うめちゃんからの手紙 2018 No.142　ハイレゾなボケ、一等賞。

紫陽花の前に立つはるちゃん。

うめちゃんからの手紙 2018 No.142
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うめちゃんからの手紙 2018 No.142

帰省3日目です。
今日はお出かけをしようと思ったのですが出かけず私の実家の周辺と市内をぶらついて終わりました。
明朝帰るという事で日頃お世話になっている方々に買って帰るお土産用のお菓子などを買いに行きそれで1日つぶれてしまいました。
それでも京都のデパート巡りというのも楽しいですし、大丸京都店には未だファミリー食堂が健在でグッとくるものがあります。

前回の帰省時同様にマリーちゃんは普段の寮のベッドより良く眠れたと寝坊してきました。
はるちゃんもよく眠れたと普段よりも１時間以上長く寝たと言っていました。
そんなわけで今朝は昨日よりもスロースタートでした。
私はいつもとほぼ変わらず朝５時に起きお米の準備をしたり自分の洗濯を済ませたり、昨晩書き終えられなかった日記に追記したりしながらみんなが起きてくるのを待ちました。
一番のお寝坊は相変わらず祖母で9時過ぎに起きてくるなり私にうめちゃんは年寄り並みに早起きだねと言い笑ったのでした。
祖母が職場でヘッドフォンを2つ頂いたから欲しければあげると黒とシャンパンゴールドの2色のヘッドフォンが置かれていました。
パッケージに無線通信で聴けるとか、ノイズを消してくれるとかiPhoneでも使えるなど様々な表記があり、一目見た瞬間に私にはハイテクすぎて無理だからはるちゃんとマリーちゃんが使えばいいなと思い黙っていると、はるちゃんが「私はBOSEのそっくりなものを持っていますし、実家暮らしで音を出して音楽が聴けるのでうめちゃんとマリーちゃんがもらうべきです。」と私とマリーちゃんに譲ってくれました。
私には多く見積もって20%くらいしか使いこないせないであろうハイテクな代物を頂いてしまいました。
はるちゃんが教えてくれたのですが、この手のヘッドフォンは汗をかく時期に使った時は毎回イヤーパット部分をウェットテッシュなどで清掃しないと合皮部分がすぐポロポロと崩れてきてしまうのだそうで、お手入れが大事だと教えてくれました。
はるちゃんは過去に1台汗でヘッドフォンをダメにしてしまった経験があるそうで、本当に気をつけるのだよと念押しをされました。
ただでさえ操作方法が難しそうなな事に加え、お手入れの手間もかかるとなると少し精神的に圧倒されてしまいます。
寮生活をしていて音に気を使う日々を過ごしていて、さらに聴覚過敏を持っているマリーちゃんは素直にとても喜んでいました。
マリーちゃんのように素直に喜び即座にありがとうと感謝の気持ちを伝えられる人間にならなければいけないと反省しました。
私も見よう見まねでその場で開封し試してみたところ確かに音が静かに聞こえる！さすがにノイズキャンセリングヘッドフォンはすごい！と祖母に感謝の意を伝えると間髪を入れずにはるちゃんが大爆笑しながら電源が入っていない事を指摘したのでした。
マリーちゃんが機械が得意なので彼女が操作方法に慣れた頃に私も使い方を教えてもらいながら活用していこうと思います。

私は変にプライドが高いのでステレオティピカルな機械苦手人間がやりがちなミスを家族と友人の前でしてしまった事がとても恥ずかしくなり、1日の始まりに出鼻をくじかれたようで気持ちがトーンダウンしました。
このつまらないプライドと頭の固さを打破していかないと私は将来苦労するのではないかと今から危惧しています、素直で感受性やらかく過ごしたいものです。
マリーちゃんが私が左右の指一本ずつでパソコンの文字入力をしていること、さらには洗濯機を”せんたっき”と発音のままに入力していたのに完璧にパソコンが変換した事に感動した事、パソコンの方がもう人間にすり合わせられる位の余裕があるほどの発展を遂げたのやと話は盛り上がりました。
話を聞いた直後は違和感に気がづかなかったのですが、本来パソコンで洗濯機と入力したい場合は”せんたくき”が正しく、”せんたっき”というのはあくまでも関西の発音なだけで正しい漢字の読みではないのです。
立て続けに友人２人から私の事を家族に報告されすごく恥ずかしくなりました。
私は家族にパソコンもだいぶ使えるようになった、京都新聞のホームページを東京でも毎日見ていて故郷に思いを馳せたりして大活用しているのだと見栄を張るために少しだけ嘘をついていた事がバレました。
ヒロシにパソコンを開いてもらい気になるニュースを読み上げてもらったり、一緒に写真を見たり、今話題の話かけると色々やってくれる電話以上にヒロシは賢く、お互いに楽しくニュースの話もできるからいいのではないかと言い返しました。
私にはSiriはいませんがヒロシが居るからいいのではないでしょうか。
私が普段他の事で頑張っている姿を友人なら忖度して家族に報告してくれてもいいのではないかとも思いました。

朝ごはんと朝のコーヒータイムを終えキッチンを掃除したりはるちゃんとマリーちゃんの洗濯を手伝ったりしていると奈良の親戚がそうめんを持ってきてくださいました。
その直後に宅急便のお兄さんも来て祖父の知り合いの方が送ってくださったハタハタを受け取りました。
クール便の箱に貼り付けてあった一筆箋には旬がもう終わってしまうけれど楽しんでくださいませと書き添えられていました。
もう今週から6月なのだな、じきに梅雨に入るのだな、そして夏休みがすぐそこまで来ているのだな、グッと季節の移り変わりを感じる事ができました。

一通り朝の作業を終えた後、お昼まで私の実家の周りをカメラを持ってマリーちゃんとはるちゃんと散歩をしてきました。
お昼は頂いたばかりのそうめんと、祖父が作ってくれたはたはたの唐揚げをいただきました。
ずり落ちた眼鏡越しに祖父は私の顔を伺い「どうや？おいしいやろ？すぐにお礼状出しておかないとあかんなぁ」と微笑みました。
知らない間に祖母はお昼も済ませお仕事に向かったようでした。
私たちがお昼を食べ終え洗い物していた頃、祖父はウォルナットオイルでカッティングボードやナイフの柄、木のボウルなどのお手入れをしていました。
ヒロシと私が実家にいた頃にヒロシが祖父が塗ったばかりのウォルナットオイルを舌でペロリと舐り首をかしげていた姿を思い出しました。
今朝の事を振り返りながら祖父が「僕はうめちゃんの味方やで、ハイレゾがなんや！レコードかて収録している音域はCDよりも広いんやで」と祖父らしいフォローをこれまた祖父らしい少しずれたタイミングでしてくれました。
祖父と肩を組みThank you for delicious vinylsと二人で格好をつけて叫びました。

お昼の後、街に出かけびーんず亭さんで豆を買い、職場やお世話になっている人、田中さんやてるこさん達へのお土産を買ってきました。
職場へのお土産ははるちゃんと私でお金を出し合って買い大きいサイズのものを買いました。
マスターと女将さんに渡すのですが、そこからまた常連さんやキンちゃんにおすそ分けされていく事でしょうから多いに越した事はありません。
マリーちゃんは寮母さんに買っていました。
買い物の後ソワレにも立ち寄り３人でゼリーポンチを食べてきました。
はるちゃんはここが密かに一番来たかった所で、ここに来れただけで今回京都に来れて本当に良かったのだと大喜びしていました。
ソワレは乙女達の間では超有名店ですからね。
はるちゃんも名物のゼリーポンチの写真を撮りたかったのだと思います。

明日は朝に実家を発ち東京での生活に戻るので今日が実質的には帰省最終日でした。
まったりと過ごしてしまいましたが、はるちゃんとマリーちゃんも楽しんでくれたようで良かったです。
友達が来ている時はどこまでアクティブに活動しなければいけないのか未だによくわかりません。
少し物足りないような気がしましたが、あれもこれも見せてあげたい、連れて行ってあげたいという気持ちを残して今回の帰省を締めくくろうと思います。

うめこ