画伯の雑記 – 2020年8月9日 Leica M10を使い始めてから31ヶ月が経ちました。

いつも僕は惑わされてしまう…

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.
12日の深夜にブエナビスタソシアルクラブがテレビ放送されました。(写真を撮り終えたのが9日なのでタイトルも揃えていますが原稿が仕上がったのが14日なので少し時系列がおかしいです。)
10代の頃から何度も見ている映画で、実家に戻っている時でも暇さえあれば家族にも押し売りのように見せている映画です。
そして観賞後の満たされた感じがたまらなく好きな映画でDVDも持っているのにテレビで放送されるたびに録画しています。
映像でも魅了され、音楽も最高、これほど素晴らしい映画はないと毎回感動してしまいます。

放送局によってソースやビットレート等が違うのか画質が異なる気がして毎度録画してしまいます。
続編的位置付けのブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオスはブルーレイが販売されているのですが、ブエナビスタソシアルクラブはフィルムテレシネと書かれたDVDが売られていて少しややこしいです。
ブエナビスタソシアルクラブはもともとデジタルで撮影された映画なのです。(デジタルベータカムやminiDVの混在)
最初にデジタルで撮影されその後フィルムに”移され”そこからまたデジタル化してという具合です。
(詳しくはPBSのサイトをご参照ください。)

コンパイ・セグンドが姪の家でインタビューを受けているシーンに至ってはminiDVで撮影されています。
ややこしいのがこの映画は冒頭からフィルム特有の傷を残していることです。
映画の最初の10秒ごろまで左端に縦に走る傷が入っていて、見た瞬間にあっこれフィルムで撮られた映画なのかと錯覚させられます。
反対に最近のフィルムで撮られている映画は傷などを丁寧に処理しているでしょうし、デジタルとフィルムがVise Versaという具合で愉快です。

デジタルライカが語られる時にM8、M9等のカメラにはフィルムっぽい絵が出ると言われる事があります。
理由の1つに使われたCCDがKodak製だったからというのも少なからずあるかもしれません。
そしてFUJIやNoritsu等の業務用フィルムスキャナ、Flextightなどに使われているのも同じくCCDセンサーです。
フィルムをデジタル化した時に見慣れている画像はCCDで処理されたものが多いのではないでしょうか。
自宅でフィルムをスキャンされている方達によく使われるEPSONのスキャナ、最新モデルのGT-X980でもCCDが使われていたりします。(NikonのCoolscan等もCCDです)
フィルム写真をデジタル化する過程には必ずCCDが入ってくる気がします。

反対に最近売られているデジタルカメラはLeica M10を含めCMOSセンサーのものが多いです。
世界で最も写真を撮っている端末、スマートフォンに使われているのもCMOSセンサーです。
今日最も見せられている写真はCMOSが出す絵かもしれません。

話を戻すとブエナビスタソシアルクラブを撮影した方達が育ってきた時に見てきた映像や写真は間違い無くフィルム由来です。
彼らは予算であったり、国内外の移動にフィルムを携行するリスク等を勘案し積極的にデジタルを選択したわけです。
悪くいえばキューバで撮影する以上は必ず抑えなければいけない景色と色合いというのが決まっていたと思います。
限られた予算と機材で撮影も一筋縄ではなかったかもしれませんが、最終的なカラーグレーディングや編集の決定を下す時には少なからず見てきた記憶色と表現したい色、e.t.c
様々な要素の影響を受けたはずです。
様々な要素、言い換えると本当にたくさんの引き出しがあるのでしょう。
そこに視聴者は引き込まれるのではないでしょうか。

デジタルとフィルム、それぞれに良さがあります。
どちらを使う場合においても長所を最大限活かそうと思うと両方を使ってきた経験が活きてくると思います。
フィルムで得た知識はデジタルでの撮影や編集でも活きてくるはずです。
その上で予算やシチュエーションごとにどちらの機材が良いか天秤にかけていくことが最善なのではないでしょうか。

デジタルで撮られていると思っていたものがフィルムで撮られていたり、フィルムで撮られていると思っていたら実はデジタルだったり。
差があるようでなかったり。
考えていて楽しいですが、堂々巡りなのも事実です。

根気よくそれぞれの良さが活かせるように学んでいきたいと思います。


作例 合計30枚

使用したカメラ Leica M10

使用したレンズ APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.(前半16枚)

使用したレンズ: Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ)(後半14枚)

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.

使用したレンズ: Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ)

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

LEICA M10 / NOKTON 35mm F1.2

M10を使い始めてから3年目が見えてきました。
自分にとってはまだ短い期間ですが、この間にもLeicaからM10-PやD等の派生モデル、M10 Monochrome、そしてM10Rと色々なカメラが発売されました。
もしかしたらスマートフォンの機種変感覚のように2年前後で頻繁にLeicaを買い替えたり、中には手放して他社に移った人も少なくないかもしれません。
Leicaは高価なカメラですがコモディティである以上は飽きられ消費されていくのは仕方がないことなのかもしれません。
思い出や家族の成長を残すためであればその時々で最善の機材を選択するというのも正しいでしょう。

僕の撮影スタイルや生活様式、ましてコロナ禍の現在においてはM10でもまだまだ末長く楽しめそうです。
Canon 40Dも現役ですしGR Digital3もまだ稼働中です…
写真を楽しむ時くらいまったり根気よく付き合っていきたいなと今日も思うのです。

今回も作例よりも駄文が多くなってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。

画伯

先月のシリーズ記事

画伯の雑記 – 2020年6月28日 Leica M10を使い始めてから30ヶ月が経ちました。

前年同月のシリーズ記事

画伯の雑記 – 2019年7月31日 Leica M10を使い始めてから19ヶ月が経ちました。


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