うめちゃんからの手紙 2016 No.078

おっちゃんがたまに気まぐれで本気のフランス料理を作ってくれることがあります。
普段の夕飯とかもめちゃくちゃ美味しいのやけれど、教養がない私でもこれはそこいらのお店で食べるよりきっとずっとおいしいのだと思える料理です。
そしてフランス料理の日はいつもよく冷えたしゅわしゅわするお水を飲ませてくれます。
おばちゃんとおっちゃんははシャンパンをのんだりワインだったり、気まぐれでおばちゃんがおっちゃんの好きなお酒を買ってきた次の日とかにフランス料理を作ってくれたりします。
二人ともお酒は好きみたいだけれど量は飲めないのでグラスで一杯飲むと私と同じキンキンに冷えたらしゅわしゅわするお水に切り替わります。
料理と一緒にパンも手作りで焼いて用意してくれはるのやけれど、今日は私もお手伝いさせてくれました。
すっごく楽しかった!
おっちゃんはいつも歌を口ずさんだり、時たま大熱唱しながら料理をするので誰かがいるとちょっぴり恥ずかしかったみたい。

おっちゃんは昔フランスに留学をされていました。
手違いなのか運命なのかパリを希望したのにすごく田舎の村のビストロをやっている一家にホームスティする事になったんだそうです。
(当時の書類を後で読み返してみると単にパリの駅まで迎えに来ますよと書かれていただけで留学先がパリとは一言も書いていなかったみたい😃)
けれど縁があったのかパリの一等地でお店をやっていたオーナーシェフおじぃさんの息子さんのお家だったらしく、お仕事を手伝わされるうちにいろいろ覚えたのだとか。
言葉もわからず不安だらけやったけど毎日おいしいご飯をだしてくれるし悪い人たちじゃ無いなって信じて色々がんばって働いたんやって。
朝はおじぃさんの畑で働いてその後ビストロのお手伝いやらを頑張ったそうです。
その家族のところで結局何年か働き、その後おじぃさんにパティシエをやっている方を紹介していただきまた修行の日々に突入したのだとか。
その後も色々あったみたいやけどそこでも毎日おいしいお菓子とお茶を休憩時間に出してくれるし悪い人たちじゃ無いと信じて頑張って毎日お仕事をしたみたい。

おっちゃんが今晩教えてくれた、自分においしいものを出してくれる人には悪い人はいない気がするからがんばれたんだよ☺️っていう心の持ち方がとても素敵だなと思いました。

私のアルバイト先のマスターも常にお客様に真面目にコーヒーを入れています、その相手が猫でも。
だから猫たちにもマスターは慕われているのでしょうね。
猫のお客さんって雑な対応をされたらずっと覚えてて、もう来なくなってしまうって聞きます、そして彼らの口コミの広がる速さはすごいのです。
だから猫のお客さんが多いお店は本当にいいお店なんだって、招き猫というか良いお店を証明する猫なんやって。
きっと言葉にしなくても好意や敵意やいろんな感情って伝わってしまいますものね。

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