うめちゃんからの手紙 2018 No.212 今年も一年ありがとうございました。

うめちゃんからの手紙 2018 No.212

今年最後の取材を終え実家に戻るうめちゃんとヒロシくん。

うめちゃんからの手紙 2018 No.212

世界的観光地の京都の中でもすごく地味でなんの変哲も無い場所なのですが、私とヒロシにとっては思い出深くもあり毎年私の一族がお世話になっている場所があります。
今日はヒロシと二人でその場所の写真を撮りに行ってきました。

年の瀬ですが世間を賑わすニュースは相変わらず気が滅入るものが多いですね。
お正月用のお餅を毎年持ってきてくださるお餅屋さんに今日写真を撮らせていただきにヒロシとお邪魔しました。
もうすぐ100歳になるという長老の職人さんがいまだに現場で元気よく働いていらっしゃり、私はぜひお写真をお願いしたいとずっと思っていたのです。
私がお写真を撮らせていただいている横でひ孫さんが「平成は戦争もなく安静に無事終わりそうだね」と話を振ったのですが、長老の方は鋭い眼光で私達に

「大正も昭和も平成も変わらず大変な時代でした。平成は爆弾や鉄砲で人を殺しあう時代ではありませんでしたが、テロもありましたし大災害もありました。世界中の経済戦争という荒波で多くの若者が今日も死んでいます。平成という食べ物が捨てられるこの時代でも死んでいく若者が絶えない。まだまだこんな年寄りでも頑張らなければいけない事があると思って毎日すごしてますよ。」

とにっこり微笑みながら私たちに話してくださったのでした。
大変はっとさせられました。
私やヒロシの何倍も生きてきた方で含蓄があり存在そのものがありがたい方なのですが、どこまでも腰が低く商売人であり職人である迫力があり、それでいていつまでも私たちに敬語で優しく話しかけてくださる方です。
忙しい中時間を割いていただき多くのことを学ばせていただくことができました。

写真を撮り終えほっこりとした気持ちで実家に帰るとマリーちゃんが私の父のお手伝いをしてくれていました。
お正月のお雑煮に使う頭芋などが並んでいてお正月が目前まで来ているのだなと強く感じたのでした。

少し疲れが出てきたのでソファーに座らせてもらおうと祖父の部屋に行くと祖父と祖母がステレオでNatalia Lafourcadeさんの曲を聴きながらくつろいでいました。
ここ最近の二人はNatalia Lafourcadeさんにハマっているようです。
二人で仲良くやっているところを邪魔してはいけないと私は結局自分の部屋に戻り、こうしてあなたに手紙を書いています。

家族と過ごすこの温かい気持ち、ほっこりする気持ちは万国共通だと思います。
年末年始のこの温かな気持ち、年が変わり新鮮な気持ちで臨む新しい一年への期待やドキドキ、そんな気持ちでも大切に感じ取る事や分かち合う事が、もしかしたら回り回って世界の平和に繋がってくれるのではないかという気がします。
海外を旅行して平和な事に感謝をする事、国境について考える事、無事に旅を終えられるという幸せ、そして自国で家族や大切な人たちに再開した時のほっとしたあの気持ち。

来年もそんな気持ちを大事にしていきたいと思います。
新しい元号の時代が本当に平和な時代に成りますよう、家族や人の愛が変わらず続きますよう、強く願います。

うめこ


今日の一枚

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.


今日の一曲

Elgar: Pomp and Circumstance March No 1 in D major, 'Land of Hope and Glory' (Prom 75)

Elgar: Pomp and Circumstance March No 1 in D major, ‘Land of Hope and Glory’ (Prom 75)


今日の一冊

Copyrighted Image

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。