うめちゃんからの手紙 2017 No.143

うめちゃんからの手紙 2017 No.143

うめちゃんからの手紙 2017 No.143

今日は私のアルバイト先のカフェの研修について書こうと思います。

私の働くアルバイト先では奥様が月に一度、研修を企画してくださいます。

コーヒーに関係した研修の日もあればコーヒーとは全く関係のない映画鑑賞をしたりする日もあります。

研修の日はお店を完全にお休みにして、全員参加します。

お仕事の一環という扱いでお給料も頂きながら映画を見れる日はすごくすごく嬉しいあたりの日です。

映画はアップリンクなどで食品関連の作品の上映があれば、はるちゃん、私、マスター、奥様、たまにキンちゃんを誘いみんなで見に行きます。
食品関連の映画ではなく話題作を見に行く場合もあります。
映画を見終わった後は職場に戻り、コーヒーを飲みながらみんなで見てきた映画について議論します。

映画を見に行く研修の日も大好きですが、私の記憶に強く残っている研修があります。

それは去年はるちゃんがアルバイトを始めてすぐに、みんなで連れて行っていただいた、ダイアログ・イン・ザ・ダークという暗闇の中を視覚障害者の方に導かれ歩くという体験研修でした。

あまり詳しく書くとネタバレになるので概要だけ書くと、グループを組み自己紹介の後にパートナーと手をつないで暗闇を歩きます。

私が参加した時は参加者同士お互いをニックネームで呼び合おうというルールでした。

私は本名自体があだ名のように定着しているので、他の参加者の皆様に「うめちゃん」でお願いしますと伝えました。

ダイアログ・イン・ザ・ダークは実際に皆さんに体験してもらいたいです。

細かく書けないのが悔しいところ。
(私の稚拙な文章では書いたところで魅力が減ってしまうとは思いませんが、ネタバレはマナー違反ですものね。)

本当に凄く似たことをはじめおじさんとたまえおばちゃんと最近話したばかりなので、過去の研修の事を思い出した1日でした。

私の下宿は、はじめおじさんが何年も前にチャイルドセーフ、バリアフリーにする改修工事をしました。

おばちゃんは念願叶い今年の夏に出産したのですが、以前からおばちゃん達はお互いが歳をとった時の事、怪我をした時の事、小さな子供も安全に暮らせる家、いろいろな場合を想定して家の修繕と改良を重ねてきたそうです。

真夜中でも、メガネをかけていなくても、寝ぼけていても、すべての部屋から手すりなどを頼りにトイレに行く事が苦ではないように動線が作られています。

おばちゃんも私の母と似た性格で、心配性なところがあります。

水道もガスも電気も、すべて一定時間経つと止まるような仕組みになっています。

コンセントなどもすべてカバーが付いていますし、階段も凄くゆったりで手すりも左右に付いています。

魔法学校ではディベートの授業が頻繁にあります。

前回のディベートの際、「なぜ人を傷つけてはいけないか、なぜ殺人はいけないのか」という凄くメジャーで普遍的、そして難しいテーマについて話しました。

その時のマリちゃんの答えが素敵だったので紹介します。

「人を殺したら人が減っちゃうからダメだと思う!嫌な人ばっかりにあってもその後に同じ数だけいい人にあったら大体のことは許せるから。いい人ばっかり殺されたら計算が合わなくなる!だから殺人はだめ!」

とマリちゃんは意見を述べました。

クラスの何人かはくすりと笑ったのですが、私はこれほど的を射た答えはないのではないのかと大変驚かされました。

人に優しくしなければいけない、困っている人を助けてあげたいという気持ちはどこかに見返りを求めている要素があるという素直な本音がマリちゃんの意見には詰まっていました。
マリちゃんは凄くポジティブで、人間同士困った時は助け合いができると信じたいと言っていました。

でもその本音は正しいと思うのです。

いつ何時私たちは障害者になるかわかりません、自分が思うように物事をこなせなくなるかわかりません。
目に見える事柄だけではなく精神的なこと、加齢によるもの、様々な理由から当たり前にできていたことができなくなる日が誰にでも来ると私は思います。

良い事悪い事、自分には縁がない事だと決めつけてしまわない事。
柔軟な心と想像力を持って色々な人の気持ちを想像してみようと思った1日でした。

マリちゃんの良い人と悪い人の算数の時に良い人の方に居られるように毎日勤めていこうと思いました。

うめこ


ダイアログ・イン・ザ・ダーク公式サイト

神宮前での常設会場での体験は7月に終了してしまいました。
今は企業や団体向けのものが始まっているようです。

僕は2011年に体験してきました。
その時のニックネームは画伯でした。
とても勉強になった体験でした。

新しい常設会場が見つかり多くの方が体験できる機会ができれば良いなと願っています。

画伯

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