ジャンボサイズのフルーツサンドを手に持つうめちゃん。
うめちゃんからの手紙 2018 No.083
今日は午前中に田中さんが家庭教師に来てくださりました。
9時くらいからスタートし１2時半くらいまでみっちり勉強を見てもらいました。
さすがに少し疲れました。
田中さんからいつもお昼や夕ご飯をご馳走になって悪いからとパンとイチゴのパックを頂いてしまいました。
ヒロシがよくペリカンのパンを買っているという事を覚えていてくださったみたいで、うちに来る前に買ってきてくださったのだそうです。
勉強を終えた後、いいパンがあるのだからお昼にフルーツサンドを作ってあげようか？とはじめおじさんが言ってくれたので甘えてみました。
私はカフェオレをみんなに入れました。
みんなでフルーツサンドを食べながらはじめおじさんが、やっぱり私が下宿している間にきちんとしたエスプレッソマシンを買って自分でカプチーノ入れられるくらいまで私から教わりたいなぁという話になりました。
予定ではもう直ぐアルバイト先の女将さんからRancilioのSilviaを少しの間貸していただける約束になっていて、私はとても楽しみにしています。
Silviaを借りている間にはじめおじさんとあれこれ試してみて将来どのマシンを家に置こうか考えてみようと持っています。
候補としては少し値段が張りますがLa MarzoccoのGS/3、もしくは思い切ってレバー式で予算内のものを女将さんに相談して輸入をお願いして買いたいねぇと今は話しています。
色々とマシンの話もはじめおじさんと最近はしているのですが、私の職場で買える豆はやっぱりいいねぇとしみじみとみんなで話しました。
２時くらいにマリちゃんはティールームのアルバイトに向かうということで散会しました。
私のアルバイト先と自宅の方向が同じなので、淡路町のあたりまで田中さんと一緒に歩きました。
私が以前からポツネンと生涯を通じて楽しめる趣味を今のうちから育てていきたいと考えている話をすると、田中さんが私はギターも写真も絵もやっているのだから一通り趣味の王道は押さえているのでは無いかとおっしゃいました。
今まで意識したことはなかったのですが、他人の目から見ると私は結構多趣味、もしくは色々なものに手を出しすぎているように映るのかもしれません。
私の方から田中さんが今何に興味を持っていて生涯を通じて熱中できるようなものはあるかと尋ねてみました。
田中さんは読書や勉強は実は生涯を通じて楽しめるかというと、そうでは無いとおっしゃいました。
老眼は必ずやってくるであろうし、４０歳前後、早ければ３０代で読書で知識を得て蓄積していく効率が極端に落ち、読書のうまみが今よりも少なくなる日は必ずやってくると田中さんは見ているのだそうです。
それを踏まえた上で３０までに読書と勉強を嫌という程しておきたいのだと田中さんはおっしゃっていました。
知識を蓄えていくことも無限ではなく有限なのであろうなという認識はありましたが、田中さんの焦りのような、すごく冷めているけれど現実的に自分の能力と体力を把握して物事に取り組んでいることが凄いなとも思いました。
自分自身をあえて少なく見積もり、今できる事を冷静に考えてそれらに注力していくということです。
少しシリアスな雰囲気になってしまった事を田中さんは察したのか、田中さんがもう一つ頑張りたいことがあるという話をしてくれました。
それは衣食住にきちんと向き合い、食べ物であったり、家の建てつけであったり、身にまとっているものであったりといったドメスティックなものにもう少し目を向け丁寧に暮らしていきたいと田中さんはおっしゃっていました。
少し前から田中さんとはクレアビショップやニコラブリオーの話をすることがあります。
グローバル化や、森羅万象のネットワーク化、情報化が急速に加速した世紀だからこそ、もっともミニマルな単位の個と家庭に目を向けていくのはいいことなのかもしれません。
常識や偏見も家庭で”育まれている”とも考えることができますし、貧しさと幸福を最も感じるのも食事を取るという行為にや自分の家庭と他所を比較する時に起因することが多いのでは無いかと田中さんとも議論したことがあります。
世界の広さを実感しやすくなった今だからこそ、狭い場所、故郷へ戻り、個（戸）という単位を取り戻すこと、一番身近な人との関係性を意識する、そして食事や会話という行動を丁寧に扱うことが大事になっていくのかもしれませんね。
うめこ
今日の一枚
LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.
今日の一曲
Arrested Development – Hit the road Jack.
今日の一冊
