画伯の雑記 – 2023年12月3日 夢では会えなかった。

画伯の雑記 – 2023年12月3日

お通夜の日の朝も綺麗な富士山が見えたのでした。

朝3時起きでした。
前夜もしかしたら夢枕に立つ祖父に会えるかもしれないと期待したのですが、祖父も忙しかったのか現れませんでした。
不思議と全く夢を見ずアラームがなる少し前にむくりとばっちり目が覚めてしまいました。
なぜだかタイミングよく買い置きしてあった値引きされた菓子パンを食べ、いつもと同じコーヒーを啜り、そして朝一番ののぞみ1号に乗るために家を出ました。
生前祖父も菓子パンが好きで、糖尿なのに甘いものばかり買い込んでいた事を僕の母に咎められていた事が思い出されます。僕も気をつけよう。
随分と早くに東京駅に着いたのですが、早朝の東京駅は前回祖父に会いに行った時とは異なり混んでいました。
有名な政治家の先生を見かけたり、朝からお土産物をどっさり抱えた人、ディズニーランド帰りなのかディズニーの袋を抱えダッシュしている女性2人組、そんな朝の喧騒に少したじろいでしまいました。
コーヒーでも買って心を落ち着けてから電車に乗ろう、1号なのだからもう入線しドアも開いていて座れるはずだとミル挽きコーヒーの自販機に最初は向かいました。
すでに5人ほどコーヒーの機械の前に並んでいました、一人当たり2分弱かかる機械です、どうもダメそうだと悟りエスカレーターを下って戻り開いていた売店でホットのミルクコーヒーのペットボトル、そして焼き菓子を二つ買い込み始発1号の振られたのぞみ号に乗り込んだのでした。

お通夜は淡々と進み、久しぶりにあった親戚に挨拶をしたり、式のシステマチックな進行に驚いているとあっという間に終わってしまったのでした。
お坊さんやお寺さんと呼ぶのではなく導師様と斎場の方が呼んでいた事、そして浄土真宗では戒名ではなく法名と呼ぶのだと学んだ夜でした。
浄土真宗は一番多い宗派なのにみんな戒名となぜか読んでいるんですよ云々の話も聞きました。
以前とあるユーチューバーさんがうちは浄土真宗でお寺が〇〇市にあると発言していてその後あっお墓と実家が特定されてしまうという流れがあったのですが、そこらじゅう浄土真宗の人ばかりなのですから、なこたぁないとふと思ったりしたのでした。

晩年祖父は母と父が暮らす家、祖父からみて娘が嫁いだ家で暮らしていました。
短い間でしたが祖父は母と暮らせて幸せだったと思います、晩年なのに自身が太ってしまった事を嫌味まじりに家族にも話していたようです。
そしてよくまがり煎餅を食べておったのやと、そしてそれを棺にも入れようと話題にあがり、妹が買いに走ってくれたりもした夜でした。

導師様がお経をあげるている最中、祖父との思い出が蘇ってきて思わず笑ってしまいそうになりました。
笑いそうになるのをお経のリズムに合わせて体を揺らし誤魔化しました。
国から表彰されるほど長生きした祖父なので、とてもとても長い付き合いだったので楽しい思い出、笑ってしまうエピソードが多く色々な感情が溢れてきてしまったのでした。
涙が溢れるばかりがお葬式ではないのですね。

画伯

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