うめちゃんからの手紙 2017 No.178 母から新刊が届いた話。

うめちゃんからの手紙 2017 No.178

祖母が編んでくれたセーターを着るうめちゃん。

うめちゃんからの手紙 2017 No.178

今日はとてもびっくりすることがありました。
私の祖母が発起人で私の母と叔母、はるちゃんのお母様などが中心になり刊行している「娘へ」という本の新刊が送られてきたからです。
一緒に暮らしているのにたまえおばちゃんからは何も聞いていなかったので驚きました。

なんと新刊には私とマリちゃんとはるちゃんの3人がイギリスで記念撮影した写真も載っていた事にも驚きました。
その写真の次のページには母たち先輩魔女の私たちと同じ年頃の写真も載っていました。(マリちゃんのお母様の写真も!夏休みにあった時に交渉したのでしょうね。笑)

祖母が小さな魔女が一人前の魔女になるまでに困ったことや悲しいことがあった時、親元を離れて暮らす魔女のために何か参考にしてもらえる本が作りたいと言い、母が中心となって始めた活動で、私と同じ年頃の娘の魔女を持つお母様魔女たちが協力して不定期で刊行しています。
印刷工場こそ大阪ですが世界中の魔女に祖母が協力を仰ぎ取材をして作られている本で、私の父も挿絵などで協力していますし魔法学校のOBや先生など色々な人が執筆協力しています。

魔法学校に入ってすぐの頃に同級生から「もしかしてうめちゃん?」と尋ねられた事がありました。
私の写真が使われているので私の事を入学前から本を通じて知っている子がいたのです。恥ずかしい。
ですが読んでくれている魔女の子たちからも時々母達の活動を褒めてもらえる事があり娘としてとても嬉しいです。
私たちの体の成長や思春期、学校の入学、新生活、様々なタイミングや変化の節目にあわせて今までは出版されてきました。

今回の新刊は今までと少し毛色が違い、たまえおばちゃんの妊娠について多くのページが割かれた特別編のような一冊でした。
既刊のものはもうすこし淡々と客観的に面白おかしく書かれていたのですが、新刊は一言で言ってすごく真面目!
たまえおばちゃんの妊娠前後のあれこれにまつわる喜怒哀楽がかなり事細かに書かれていて驚きました。
(すごいきちんとした内容なのですが、要所要所に使われている母が撮影した産後すぐのおばちゃんの写真をよく見ると、おばちゃんはすべての写真で親指をたてたドヤ顔をしており、いつも下宿で私やおじさんをゲームで打ち負かした時と同じ表情なのには笑ってしまいました。おばちゃんの嬉しい表情とポーズはいつもこれなのでしかたがないのですが…笑 おばちゃんの事をよく知る人にはわかるインサイダージョーク的な、おばちゃんの最大限に喜んでいる顔とジェスチャーを知っている人が見ればほっこりしてしまう、母のセンスが光る一枚でした。)

私には全然話してくれなかった高齢出産の事に関して周りから色々言われて一時期精神的にまいってしまっていた事などが赤裸々に書かれていました。
妊娠や体の変化以外にも双子出産のための病院を移った時の事、いろいろなところに提出した書類書き方、かかった費用などが事細かに記録されています。
私が知らない間に母もおばちゃんも色々話し合ったり写真などを撮り記録をきちんと残していたようです。
おばちゃんと年齢の差はあれど、冷静に考えてみれば法律上は女子は16歳で結婚ができるわけで、全く別世界のお話というわけではなく、もしかしたら「娘へ」を読んでいる同世代の中で結婚をして妊娠している魔女もいるのかもしれないと思うと不思議と現実感が急に迫ってくるのです。
まだ未成年なのやけれど結婚して成年擬制などが適法され私よりも責任を持って社会と関わっている同世代の魔女もいるのかもしれないと思うとぐっと身が引き締まる思いがしました。

本の前半は真面目な内容でしたが後半は母とはるちゃんのお母様のヨーロッパ旅行記や他の先輩魔女の方達のエッセーが載っていてとても楽しめました。
母とはるちゃんのお母様がパリのスーパーで買ったエコバッグについての何気無いコラムがとても面白かったです。
エコバッグマニアのはるちゃんのお母様がMonoprixのエコバッグの可愛さについて書いていて、自分が好きな食べ物の事を一生懸命私に話してくれるはるちゃんの姿に似ていてほっこりしました。

はるちゃんは直接はるちゃんのお母様から新刊を受け取っていると思うのですが、寮に住んでいるマリちゃんは私が持っていくようになっているので明日マリちゃんの分を持って学校に行こうと思います。

過労で倒れたり今月末の写真展の準備などで大忙しだったはずの母が知らぬ間に一生懸命「娘へ」の編集作業をしていたのかと思うとぐっとこみ上げてくるものがあります。

双子の姉妹の母とたまえおばちゃんの絶対に何が何でもこのタイミグで出したかったという強い意志を感じた渾身の一冊でした。

やっぱりこの本は私の尊敬する先輩魔女達からの愛と努力の結晶の詰まった宝なのだなと。

いつか私がこのバトンを引き継ぐ日が来るまでにきちんとパソコンやデジカメを使いこなせるようになりたいな、そして魔女として見聞と経験を積み成長しなければいけないのだなと思いました。

明日学校ではるちゃんの感想を聞くのが楽しみです。

きっと大人になった私とはるちゃん、そしてマリちゃんはもしかしたら英語の翻訳版を将来だしていたりして。
その時も紙の本で活動を続けていられるのだろうか?
デジタル書籍になっているのかなぁ、ワクワクします。

若い魔女達へのエールを送る本なのやけれど、私には叱咤激励が詰まった本でもあります。

かっこいいぜおかん!と思ったうめこでした。

おやすみなさい


今日の一曲

Death Cab for Cutie – Black Sun (Piano) (Live on 89.3 The Current)

Death Cab for Cutie – Black Sun (Piano) (Live on 89.3 The Current)

Death Cab for CutieのBlack Sunが好きで最近この曲ばかりずっと聞いています。いろいろなバージョンを探しては聞き込んでいて今日はこのピアノバージョンを聞いていました。

他にもNPRのTiny Desk ConcertのものやKROQ-FMでのアコギバージョンなど色々あって楽しいです。

どれも好きです。

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