストを行ったり、フィルムスキャナのキャリブレーションをきちんと行っているわけではありません。

昔ダメだと思ったフィルム、実は自分でスキャンし直してみるとすごく綺麗な事ってあります。
マジェンタ被りすると言われているフィルムや、緑がかぶる言われているフィルムがありますが実はフィルム自体にはどの色もバランスよく綺麗に記録されている事もありえます。
もちろん自分のフィルムやカメラの管理に起因する問題もありえますが、外注したお店の薬品のコンディションやスキャナの設定の問題でフィルムが実力を出せていなかったということもありえます。
色々な要因が複雑に絡んでしまいますが、自分でスキャンし直してみたり、お店を変えてみると新たな発見があって面白いかもしれませんよ。

KJ Noritsu Scan

以前KODAKのフィルムをヨドバシカメラ等を通じて出した時は、KJというところに送られていたのですがここにフィルムスキャンも外注するとNoritsuのQS3233で処理されて返ってきました。
海外だとKODAKのフィルムはNoritsuでスキャンした方が良好な結果が得られるとNoritsuのラボを探して外注する人もいます。
逆にFUJIのフィルムをNoritsuでスキャンしたものを見てみたい場合にもNoritsuのスキャナを使用しているラボを探して出す方もいます。
僕は今は自家現像するようになりましたが、FUJIの現像にKODAKのフィルムを出していい結果だった事があり、一時期そのようにお願いしていた事もありました。

2012年に撮影。この頃はまだフィルムもすごく安く雑に売られていたのでした。GOLD100も良いフィルムでした。

時々、ミニラボやカメラ店の店頭に写ルンですやフジの業務用フィルムをバスケットに入れてセール品として販売している光景をいまでも見かけます。
一見安売りのように見えますが冷静になって値段を見てみると実は安くないことがよくあります。
言い換えると直射日光が当たる場所に長期間、値下げもされずにフィルムが置かれている状況なのです。
そのようなフィルムはベストを尽くしてくれるとは思えません…
商品に対してあまりに愛情がないお店ですからそんなところでは買ってはいけません。
実は家の近くにそのタイプのお店があり、そこに現像に出したフィルムが2回処理事故にあっています。
何度も起きないだろうと思って2回も起きたので流石にそれ以降は出していませんが、現像を出してはいけないお店だったのでしょう。
フィルムは冷蔵庫に入れて管理しろとまでは言いませんが、気温や乾湿の変化が激しい環境にフィルムは置いて欲しくないものです。

以前はよく家電量販店でフィルム現像をお願いしていたのですが、詳しい店員さんが退職され、義理のようなものも感じなくなったのでスパッとお店に現像を出すのはやめ完全に自家現像に移行しました。
そしたら色々な発見が増え楽しさが増したように思います。

今回も前置きが長くなりました、それではここから本編です。


Olympus XA / Kodak Vision3 50D / C-41 自家現像 /30枚

使用したカメラ:OLYMPUS XA F・ZUIKO 1:2.8 f=35mm
使用したフィルム:Kodak Vision3 50D

Dev 39°C 4min15sec, Bleach&Fix 8min, Wash 6min, Photo Flo(同一現像液で15,16,17本目)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

Olympus XA / Kodak Vision3 50D (C-41 自家現像)

カラー現像の薬品、現像液はまだいけそうなのですがBLIXだけ弱ってきている気がします。
一度少ないコマ数でテスト現像しようと思います。
当たり前ですが、全ての薬品が同じように劣化していくわけではないので仕方がありません。
モノクロフィルムを詰めたOlympus XAでフラッシュ撮影を試していました。
まだ現像できていないのですが、フラッシュの調子が良いようであれば色々試したい事があります。
フラッシュが内蔵されたPen EFと外付けアクセサリで専用フラッシュが取り付けられるOlympus XAなのですが、両機ともチャージがすごく遅く調子がイマイチなのです。
オレンジ色のランプが点灯するとチャージ完了なのですが、調子が悪い日はチャージできていてもランプがつきません。
わずかにするキーンというチャージ音を目安に撮るしかありません。
Pen Sでもフラッシュをつけて撮影する練習を先週から始めました。
こちらは社外品のシンクロコードが使えるフラッシュが使えるので少し楽です。
レンズシャッターなので全速同調するはずなのでこちらも色々と研究しようと思っています。
雨の日などで外に出られない時は家で色々試行錯誤していこうと思います。

画伯


今回使用した現像タンク

パターソンの現像タンクが好きで、PTP117、PTP115(2つ)、PTP116と4つ持っています。
35mmが1本だけ現像できる最小サイズのPTP114というものもあるのですが、実用的なのは35mmが2本現像できるサイズのPTP115くらいからだと思います。
1Lで薬品を作られる方はPTP116、35mmが3本もしくは120が2本のタイプがちょうど良いかもしれません。

Copyrighted Image

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