画伯の雑記 – 2020年11月3日 フィルム巻き機を自作しました。

お久しぶりです!

フィルム巻き機自作
あいからわらずBroccoli Pressの記事更新が滞っていてすみません。
病気をしたり怪我をしたりということはしてないのでご心配なく。
腰や肩こりは相変わらずひどいですが、ぼちぼち楽しくやっています。
8月末にフィルム巻き機を自作し調子に乗って1200ft分もシネフィルムを購入してしまいました。
今年は一度だけKodak Gold 200を10本補充したのみで、35mmのフィルムはシネフィルムしか購入していません、それも全て400ftで。
今回もいつもと変わらずだらだらとした文章になりますが、8月にフィルム巻き機を自作して楽しかったぞという記事です。
なかなかニッチな内容ですが楽しんでいただけたら幸いです。

この記事はあくまでも暫定版であり忘備録です。
工作には危険が伴います、十分な経験と設備がない場合は決して真似をしないでください。
全て自己責任でお願いします。
当記事を真似した事で生じるいかなる損害についても責任を負いません。
またフィルムの巻き取りは暗室内で必ず行なってください。フィルムの購入方法、細かな寸法などにはお答えできかねます、ご了承ください。

今のところType Uコアしか見た事がないです。

フィルム巻き機自作
400ftや200ft、100ft、色々な長さのシネフィルムを買ってきたのですが、今まで手に入れた物は全てType Uと呼ばれるものでした。
他の100ftフィルムを買うともう少し細めのコアに巻かれているものがあり、そちらを既に持っている方は大切に取っておくと良いと思います。
Tyep Uコアでも不便しませんが、直径が2インチ(51mm)程あるのでその分巻き取れるフィルムの長さは短くなります。

自家現像した写真は全てスキャンしてLightroomで管理しているのですが、面白いことに2020年現在モノクロとカラーの撮影枚数がほぼ同じでした。(この記事執筆直前にハーフサイズでカラーネガを2本撮影したので少し差が出ましたが…)
両方ともに1900枚ちょっとでした。
36枚撮りフィルム換算だと合計で100本前後は既に撮影した事になるでしょうか。
中には人と交換したり古いストックの市販のフィルムを撮影したものも含まれているので、全てがシネフィルムの撮影というわけではありませんが9割は手巻きしたフィルムになると思います。
ものすごく安く入手できたショートエンド等のシネフィルムもあり、その場合ですと180円弱で一本作ったと記録してあったので、手巻きフィルムがかなり節約に寄与してくれていた事になります。

一番最初にEastman Double-X 5222を400ftで買ったのは今年の5月末でした。
400ftはメートルに換算しますと122mです。
当時コロナ禍でぼんやりとですが、お気に入りのフィルムが手に入りにくくなったり物流に影響が出るかもしれないと考えていてまだ買えるのであれば多めにVision3と自宅で楽に処理できるEastman Double-X 5222をまとめ買いしておこうとなったわけです。

Vision3の50Dは残り数本となりましたが今年の夏に作った250D、500T、そしてお気に入りのEastman Double-X 5222を20本前後冷蔵庫に常備し、残りは冷蔵庫で保管しています。
50Dと200Tを12月か来年の上半期に補充する予定ですが普通に朝から夕方まで250Dと500Tがあれば撮影で困ることはありません。
ポートラが好きだ!という時代もありましたがVision3のフィルムも楽しく、粒状感においては市販のフィルムに勝ることはあっても劣ることはない印象です。

構想期間は長かったが材料が揃ったらあっという間に完成

フィルム巻き機自作
雑にこんな感じならいけるかなぁとスケッチしたり、400ftのフィルムの重さを調べたりしました。
重量がかかる場所にはMDFは使えないなぁとかそれくらいの雑な構想で。

フィルム巻き機自作
フィルムを入れてあるビニールのバッグと缶の重さも含まれていますが、400ftだとぼちぼち重量があります。
よっぽど華奢な木材でなければ1000g前後は耐えられると思いますが、精度を出したい方はご参考までに。

もう少しType Uコアについて…

フィルム巻き機自作

フィルム巻き機を作る上でTypeUコア以外の物も想定して設計した方が良いのですが、今まで購入した400ftのフィルムは全てType Uコアに巻かれていたのでType Uコアでちょうど良い寸法になるように設計しました。
まだ1000ftでシネフィルムを購入した事がないので見た事がないのですが、Type Yというタイプのフィルムコアもあり、おそらく1000ftなどはそちらが使われているのではないかと予想しています。
しかしType UでもType Yでもコアのセンターホール自体は1インチとコダックの資料には書かれているのでそこだけ気をつければ対応可能でしょう。
Type Uコアで直径が2インチ(51mm)、センターホールが1インチ(25.4mm)
Type Uコアで直径が3インチ(76mm)、センターホールが1インチ(25.4mm)
とコダック が配布しているPDFに書かれていました。

Type U Core—35 mm. A plastic core with a 2-in. (51mm) OD. Contains a 1-in. (25.4 mm) diameter center hole with keyway and a film slot. Used with camera negative, sound, print, and sound recording films, and positive films used in title cameras.
Type Y/EE Core—35 mm. A plastic core with a 3-in. (76 mm) OD. Contains a 1-in. (25.4 mm) diameter center hole with keyway and a film slot. Used with various lengths of print, intermediate, and sound recording films.

(Kodak Cinematographer’s Field Guide 47ページより引用)

今回揃えた物と利用した物

釣り糸用の巻き機

木材等を切るのに使ったゼットソー

あとは木材(コアのセンターホールに近い直径の丸棒)、土台に使う木の板等、ネジ、ナット類
木材、ネジ、ナット類はご自身が製作される際に正しく採寸して選んでください。

コアのセンターホールのサイズを確認しつつ…

フィルム巻き機自作
そこそこ探して回りましたが、探せば25mmの直径の丸棒も売られており、頑張れば中空タイプの丸棒も売られていました。
自分は中空タイプを最初試したのですがセンターに穴が空いておらずガタガタだったので、自力で穴を開けました。
精度が出ている中空タイプの丸棒が手に入ればそれに越したことはありません。
ホームセンター巡りを楽しんでくださいませ。

想定していたよりも…

フィルム巻き機自作
最初は上の写真のようにMDFの円盤で挟み込む形で巻いていく予定でした。
まだ大志を抱いていた頃ですね。
ところが暗室の中でいちいちネジを緩めフィルムコアを通しまた円盤を戻しナットで固定…というのが結構難儀ではないかと気づきました。
回してみてブレがひどくなければ左側の円盤は外しておいてもいけるのではないかと気づいたのです。
フィルム巻き機自作
素人の雑な木工細工ですから100点の精度は出ていないのですが、それでも上のようにある程度垂直でコアを支える軸が直角に近い事が確認できたので、フィルムの脱線は杞憂におわったのでした。
自作フィルム巻き機での一番の懸念は高速でフィルムを巻き取るときにフィルムがコアから落ちてぐしゃぐしゃに巻き取ってしまうという事でした。
ですが素人木工の精度でもフィルムの落下はありませんでした。
フィルムのパーフォーレーション横に軽く手を添えても撮影されるエリアの乳剤面には手を触れないので手袋をして怪我をしないように気をつけながら巻き取っていくという事で決着しました。

フィルム巻き機の全体像
フィルム巻き機自作

この時点ではまだ高速リサイクラーに付属していた黒いノブを利用していますが、後日フィルムコアのセンターホールよりも細いナットに交換しました。

フィルム巻き機自作

ちなみにフィルムコアには上の写真のように切り欠きされた部分があります。フィルムを巻き取る際に滑らないようにフィルム巻き機の軸にも割り箸を再利用してはりつけ、回転時に滑らないように工夫しました。巻き機側が凸フィルムコア側が凹です。

フィルム巻き機の操作側

フィルム巻き機自作

当初想定していなかったのですが、高速リサイクラーという商品名に偽りはなく、400ftから100ft分巻き取るのはあまりにもあっという間です。

気をつけていないと100ftをあっという間に超過してしまいます。

フィルム巻き機自作

このノブがブレーキ?の様な役割を果たしている様ですが、閉めるとハンドルが重くなるので普段は緩めて使っています。一時的に巻き取りをやめて、反対側を確認したいとき等にパーキングブレーキ的に巻き機側を固定するのに使用しています。

400ftからどうやって100ftを4本を作ったらええのや

フィルム巻き機自作
100ft分どうやって暗室内で測ったら良いのか本当に悩みました。
フィルムコアの直径が51mmもある以上、巻き取るフィルムの長さに関係なく最終的なコア+フィルムの直径がフィルムローダーに入らなくてはいけません。
意外なところに役立つものがありました。
いつも愛用しているパターソーンのフィルムリールの直径がフィルムローダーのフィルム装填部とほぼ同じ大きさだったのです。
もちろんこのサイズぴったしの直径でフィルムを巻き取ってしまうとフィルムローダーへフィルムを装填するときに大変苦労しますからパターソーンのリールからほんの少し小さめの直径で作れば良いとわかりました。
ご自身が使っているフィルムローダーのフィルム室のサイズを測って段ボール等で定規を作っておくと良いと思います。

おまけ。

フィルムローダーに入れた際に遊びがありすぎる…

フィルム巻き機自作

Type Uコアをフィルムローダーに入れた際に遊びがありすぎるため、センターホールに工作で使って余った丸棒の端材を再利用したものを詰めてあります。
これを入れる事で内部でフィルムがガタガタ揺れないようになり、傷のリスクが減らせたのではないかと思います。

将来的には1000ftで買ってみたい…

フィルム巻き機自作一応設計時に1000ftでも耐えられる様に作ったのですが、まだ未知の世界です。
今後少し改良を加え、1000ftの場合の直径と重量も再度確認し将来の1000ftに備えたいと思います。
予定では50Dの再補充と、200Tの注文の後になりそうです。
カラー自家現像にも慣れ2時間以内でフィルムの現像からスキャニングまで終えられる様に最近はなりました。
流石にハーフサイズ等になると大変ですが…それでも昔に比べれば金銭的にも手間も軽減されてきた様に思います。
元々はプロラボのフィルムの仕上がりが悪かった事に端を発しカラー自家現像にのめり込んでいったのですが、結果的に使えるフィルムの種類が増え、最終的には金銭的負担を大きく減らす事にもつながりました。
チャレンジしてみる事が大事なのだなとまた学ぶ事ができました。

今日もありがとうございました。

画伯

この記事はあくまでも暫定版であり忘備録です。
工作には危険が伴います、十分な経験と設備がない場合は決して真似をしないでください。
全て自己責任でお願いします。
当記事を真似した事で生じるいかなる損害についても責任を負いません。
またフィルムの巻き取りは暗室内で必ず行なってください。フィルムの購入方法、細かな寸法などにはお答えできかねます、ご了承ください。