できる限り自分で頑張る。
先日VHSテープの資料映像の閲覧が各地で終了になっているというニュースを見ました。
奇しくもその少し前に光ディスクメディアの劣化も問題になっているという記事を読みました。
全てのものを永続的に安全に保管することは無理で、デジタルアナログ問わず時間には勝てないのだなと感じました。
フィルムでの撮影離れが進んでいると言われて久しいのですが、今日でもお仕事で使われているプロもいらっしゃり、どうかこの火が消えないで文化が続いて欲しいと願う毎日です。
カラーネガを自家現像できるようになってから映画用の35mmフィルムを切り出しフィルムカメラでの撮影を安価に楽しんでいます。
フィルムの全盛期よりもコストが抑えられていて我ながら時代に逆行してよく頑張っているなぁと思っています。
現時点ではフィルム代と現像に使う薬品代(全ての送料等含む)を全て含めても36枚どりで400円以内に収まっています。
そもそも僕が自家現像を始めるようになったきっかけはプロラボの質の低下でした。
傷がついていたり処理にムラがあったりと1本約1000円の現像代がバカらしくなったからです。
プロラボに限らずここ数年フィルム現像のトラブルが絶えず一時期はノイローゼ気味になっていました。
Ektarのような高いフィルムを現像に出し筋の傷が全コマに入ってた時のショックは計り知れません。
カラー自家現像の難易度が高いという情報をよく見かけるのですが果たして本当にそうなのでしょうか?
カラーが難しいのであればモノクロも難しいと言えます。
プロラボに出しても満足いく仕上がりに行かないのですから自家現像にチャレンジしてみようという結論にたどり着いたのでした。
現在はこれで満足できています。
現時点での頭痛の種は出力です。
カラープリント、モノクロプリント、ともに学生時代は数えきれないほど自分でプリントしてきたのですが現在は自家プリントはできていません。
先日、評判の良い業者に印刷をお願いしたのですがインクの固まりが付いた状態のミスプリント商品が送られてきました。
その後の対応もなかなかひどいものがあり著作物、および個人情報の扱いがひどい業者だった事もあり本当に神経が疲れました。
今年来年は無理だと思うので、少しずつお金を積立て引き伸ばし機が買えるようにしたいです。
業者に発注しなくても自分でなんとかできるものは自分で試行錯誤するのが一番です。
難しいと言われていたりとっつきにくいて感じているものでも意外と周りに経験者がいたり自分で挑戦してみるとなんて事なかったりします。
Nikon F / Kodak Vision3 50D / 作例 24枚
使用したカメラ:Nikon FM3A /AI Nikkor 50mm f/1.4S
使用したフィルム:Kodak Vision3 50D
自家現像した後にEPSON F−3200でフィルムのスキャニングを行いました。
Dev 39°C 7min, Bleach&Fix 12min, Wash 6min, Photo Flo 1min (同一現像液で43,44,45本目)
サンアイ CS5011_CINESTILL_50D135-36N
今回の作例で使用したものと中身がほぼ同一のフィルムがCinestillから販売されています。
全く同じ時間帯と構図で比較していないのでレムジェット層のアンチハレーション効果がどれだけあるかは未だわかりませんが、ISO感度50のフィルムでしか味わえない世界もあると思います。