画伯の雑記 – 2020年7月10日 Olympus AM-100 / Superia X-tra 400 (C-41自家現像) 前編。

AM100はやっぱり侮れない。

AM100はすごく良いカメラ
今回の投稿が前編で、後日後編も公開する予定です。
フジのフィルムだけを同じタンクで現像したかったのでAM-100でSuperia X-tra 400を2本撮影しました。
C-41の自家現像なのですが、自分の好みの関係もありますがフジとKodakでは攪拌頻度や温度を僅かに変えた方が良好な結果が得られるので、余裕がある時は同じ会社のフィルムが揃った時に最近は現像したいと思っています。
あくまでも僕の環境下の話ですが、端的に言うとKodak Vision3系のフィルムが一番処理が楽です。
ラティチュードが広いフィルムなのとフィルムベースなどもおそらく丈夫なため失敗が少ないです。
反対に僕が苦手としているのがKodakのUltramax 400で、不思議と苦手意識があります。
きちんと規定の処理方法で処理しても自分が目指していた結果が得られにくい気がします。
苦手なフィルムというのも面白いので、今後攻略したいと思っているフィルムでもあります。
そして今回使ったSuperia X-tra 400なのですが、こちらもUltramax 400同様の感度で使用者が多いフィルムだと思います。
個人的に扱いやすく、現像時間や温度の調整で好みの色に持って行きやすいフィルムです。
実はフジのフィルムに対し苦手意識があった時期もありました。
時間が経つと少しずつ好みが変わるのと自家現像の影響も大いにある事でしょう。

AM-100は昨今のフィルムカメラブームでもあまり注目される事がないカメラです、そしてSuperia X-tra 400も低価格帯という事で安く見られがちなフィルムです。
どうしてもKodakのポートラなどのスタープレーヤーには敵わないイメージが強いのですが、このフィルムにも個性がありますし性能が決して劣る製品ではありません。
日の当たる場所に吊り下げられ売られていた事も少なくなかったフィルムで、正しい評価がなかなかされていないフィルムなのではないかという気もしています。

ナマモノです

下の写真は今回と次回の作例のフイルムです。
鮮度の違い。

撮影日こそ1日ずれてしまいましたが同じカメラ、同じ現像タンクで一緒に処理した2本です。
両方のフィルムとも冷蔵庫保管だったのですが片方は期限が切れているもの、そしてもう1つは2021年初頭まで期限が残っているものになります。
冷蔵庫保管でも違いが出てくる事が伝われば幸いです。
これが温度変化の多い環境、陽が当たる店頭に置かれていた場合の影響は想像に難しくないのではないでしょうか。
ダメなフィルムだから安く売られているのではなく、フィルムをダメにしてそんなに安くない値段で売っているカメラ店もあるので気をつけてください。

さてオチを書きますと、左のフィルム、それが今回の作例に使用した期限切れフィルムになります。

これだけ大袈裟に講釈をたれましたが、期限切れで自家現像でもいい線いくのです。
ですが…下に並べた写真でもカラーバランスが少し崩れ赤みを帯びた部分が出てきて、粒状感が増している事がわかります。

Superia X-tra 400拡大

Superia X-tra 400

Superia X-tra 400拡大

Superia X-tra 400拡大

Superia X-tra 400拡大

Superia X-tra 400拡大

Superia X-tra 400拡大

中心の4番をさらに拡大したもの。Superia X-tra 400拡大
下手したら写ルンですなどよりも安く売られていることのあるオリンパスAM-100なのですが、どうでしょうか?
中心部はもちろんしっかりと、そして端でもきちんと写っていると思いませんか?

カラーバランスの崩れや粒状感が増すという弊害が期限が切れたフィルムには出てきてしまいます。
カラーバランスは色々な方法で程度調整可能ですが粒状感ばかりは仕方がありません。
粒状感に現像方法等の影響ももちろん出ますが、期限内の鮮度の良いフィルムに比べて期限の切れたフィルムは不利です。
ただ粒状感も色彩感覚同様に好みが分かれるのでなんとも言えません。
ですがせっかくの友達との思い出等を写すならできるだけ丁寧に商品を扱っているお店でフィルムを買い、期限のうちに撮り切りすぐ現像に出すのが良いと思います。


Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / 17枚

使用したカメラ:OLYMPUS AM-100 OLYMPUS LENS 1:3.5 f=35mm
使用したフィルム:Fuji Superia X-TRA 400

Dev 39°C 4min30sec, Bleach&Fix 8min, Wash 6min, Drywell(同一現像液で20、21本目)

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

Olympus AM100 / Superia X-tra 400 / C-41 自家現像

最後の2枚の発色をとても気に入っています。
自分の記憶に近い色が出た気がするからです。

シャッターを切ろうと思ったのには動機があるはずです。
光の具合が綺麗だなとか、この光景を思い出に残しておきたいなとか、いろいろあるでしょう。
写真の楽しい所は色々な工夫を凝らし試行錯誤の結果自分の記憶に近づける事、もしくは記憶とは違うのだけれど自分が表現して人と共有したいと思ったものが具現化できるところにあると思います。
写真という字面に囚われて、記憶や見たまんまばかりを写す必要は無いと思います。
いずれの場合も狙ったように色が出るというのは楽しいものです。

画伯


作例に使用したフィルム

自家現像でも良好な結果が得られるので気に入っているフィルムです。

今回使用した現像タンク

パターソンの現像タンクが好きで、PTP117、PTP115(2つ)、PTP116と4つ持っています。
35mmが1本だけ現像できる最小サイズのPTP114というものもあるのですが、実用的なのは35mmが2本現像できるサイズのPTP115くらいからだと思います。
1Lで薬品を作られる方はPTP116、35mmが3本もしくは120が2本のタイプがちょうど良いかもしれません。

値段が張るものではないのでフィルムに合わせて選んでいます。

KodakのPhoto Flo、フジのドライウェル。
両方とも水滴防止剤なのですが、どちらも希釈率が結構大事で、綺麗に現像できたのに最後の水滴防止剤のさじ加減を間違えて水痕が残ってしまうことが今でもあります。
フィルムごとの相性や水質等、自分の環境や運用状況に応じて適宜選択してください。

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