うめちゃんからの手紙 2019 No.119 健脚のさきちゃん

うめちゃんからの手紙 2019 No.119

テレビを楽しむジェイ君と田中さん。ビールとお菓子は我慢。

うめちゃんからの手紙 2019 No.119

田中さんはジェイ君を使い魔にしたのでケモノ道が通れるようになったのですが、流石に都内の移動はほうきが便利です。
使い魔の猫やフクロウたちはケモノ道という道を通る事で悪意を持った人間に見つからずに目標とする場所までショートカットを通って移動する事ができます。
街で野良猫達がビルの谷間や変な隙間に入りこみどこへ行っているのか疑問にもたれた方もいるのではないでしょうか?
彼らの一部はそのケモノ道を通って他の餌場を目指したり帰路についているわけです。
北海道に寝床がある猫が東京を歩いている事も当たり前のようにあります、人間が気に留めていないだけです。

魔女や魔法使いも猫達に嫌われていなければその道を通らせてもらう事ができ、長距離をあっという間に移動したり、夜でも安全に家に帰る事ができます。
もっとも私は生活圏が狭く都内だけで日々の用事が済んでいるのでほとんど使う事がありません。
ケモノ道の維持のために関所を通る際にはいくらか金子を渡す必要があり、単純に長い距離のショートカットほど高額になっていきます。
それとケモノ道というくらいですから方向感覚がよく経験豊かな猫でなければ道に迷い外国に出てしまったり、ひどいとずっと出られなくなる事もあるので素人にはお勧めできません。
ヒロシもルートをだいぶ覚えたのですがそれでもまだ8%ほどです。
ヒロシの名誉のために書き記しておくと、ヒロシと同期の猫達は2%にも満たない猫がほとんどです。
それだけヒロシは暇を見つけては歩き回ってしらみつぶしに道を覚えようと頑張っているのです。
神保町の重鎮猫キンちゃんだけが23区内で唯一全てのケモノ道を把握しています。
年長者の猫ほど有利です。
時々太った猫が通れずにつっかえてしまい立ち往生するという冗談のような話も聞くので多くの道と出入口を覚えておく必要があります。
ヒロシは都内で1番散歩が好きな猫ではじめおじさんが付き合ってくれる日は一緒にケモノ道に入り何十キロも探索をして自分の地図を広げているのです。
はじめおじさんも体力自慢なのと魔法使いと魔女の血を引いているのでヒロシのケモノ道マップづくりに協力してくれています。

話が逸れましたが田中さんもほうきでの飛行練習毎日頑張っています。
一通り練習を頑張った後は池で泳いで体をさましたり、体力が余ってる日はサウナに薪をくべ私を誘ってくつろいだりしています。
田中さんは私の祖母とビールを飲みながらイギリスのテレビを見てあーだこーだいうのが好きだったのですが、最近はビールを楽しみ過ぎて体重が増えてしまったそうでお酒を控えられています。
日本にいる時は健脚のさきちゃんと呼ばれるだけあって、2万歩は日常的に歩いてらっしゃる方で、調子が良い日だと1日に30kmでもへっちゃらに歩けてしまわれる方です。
ほうきで飛ぶのが上手になるのは良い事なのですが、田中さんの健康を維持してきたのが”徒歩で頑張る!”だったので難しいところですね。
魔法をガンガン使っていればカロリーも消費できるのですが、ほうきはママチャリ移動程度しか消費できないのでしれています。

そんな私の心配をよそに田中さんは昨年同様1万歩程は今年も毎日歩かれているようです。
問題は私ですね。
お仕事は日本でいる時よりも体を使うのですが、1日の歩数はやっぱり少ないです。
明朝田中さんを誘ってウォーキングに行ってこようと思います。

うめこ

追伸
それにしても田中さんの動物懐柔術はすごいです。
あっと言う間ににジェイ君と打ち解け生来の親友なんじゃないかと思えるくらい2人で仲良くテレビを見たりご飯を食べています。


今日の一枚

Olympus XA / 自家現像 / Acros 100

Olympus XA / 自家現像 / Acros 100


今日の一曲

Chara 『Tiny Dancer』Music Video

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今日の一冊

TRANSIT(トランジット)40号ポルトガル この世界の西の果てで (講談社 Mook(J)) ムック – 2018/6/19

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