鍛え込んでいるはるちゃん。すべてはそば打ちのため。
うめちゃんからの手紙 2018 No.121
店頭に立ちお客様同士の会話に耳を傾けたり、世間話の相手をしているとどうしても悪いニュースの事ばかりが記憶に残ってしまう事があります。
ニュースというものは非日常な出来事が起きたり、起きた事柄による被害が他に及ばないように注意喚起の役割もあるため、どうしても今日も晴れでしたと伝えるだけでは終わらないというジレンマのようなものがある気がします。
私はポジティブな人間かと尋ねられると、そうではないタイプの人間な気がします、けど厭世家でもないと思います。嫌な事考えたり、楽しい事も考えます。
ルサンチマンやフラストレーションが溜まった時はヒップホップを聴いたり歌ったりもします、ええ私も歌えるんですよ。BlackaliciousのAlphabet Aerobicsだって歌えますよ。
今日はアメリカの老舗ギターメーカーギブソンの話、コングロマリット企業P&Gが日本での生理用品ブランドウィスパーの販売終了、青山ブックセンターの六本木本店の閉鎖、そして私も敬愛するやなせたかし先生が亡くなられたニュースが今日だけでもありました。
ギブソンは2月頃から不和さを耳にしており、先週の段階でも倒産と聞いていたのですが、今週になりより実感が湧いた気がします。
ギブソンは以前から何度も危機に瀕し復活しているので、今回も起死回生に打って出て老舗の看板が守られる事を祈るばかりです。
私は父のおさがりやヴィンテージギターばかりなので売り上げに貢献できたいないので心苦しいのですが、いつかは必ずレスポールを買いたいと昔から夢見ております。
ただおまえはフェンダーばかりやないか！と突っ込まれてしまうと弁解はできません…
今日は学校でヨガの授業がありました。
毎週土曜日にヨガ教室に通っている身ですから、少し自慢げに格好をつけようかと思ったのですが、私の友達のはるちゃんが明らかに桁違いのオーラを放っておりマリーちゃんと笑ってしまいました。
もともとは腰のある麺が打てるようにと、そば打ちのために体幹を鍛えるために通い始めたジムとピラテスなのだそうですが、はるちゃんの体がフィットネスモデル顔負けに鍛え上げられておりびっくりしました。
デリカシーのない他の同級生から「テクニカルに体を絞りすぎててキモい！」と笑われていました。
それにしても毎度のことですがはるちゃんは一直線でストイックです。
とても勉強家で真面目なのですが、思い立ったら行動に移すまでが本当に早いので、私もいつも驚かされ刺激をもらっています。
体幹を鍛えることは全てに通ずるのだと、ひいてはQOLも向上するのだとはるちゃんは力説していました。
はじめおじさんの友人の方の結婚式を挙げたイタリアンレストランの方から連絡があり、昨日の今日なのですが私の職場の焙煎工場に
見学にいらっしゃいました。
今日は店頭に立つスケジュールだったのですが、バイト先に到着するなり焙煎工場に向かうようにマスターから言われ、着いてみるとオーナーシェフの方がいたので驚きました。
私のバックグラウンド的には本音と建前があるのが当たり前で、「見学に行きたいです」、「遊びにいきますね」、「前向きに検討します」といった類の言葉は間に受けないようにして育ってきたと自負しているのですが、まさか翌日に連絡があるとは思いませんでした。
オーナーシェフの方が若いからなのか、思ったら吉日、すごくスピーディーに決断をされる方だという印象を持ちました。
今はエスプレッソマシンを導入した時に紹介された業者のつながりから大手の豆メーカーのものをオープン当初から使ってきたとのことでした。
コップなどにブランド名の入った例の会社ですね。
私個人としてはとても良い豆もあるし、わざわざうちのに変えなくてもいいのではないかとは思いました。
現在は業務用の大きなサイズの物を他の材料と一緒に業者に持ってきてもらってるとのことで、何となくサイクルが長く豆の鮮度が落ちていってしまっているだけなのだろうなぁとも思いました。
おかみさんもその辺は心得てらっしゃるようで、弊社の豆を卸してもいいけれど、豆の鮮度やエスプレッソマシンの清掃に気をくばるようにするのも欠かせないですよと説明されていました。
エスプレッソマシンのメンテナンスがおろそかなお店やプリセットモードに頼りすぎなお店が多いのも実情です。
一般の飲食店で業後にエスプレッソマシンをきちんと手入れしてくれるようにアルバイトのスタッフを教育するのも重責な気もします。
コンビニにしてもファーストフード店のにしても日本では多種多様なスキルをアルバイト店員に身につけることを求める割に時給が低いのも事実で、あまりにも多くのことをアルバイトに求めるのは酷だと私は思っています。
女将さんが５種類ほど豆を見繕い試し飲みしてもらいました。
オーナーシェフがお店に設置してあるエスプレッソマシンの保守契約が更新されたばかりでタイミングが悪かったなぁ、うめちゃんのお店に一度相談に来てみるべきだったなぁとぼやいていらっしゃいました。
現在取引されてらっしゃるというイタリア食材の業者のカタログを見せてもらいました。
とても新鮮で初めて見たので驚きもあり勉強になりました。
その業者では1kg辺り4000円前後で販売されているようでした。
正直私の勤め先で卸しているシングルオリジンの豆の価格では太刀打ちできません。
ブレンドでもきついだろうなぁと思いました。
うまく商談がまとまるといいなぁとは思うのですが、イタリアンレストランの方はワインからジェラートからコーヒーから本当にメインの料理以外にも気を配らなくてはいけないことも多く大変なのだなぁと思いました。
オーナーシェフの方はジェラートとコーヒーのレベルアップをしたいと考えているのだとおっしゃっていました。
シンプルなものが美味しかった時ほどお客さんの記憶には残るそうで、気が抜けないのだそうです。
今日は100gずつ５種類の豆をサンプルとして買っていかれました。
奥様や職場の他のシェフと相談してみるとのことでした。
オーナーシェフの方が帰られた後、女将さんは「うちで新規の契約が取れるのにこした事はないけれど、焙煎工場からお客さんのレストランまでが遠いから、保守整備や豆の相談に乗るときに不利だから、一度鎌倉で焙煎している知り合いに連絡を取って紹介してみようかな」とおっしゃっていました。
下宿に帰ると今晩の夕ご飯はカオマンガイでした。
たまえおばちゃんと三郎の大好物です。
はじめおじさんにオーナーシェフの方が私の職場に遊びにいらしたことを伝えると、行動が早いねぇと驚かれていました。
私は美味しい食べ物やコーヒーが大好きですが、こだわりすぎないよう落とし所もつけなければいけないなと意識しています。
めったに出会えない特別なものがあるよりも、ほどほどなものが手の届くところにあり、和かにいただける事も素敵ですもの。
うめこ
今日の一枚
LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.
今日の一曲
荒井由美 – いちご白書をもう一度
今日の一冊
