左から歌子ちゃん、はじめおじさん、文子ちゃん
うめちゃんからの手紙 2019 No.202
学校の後バイトに向かう途中に見た温度計が示した温度は５度でした、バイトの後は見ませんでしたがもっと下がっていたでしょう。
とても寒い日でした。
今日は焙煎工場ではなく店舗勤務だったので学校からの移動時間が短くて助かりました。
明日は女将さんとZINEの編集会議がありますが、焙煎工場ではなく店舗の隅っこでやるので大丈夫そうです。
2年前の冬に父が上等なお揃いのコートを私とマリーちゃんにAcne Studiosで買ってくれました。
父が買ってくれたコート以外にもたまえおばちゃんのおさがりのパタゴニアの上着なども持っているので上半身の防寒はバッチリです。
下半身の方はというとタイツを履いたりウールの靴下を履いたりしているのですが今一歩といった感じです。
かといってあまり着込むと歩きにくくなりますし、トイレに行った際や室内に入った時に大変です。
防寒対策はすごく大事ですが室内に入った時に着ていた上着を脱ぐのも大事なので一苦労ですね。
ここだけの話ですがあまり上等なコートを学校に着ていくと妬みっぽい同級生がいるので気が滅入ります。
私は軟弱メンタルで角が立たないように過ごしていこうと心がけているのですが、流石にあからさまに妬みからくる嫌味のようなものを投げかけられるのは辛いものがあります。
はるちゃんはそういうのが得意？というのも変ですが、そういう人をうまくあしらうことができるので羨ましいなぁと思います。
なので稼働率が最も高い防寒具はたまえおばちゃんのおさがりのパタゴニアです。
お下がりといってもそこまで古くなく綺麗で、傷んだところも綺麗に繕ってあり、たまえおばちゃんのお気に入りの柔軟剤の匂いも残っていてとても幸福な気持ちに包まれます。
私の母がフリフリのロリータ服を１０代の頃から好んで着てきた事はお話しした事があると思いますが、たまえおばちゃんも服にこだわりがあります。
たまえおばちゃんはアウトドアメーカーの衣類が好きで、ゴアテックスという言葉が大好きです。
高校生の頃にゴアテックスのジャケットを買ったことが嬉しくて、用もないのに大雨の中新品のジャケットを着て外に出て「最高だー」と叫んでいたところを母が撮影したビデオが大阪の祖父母の家に保管されていました。
初めてそのビデオを見た時はすごく面白い！と大爆笑してしまいました。そして撮影好きの母がバッチリ記録に残していたのも流石やなぁと思いました。
ゴアテックスのジャケットは雨や汚れとは戦えるのですが、流石に子供のよだれや食べこぼしなどがしょっちゅうつくのでたまえおばちゃんなりのパタゴニアの一張羅は一軍からベンチにまわったり私にお下がりとしてまわってくるわけです。
今日は遥さんがコーヒーを飲みに来てくださいました。
コーヒーのついでにはじめおじさんのガレット・デ・ロワも注文していってくださいました。
先日やっていた初めてのお使いで森三中の村上さんが履いてらした食パントースト柄のスカートがすごく可愛くて同じのが欲しくて探しているのだとおっしゃっていました。
私はテレビ番組のはじめてのお使いが苦手で番組を見ていなかったのですが、遥さんの説明からピンと来ました。
私があれは多分テキスタイルデザイナーの坂本あこさんのデザインされたものですよとお伝えすると、本当に坂本あこさんの作られていたスカートだったようで遥さんがとても喜んでいました。
遥さんと絵本のカラスのパンやさんがすごく好きで、パンの絵がずらりと並んでいるだけですごく幸せになれるよねという話でとても盛り上がってしまいました。
はじめおじさんのクリスマスの繁忙期が終わったと思えばケーキがシュトーレンからガレット・デ・ロワに変わっただけでまだまだ忙しい日が続いています。
ガレット・デ・ロワには伝統的にフェーブという陶器の人形や指輪などを入れる風習があります。
ガレット・デ・ロワ自体はアーモンドクリームを使ったパイ菓子なのですが、この指輪や陶器の人形を入れるという遊び心が大事なケーキです。
他にもブリオッシュをつかったガトー・デ・ロワなどが好まれる地域もありますが、ケーキにアーモンドなどを埋め込みそれを当てた人にフェーブが渡され祝われるという根本は同じです。
元をたどればフェーブの言葉通り、そら豆を使っていたそうですが、最近では陶器の人形や指輪が誤飲などの危険があり危ないという事でアーモンドなどの豆菓子に回帰しているようです。
本当は公現祭の1月6日にケーキを切るそうなのですが、近年ではクリスマス休暇で人が集まった直後であったり、平日とかぶらないよう翌週末にずらす家庭などもあるそうです。
日本ではバレンタインやクリスマスのようには定着はしていませんが、一月に家族が集まった日に子供を楽しませるために買って行かれる方も多いようです。
私の下宿では6日にガレット・デ・ロワが置かれていたのですが、なんと双子の歌子ちゃんと文子ちゃんが丸ごと知らない間に全て食べきってしまうという事件がありました。
もう直ぐ一歳半になる双子の食欲が猛獣並でたまえおばちゃんとはじめおじさんも手を焼いています。
一歳三ヶ月頃くらいからだったでしょうか、双子の語呂数が爆発的に伸び会話力がメキメキつき、周りの大人たちと普通に会話するのがいつの間にか当たり前になっていました。
私も慣れてしまっていましたが、冷静になると赤ちゃんの成長の早さには驚かされるばかりです。
文子ちゃんも歌子ちゃんも勝手に食べ物を食べたら怒られるのをわかっているので普段はヒロシに芋を焼いてほしい！、おにぎりを作ってほしい！パンを焼いてほしい！リンゴを切ってほしい！などお願いをしてからヒロシがたまえおばちゃんに確認を取ってから与えているのですが、時々勝手にケーキなどを盗み食いしていることがあります。
双子の連携プレイの賜物なのか頭が良いのか、どこに隠してもおいても彼女たちは必ず見つけて食べてしまうのです。
そしてあまり厳重にしまっておくと大人がどこにしまっておいたか忘れてしまうというジレンマ。
前述した通りガレット・デ・ロワにはアーモンドが使われているため、双子がケーキを丸ごと食べてしまい本当に不安になりました。
一般的に3歳未満の子供にはナッツ類はあまり良くないそうで、事件が発覚した直後はみんな大慌てだったのですが双子の二人はケロリとした様子で悪びれる様子もありません。
双子にアレルギーが出たり喉に詰まらせるといった事がなくて本当によかったです。
うめこ
今日の一枚
LEICA M10 , APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.
今日の一曲
bloodthirsty butchers / デストロイヤー Music Video （監督：川口潤）
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