画伯の雑記 – 2019年8月7日 Typ240にIR850フィルターを装着して撮影してきました。

Leica M Typ240で赤外線撮影の実験をしてみました。
Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850


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今回は異なる4つの異なる赤外線透過領域を持つフィルター4枚入りのキットを購入しその中からIR850を使用しました。
専門家ではないので詳しい説明は出来ませんが、780nm以上から波長を撮影したかったのでIR850を選びました。
自分が事前に調べたサイトでは380nm〜780nmが可視光線と書いてあったので目に見えない波長の780nm以上の世界を見てみたかったのです。

厳密に言えば純粋な赤外線撮影ではないかもしれませんが、特徴的な葉っぱが真っ白に写り赤外線を吸収する水が真っ黒に写るという現象を写真にする事に成功しました。

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

露出時間は可視光線の場合と異なり長くなるので三脚は必須です。
大型の三脚とカーボンのもので悩んだのですがあまりの猛暑でこの日は軽い方を選びました。
想定していたよりも川沿いは風が強くカーボンでは心もとなかった気がします。
身軽な装備できたので重りをつけることもできず。

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Type240側でISO感度を800に設定しレンズ側で開放F値のF1.2で撮影しても露光に8秒かかりました。
絞り込む場合はこれより伸びるので航行していくボートなどは靄のように写ったり歪みのようになっていました。

M型ライカは赤外線写真に向いているかもしれない…

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

可視光線と赤外線では波長の長さが異なるため通常のピント合わせが出来ません。
これは一眼レフ気のAFでもMFでも無理ですしレンジファインダーでも無理です。
ですがファインダーとプリズムを通した像を見る必要がないためレンジファインダー機の方がフレーミングは容易な気がします。

Nikonのレンズに打たれた赤外指標の赤丸

ニッコールレンズの赤外指標

今回使用したレンズには赤外線撮影用の赤外指標はないのですが、フィルムカメラ時代のニッコールレンズなどには赤外線撮影用に赤丸が打ってあります。

Typ 240で赤外線撮影をする場合…

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850
無限遠にしておけばピントが合う気がするのですがその理屈は通じません。
少し戻すとピントが合います。
ファインダー内の二重像が気になってしまうのをぐっとこらえフレームラインだけに集中します。

ライブビューも苦しいですが映ります。

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

開放にしていても普段とは勝手が異なるので戸惑います。それでもうっすらと対岸の柱などの建造物でピントのずれが確認でき、フォーカスリングを正しい位置に設定することができました。

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

F値や露光時間をずらし何枚か撮影しました。現場でバッチリ露光ができたかな?と思ったものよりlightroomで取り込んだ後は若干露出オーバー目に撮影したものの方が作業はしやすかったです。

比べてみよう

通常の撮影

通常撮影したもの

水面が光を反射しているのでキラキラしています。

モノクロに変換しただけのもの

モノクロに変換したもの

上の写真をモノクロに変換しただけなので光を反射している水面が白く映り、右上部の木々の葉っぱも黒く写っています。

Lightroomの白黒赤外線というプリセット

lightroomの赤外線白黒プリセット

面白いのがLightroomの白黒赤外線というプリセットでは水面の雰囲気には差は現れなかったのですが、右上の樹木はあたかもクロロフィルが赤外線を反射しているかのように白くなりました。

今回IR850を装着しM Typ240で撮影した赤外線写真

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

検証のためには同日に同位置から撮影するべきでしたが…この写真では上記の写真と異なり赤外線を吸収してしまう水が暗く映り、左上に写っている樹木の葉っぱが赤外線を反射しているため白くなっているのが確認できます。

作例 合計15枚

使用したカメラ LEICA M(Typ240)

Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) とIR850赤外線フィルター

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

Typ240 / Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical(Ⅱ) / IR850

UV/IRカットフィルタを除去したカメラや赤外線カットが不十分といわれるLeica M8ではないので純粋な赤外線撮影ではないかもしれませんが、Typ240でもある程度の赤外線域に反応しているようです。
以前他のデジカメでも実験したことがあるのですが、その時はホットスポットが発生してしまいドット抜けの画面のようになってしまいました。
Type240ではホットスポットも発生しなかったので一応は観れる写真に仕上がったと思います。
以上、この夏の自由研究発表でした。

画伯

今月のシリーズ記事

画伯の雑記 – 2019年8月04日 M10より歳下のTyp240と過ごす夏。



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