うめちゃんからの手紙 2019 No.067 作り物の空気感に惹かれる。

うめちゃんからの手紙 2019 No.067

ヒロシと親友のだいちゃん。

うめちゃんからの手紙 2019 No.067

午前中はヒロシの友達のだいちゃんの家に行ってきました。
だいちゃんというのは小柄なハチワレ猫で耳が遠いおじいさんと暮しています。
おじいさんの耳が遠いので普段から他の猫より大きな声で話すのが癖になっていて、その小さい体からは想像できないほどの声量でヒロシ以上に存在感がある子です。
ヒロシも関西から東京に引っ越してきてすぐの頃は関西の猫は声が大きいと散々いじられましたが、だいちゃんはその比ではないほど大きな声で話します。
だいちゃんはもともと子猫の時に丸まっていた姿が大福みたいだからだいちゃんと呼ばれるようになった説と、声があまりにも”大”音量だからという説色々ありますがもともとの本名はまた別にありますが、今はみんながだいちゃんと呼んでいます。

だいちゃんの飼い主のおじいさんの趣味が鉄道模型で、ダイちゃんはいつも一緒にジオラマ製作をしているそうで、最近作ったレイアウトがとてもかっこいいからヒロシと私に写真を撮りにきてと誘ってくれたのです。
そんなわけでダイちゃんの家でカステラとお茶をいただきみんなで記念撮影をして帰ってきました。
ダイちゃんの飼い主のおじいさんはもともと職人さんで手先が器用だったのですが毎日の作業で膝がゆがんだか腰が曲がってしまったかで長時間の作業がきつくなり、数年前に引退し今は趣味の模型作りに没頭しているそうです。
何も仕事でも趣味でも細かい事を続けなくてもいいのにと息子さんからは言われているそうなのですが、細かい作業しか得意な事がないから続けるのだと笑っていらっしゃいました。

鉄道模型というのもすごく楽しいですね、グッとくるものがありました。
今回のテーマは戸越銀座駅周辺なのだとダイちゃんから説明を受けました。
木組みの駅舎が忠実に再現されていたり駅周辺のごちゃごちゃっとした雰囲気がダイちゃんとおじいさんの注ぎ込んだ情熱x時間を証明しているハイクオリティぶりで感動いたしました。
2人でなんども現地に足を運び写真を撮ったりビデオもまわして音を含めて雰囲気を記憶してきたのだそうです。
次回は東急世田谷線を作りたいそうですでにリサーチは始めているそうです。

私は山本高樹さんの作品が好きで昭和の町並みや夜の繁華街などを再現したジオラマが特に好きで時々ヒロシと作品を調べていつか実物を見に行きたいねと話していたのですが、私とヒロシの身近にもジオラマ作りを趣味とされている方が居ると知り興奮しました。

少し異なりますが私の母もシルバニアファミリーが好きで町内に住んでいる人よりシルバニア一族の方が多いやんと父から笑われるくらい蒐集していていつも羨ましいぜ!と思いながら母のコレクションを眺めて育ちました。
小さいスケールでもぎゅっと詰まっていて細かく再現されていたり、カントリー調であったり、レトロであったり、実在の空気感を再現しているものに本当に心奪われます。

職場の上司の健一さんも模型作りを趣味とされているのですが、反対に健一さんは実在するものには興味が一切ないそうで、ありそうでない街というのをテーマにされていて空中都市なのだけれどよく見ると御徒町に似ていたり、すごいレトロな中華料理屋さんなのに家屋の下がボートのようになっていて実は水上都市の屋台であったりと、あちらはあちらでとても痺れるものがあります。
健一さんがおっしゃるには何かの拍子で少し違う日本や世界になっていたパラレルワールドやすごく技術や人類が進化しているのに街並みが変わらないという違和感が好きで作品作りのテーマにしているのだそうです。
将来私が職場で発行しているZineで模型趣味に没頭している方達を取材してみたいです。

うめこ


今日の一枚

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.


今日の一曲

https://youtu.be/Skt0S-gjTVs
Ricewine – Flood


今日の一冊

ひとり分の和食

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