うめちゃんからの手紙 2017 No.051

インターネット、テクノロジー全盛の現代でも私たち魔女が使う呪文の多くに「〜この土地に生きる民とすべての生き物に忠誠を誓い〜」という言葉が入っています。
魔法使いの使う呪文も基本は同じです。
白い魔女だと前後に「善を集め、我に力を」的な言葉も高い確率で入っています、黒魔術を使う魔女は「〜忠誠を誓う〜」あたりまでは同じで善が憎しみとかまぁそういう真逆にくる感じの言葉が入ったりします。
誤解されがちですが黒い魔女も白い魔女同様とても大事なお仕事をしています。
どちらが欠けてもだめだとどちらの魔法を教える学校でも習います
。私たちは反対側にいるので黒い魔女たちの事は詳しくは知りませんが、呪いや恨みという感情なしでは救えない事も世の中にはあるのだそうです。
私たち白い魔女側ではあまり使える人がいない罪食いとか特殊な魔法も黒い魔女側たちは使えます。
もちろん私たちだけにしか使えない魔法もあります。(死刑囚や重犯罪人たちが死ぬ前に罪食いを使える魔法使いや魔女が訪ね罪を喰い綺麗にしてから成仏させて上げる的な魔法です。)
煉獄をさまよっている魂の行き先を正したりできるのも黒い魔女たちだったりするので、尊敬もしています。

基本を抑えれば呪文を覚えるのは楽勝です、問題は覚えることより発動することですね。(余談ではありますが、めっちゃ有名なラッパーの人とか実は魔法使いとか母親が魔女だったというのはよく聞く話です。舌がよく回るという事は魔法を使う才能の一つですね。)
ご存知の通りどもりなので結構な確率でかみます。英語だと早口言葉のことををTongue Twisterと言ったりします(噛みやすいからだと思います、日本語と似てますね)結局呪文を唱えるのが苦手な私はそれ以外の魔法薬とか呪文を使わなくていい魔法のお勉強を頑張ってして足りない分を補うしかありません。
魔法陣の書き方も七芒星なり六芒星なりバリエーションがありますが全て基本があってパターンを覚えれば楽です。
最近思ったのが魔法も奥が深いのは重々承知なのですが、下宿先のおっちゃんはほんまに料理が上手やということ、そしてアルバイト先のマスターのコーヒーはもう奇跡の美味しさやということです。 (結局今日もコーヒーと食べ物の話をしてやがるぜ私は。) 料理や上手にコーヒーを入れて美味しいと言ってもらう方が魔法よりよっぽど難しいんとちゃうかなと最近は思っています。
もちろん私は白い魔女なので人に喜んでもらうために魔法を使うという意味ではお料理などと似ているかもしれないのやけれど、ほんま美味しいものを人のために作るってほんまに素敵で大変。
最初にお話ししたように魔法は発動する土地の力や生き物の力を借りるのですがお料理やコーヒーは遠くから旅をしてきた材料を使って愛情やら経験やらその日の気温や湿度やら、ほんまに複雑なことが絡み合っていて…

でも私が魔女やからそう思うのかもしれません。
反対側にいる料理してはる方からしたら魔女のやってることの方が難解やったりして。

ヒロシが今日ともだちの猫と関西風と関東風の桜餅を作って食べ比べてみよう!というテーマの単発のお料理教室に行ってきたみたいです。
めっちゃ誘って欲しかった!
前置きは長くなりましたが、私もそういうワークショップなり教室行きたいのにうちの使い魔のヒロシはまったく。
日に日にスキルアップしているヒロシのお話でした。

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