うめちゃんからの手紙 2017 No.156
今のカフェでアルバイトを始めてからもうすぐ一年になります。
去年の11月の終わり頃にヒロシが見つけてきてくれたことが縁で12月からアルバイトを始めました。
アルバイトを始めた頃も今日も変わらず発見だらけの毎日です。
私がアルバイトを始めてしばらく経ってから同級生のはるちゃんも同じお店でアルバイトを始めました。
カフェのアルバイトなのでお客様に飲み物を作るバリスタとしての業務がお仕事の中心になるのですが、実際にコーヒーを作っているのは勤務時間のうちの4割程度で、6割は仕事場の機械のメンテナンス、店内清掃、インターネット販売をしている豆の管理(ラベル貼り、日付の確認)伝票整理などに割かれる時間になります。
清掃に力を入れているお店なので常に私とはるちゃんのどちらかは何かしらを清掃しています。
店内を利用する猫のお客様以外にも配達やテイクアウトのお客様も多くいるので抽出回数は多くなりエスプレッソマシンのメンテナンス回数も増えます。
バックフラッシュという掃除の工程があります。
私のお店では150杯前後で薬剤を使い完璧にマシン内のコーヒー豆からでたオイルやコーヒーカスなどを除去するために行います。
恵まれていることに私の職場には2台のエスプレッソマシーンがあり、どちらも大型機でそれぞれ3グループあり複数ボイラーとポンプが内蔵された余裕があるマシンだそうです。
グループやエスプレッソマシーン、お客様の入り具合をみてローテーションで清掃を行っています。
女将さんが機械マニアという一面もあるのですが…
現在は店舗でラ・マルゾッコ1台、廃業されたマスターの友人の同業者から譲り受けたエレクトラ1台、焙煎所にカフェと同じ機種のラ・マルゾッコがバックアップとして1台、そしてSynessoが1台トレーニング用に設置されています。
考えてみると4台も大型のエスプレッソマシーンを保有している私の職場はかなり女将さんのマニア度が出ている気がします。
女将さんはできるだけいろんなカフェで使われている標準的な機材で揃えるように心がけているそうです。
私やはるちゃん、以前に働いてらしたアルバイトの方が他店に移った際や、独立した際などにもスムースに機械が使いこなせるようにとの配慮と、メンテナンス部品の手配、保守の際の蓄積されたノウハウなどの理由もあるそうです。
そのような理由からラ・マルゾッコとサードウェーブ系コーヒー店で人気の高いSynessoを保有しているのだそうです。
有名大型店舗でも一台だけという場合も多くさすがに4台も保有しているのは楽しみすぎだという自覚も女将さんにはあるそうです。笑
トレーニングデーで触らせていただけるSynesso、勝手が違い驚きもあるのですが近未来的でいつも楽しく勉強させていただいています。
抽出圧をかなり細かく複数回に分けてコントロールすることができるのでとても楽しく気になるマシンです。
私にはまだ使いこなせません。
マスターと女将さんは無理をせず休みを多くとるスタイルを貫いています。
でも休みの間も調べ物をしたり二人で飲食をした際の感想などを議論されているそうなので、考えようによっては日常の飲食が仕事に結び付いてしまうので、常に働いているといっても過言ではない気もします。
マスターはこのお仕事始める前に大手商社に勤め、その後独立し世界中を旅行したり小商いをされたり勉強をしたり、そして女将さんと出会いカフェとロースタリーを経営されるようになりました。
商社時代とは違い機会損失や原価に対して何割まで余剰在庫を抱えるといったマスターが言うところの電卓作業をできるだけ意識しないようにして、使いきれるだけの豆を輸入し焙煎し、廃棄がないように努力をされています。
本来はオンラインショップ等でも種類と在庫を豊富になるように維持したほうがいいそうなのですが、コーヒーもナマモノだということ、そして第一にもったいないの精神を大事にしたいというマスターと奥様のこだわりがあります。
地味でも堅実に必要としてくれる人に必要なだけ、足を知るというビジネススタイル。
私が惚れ込んで力不足ですが一生懸命楽しくお仕事をさせていただいている職場の話でした。
うめこ